長文で読める表現を英作文で使える表現に変える方法|読解を「書く力」につなげる

長文では読める表現が英作文で使えないときの練習法|短文で再現する方法

英語長文を読んでいるときには意味が分かる。解説を読めば文の組み立ても理解できる。それなのに英作文になると、同じような表現が自分からは出てこない。

この場合、「その表現を知らない」とは限りません。

読むときには、主語も動詞も語順もすでに英文の中にあります。英文を見ながら意味を取れれば、そのまま先へ進めます。

一方、英作文では、何を主語にするか、どの動詞を使うか、どの順番で語を置くかを自分で決めなければなりません。読んで分かった知識を、自分でもう一度組み立てる必要があります。

この記事で確認すること

長文で見た表現を「意味が分かった」で終わらせず、主語や語彙を替えた短い英文に作り、さらに別の英作文でも使えるところまでつなげる方法を確認します。

見るポイントは、長文で見た表現を短い作文に使えているか、読んで理解した文の形を自分の文で再現できるかです。

まず、どこから自分で作れなくなるか確認してみてください

  • 英文を見れば意味は分かるが、主語を替えると英文を作れない
  • 解説を読んでいる間は分かるが、元の英文を閉じると再現できない
  • 例文を見れば簡単に感じるのに、日本語だけを見ると書き出せない
  • 長文で何度も見た表現なのに、英作文を書くときには思い出せない
  • 添削された英文は理解できるが、次の問題では同じ表現を使えない

一つでも当てはまるなら、知識がないというより、読んで得た知識を自分の英文へ移す練習が不足している可能性があります。

読めるのに書けないなら、まだ自分の英文として再現できていない

長文の中である表現を見て、「これは知っている」「意味は分かる」と感じても、それだけで英作文に使えるとは限りません。

読むときは、すでに完成している英文を手がかりにできます。多少曖昧な部分があっても、単語や前後の内容からおおよその意味を取れることもあります。

しかし、英作文では完成した英文がありません。

  • 何を主語にするか
  • どの動詞を使うか
  • 動詞をどの形にするか
  • どの順番で語を並べるか
  • 言いたい内容に合わせて元の表現のどこを変えるか

こうした判断を自分で行います。

そのため、「読めるのに書けない」という状態を確認するときは、意味を答えられるかだけでは足りません。元の英文を少し変えて、自分でも一文を作れるかを見ます。

長文で読んだ英文

It is important for young people to learn from their mistakes.

若者が自分の失敗から学ぶことは重要だ。

この英文を読んだときに意味が取れれば、読解としては先へ進めます。

英作文につなげるなら、次に元の文の一部を変えてみます。

It is important for students to read English every day.

生徒が毎日英語を読むことは重要だ。

元の英文を見れば分かるのに、このように主語や動詞を替えると自分では作れなくなるのであれば、理解した知識をまだ自分の英文として使えていないことが分かります。

「知っているか」より「自分でもう一度作れるか」を見る

完成した英文を見て理解できることと、何もない状態から自分で英文を作れることは同じではありません。間に、元の英文を利用して短い文を作る練習を入れます。

長文の表現を全部覚えず、自分で書き換えやすい文を選ぶ

長文を英作文につなげようとすると、文章中の便利そうな表現を全部覚えようとしてしまうことがあります。

しかし、一つの長文には多くの単語、熟語、構文があります。全部を英作文用に覚えようとすると、復習する量が増える一方で、一つ一つを自分で使う時間が取れなくなります。

まずは、一つの長文から一文でも構いません。

選ぶときは「自分でも一部を入れ替えられそうか」を見る

英作文へつなげるために選びやすいのは、たとえば次のような英文です。

  • 自分で文の意味を説明できる
  • 主語と動詞がどれかを確認できる
  • 主語や目的語を別の語に入れ替えやすい
  • 一部の語彙を変えても文全体を作りやすい
  • 長すぎず、まず一文として再現しやすい

逆に、意味を十分に取れていない長い一文や、知らない語句が多く含まれる一文を無理に英作文用として覚える必要はありません。

まず、自分が理解できている英文から始めます。

元の英文

Many people find it difficult to change their habits.

多くの人は、自分の習慣を変えることを難しいと感じる。

この文を一文丸ごと暗記するのではなく、別の内容に変えられる部分を確認します。

find it difficult to do …

「〜することを難しいと感じる」

ここまで確認したら、「意味を覚えた」で終わらせず、自分でも同じ表現を使って一文を作れるか試します。

単語や熟語も意味だけで終わらせない

単語・熟語についても考え方は同じです。

日本語の意味を答えられても、英作文で使うには、どのような語と一緒に使うのか、文のどこに置くのかまで分かっている必要があります。

長文を読み終えたあとに確認したいこと

  • 今日の長文で、自分の英作文にも使えそうな表現が一つあるか
  • その英文の主語と動詞を確認できるか
  • なぜその語順になるのかを説明できるか
  • 一部を入れ替えても、自分で短い英文を作れそうか

読解そのものでも、「なんとなく意味が分かった」で終わらず、どのように読んだのか、主語と動詞をどう捉えたのかを確認することが大切です。読解の段階で文の組み立てや根拠が曖昧な場合は、英語長文の個別指導で読み方・文構造・設問根拠をどう確認するかも参考にしてください。

主語・語彙を変えて、まず短い英文を自分で作る

使ってみたい表現を一つ選んだら、すぐに長い自由英作文へ進む必要はありません。

まず短い英文を作ります。

長文で読んだ英文と、入試で自分が書く英作文との間に、「一部を変えて自分で一文を作る」段階を入れます。

  1. 長文の中から、自分でも書き換えられそうな表現を一つ選ぶ
  2. 元の英文の主語・動詞・語順を確認する
  3. 最初は主語か語彙のどちらか一部だけを変える
  4. 同じ表現を使って短い英文を作る
  5. 元の英文と比べ、どこから正しい形で作れなくなったかを確認する

最初から大きく変えない

たとえば、先ほどの英文なら次のように進められます。

元の英文

It is important for young people to learn from their mistakes.

一部を変更

It is important for students to read English every day.

別の内容でもう一度作る

It is important for us to think about the environment.

一度にすべてを変えると、どの変更によって書けなくなったのか分かりにくくなります。

最初は変更する場所を少なくして、「元の英文のどこを残し、どこを自分で変更したのか」が見えるようにします。

分からなくなったら、覚えた正解ではなく元の英文へ戻る

短文を作っていて語順が分からなくなったら、勘で最後まで書かず、元の英文へ戻ります。

  • 主語はどこに置かれていたか
  • 動詞は何だったか
  • 動詞の後ろには何が続いていたか
  • to不定詞は何につながっていたか
  • 前置詞の後ろには何が置かれていたか

こうして確認すると、「正解文を覚える」のではなく、「なぜその文になるのか」を見直せます。

完成文の丸暗記だけにしない

完成した英文だけを覚えると、単語や内容が変わったときに書けなくなることがあります。分からなくなったら元の英文に戻り、主語・動詞・語順・文法上の変化を確認してください。

ここで確認したいのは、きれいな例文を何個作ったかではありません。

読んで理解した文を、自分の手でもう一度組み立てられたかです。

元の英文を閉じて、別の英作文でも再利用する

元の英文を見ながら短文が作れたら、次は元の英文を見ない状態で使ってみます。

元の英文を閉じても同じ表現を使えるようになれば、読解で得た知識が少しずつ自分の英作文へ移っていると考えられます。

ここで確認したいこと

  • 元の文を見ながらなら書けるが、閉じると語順が分からなくなる
  • 練習した直後には書けるが、別の日には思い出せない
  • 同じ話題なら使えるが、話題が変わると使う発想が出てこない
  • 日本語を見ると直訳から考え始め、読んだ英文の表現を使えなくなる

こうした状態があるなら、同じ一文を書き写す回数を増やすより、別の内容で使う練習を入れた方が確認しやすくなります。

話題を変えても使えるか確認する

たとえば、練習した表現が次のものだったとします。

It is important for A to do …

最初に学校生活について一文を作ったのであれば、次は環境、インターネット、教育など別の話題で使える場面がないか考えます。

どんな作文にも同じ表現を無理に入れる必要はありません。

大切なのは、自分が言いたい内容を見たときに、「ここなら以前読んだ表現が使える」と判断できることです。

そこまでできれば、長文で見た英文が、単に「読んだことのある文」ではなく、自分の英作文でも使える表現に変わってきています。

難しい日本語を、そのまま英語にしようとしない

英作文になると、頭に浮かんだ日本語を一語ずつ英語にしようとして、英文を作りにくくなることがあります。

その場合、「この日本語をどう直訳するか」だけを考えるのではなく、以前読んだ英文や自分が使える表現で、近い内容を言えないかを考えます。

難しい日本語を難しい英語へ直すのではなく、すでに知っている語彙や使ったことのある表現へ言い換えるという考え方です。

読解の知識が英作文へ移っているか

  • 元の英文を見れば意味が分かる
  • 主語・動詞・語順を説明できる
  • 主語や語彙を替えた短文を作れる
  • 元の英文を閉じても、もう一度書ける
  • 別の話題でも、必要な場面で同じ表現を使える

最初は「見れば意味が分かる」だけだった表現でも、短文を作り、元の英文を閉じ、別の話題で使うところまで進めれば、自分で使える範囲が広がっていきます。

読解と英作文を別々に終わらせない

長文は長文、英作文は英作文として完全に分けて勉強すると、読解で触れた英文が「読んで終わり」になりやすくなります。

もちろん、長文を読む目的のすべてが英作文の表現を集めることではありません。文章全体の流れ、設問の根拠、指示語や因果関係を確認する読解練習は、それ自体として必要です。

ただし、「知っている表現はあるはずなのに英作文になると書けない」という悩みがある場合、普段読んでいる英文を自分で書く練習に使わないままにするのは避けたいところです。

読解では、正解したかどうかだけでなく、「どう読んだのか」「なぜそう判断したのか」を説明できるかを確認します。

英作文でも同じように、完成した正解文を見るだけではなく、

  • なぜこの主語にしたのか
  • なぜこの動詞を使ったのか
  • なぜこの語順になるのか
  • 元の英文のどこを変更したのか
  • 別の問題でも同じ表現を使えるか

まで確認します。

「分かった」だけで終えず、もう一度自分でできるかを見ることが、読む勉強と書く勉強をつなぐところです。

自分で練習するなら、一つの長文から一つでもよい

家庭学習で始めるなら、一つの長文から何十個も表現を抜き出す必要はありません。

まずは一つ選び、次の流れを試してください。

  1. 長文を普通に読み、内容や設問を確認する
  2. 復習するときに、自分でも使えそうな英文を一つ選ぶ
  3. 主語・動詞・語順を確認する
  4. 一部を替えた短い英文を作る
  5. 元の英文を閉じて、もう一度作る
  6. 後日、別の英作文でも使えるか試す

この流れを自分で進められ、間違えたときにも元の英文へ戻って理由を確認できるのであれば、まずは今の学習の中で続けてみてよいでしょう。

短文を自分で作り、元の英文を見なくても書ける表現が増えてくれば、読解と英作文が少しずつつながっていることを確認できます。

一方で、長文では分かるのに、短文へ変えると正しい形で作れないことが続く場合は、「英作文をもっと書く」だけでは原因が見えないことがあります。

先生が見るのは、どの段階から再現できなくなるか

同じ「読めるけれど書けない」でも、うまくいかなくなる場所は同じとは限りません。

  • 元の英文の主語と動詞を正確に捉えられていない
  • 主語を替えたときに動詞の形まで変更できない
  • 語彙を入れ替えると元の語順を保てなくなる
  • 表現の意味は分かるが、どんな内容で使えるか判断できない
  • 英作文になると、知っている英文を使わず日本語をそのまま訳そうとする
  • 添削直後には直せるが、別の問題で同じ考え方を使えない

そのため、完成した英文の正誤だけを見るのではなく、「どの英文を参考にしたのか」「どこを変えようとしたのか」「どこから分からなくなったのか」まで確認します。

そうすると、表現そのものを知らないのか、読んだときには分かっているが自分で再現できないのかを分けやすくなります。

家庭学習で確認を続けられる段階なのか、英作文を外から見てもらった方がよい段階なのか判断しにくい場合は、長文で学んだことが作文につながっているかを確認するRe-Writeの判断材料も参考にしてください。

読んで分かった表現を、入試の答案で使えるところまで確認したい場合

長文から一文を選び、主語や語彙を替えて短い英文にするところまでは、自分でも練習できます。

短い英文を自分で作り、別の問題でも同じ表現を使えるようになれば、読解で得た知識を答案へ移す練習ができています。

それでも、元の英文を閉じると書けない、別の問題になると同じ表現を使えない、日本語を見ると直訳から考えてしまう場合は、完成した答案だけでなく、英文を作る途中の判断まで確認した方が原因を見つけやすくなります。

Re-Writeの大学受験英作文個別指導では、答案がない場合には必要に応じて短い英作文から課題を確認し、和文英訳・自由英作文では、英語にしやすい言い換え、主語と動詞や語順、添削後の書き直しまで確認します。

長文で得た表現を「見れば分かる知識」のままにせず、自分の答案へ移すところまで確認したい場合は、講座内容をご覧ください。

大学受験の英作文個別指導|和文英訳・自由英作文の指導内容を見る

まとめ|長文の一文を、自分でもう一度作れるか確認する

長文では意味が分かる表現なのに、英作文では使えない。その場合、さらに多くの表現を覚える前に、今すでに読めている英文を自分でもう一度作れるか確認してみてください。

一つの長文から一つの表現を選び、主語や語彙を替えて短文を作る。次に元の英文を閉じてもう一度書き、さらに別の英作文でも使ってみる。

最初は元の英文を見ながらでも構いません。主語や語彙を替えた英文を作れるようになり、元の英文を閉じても再現でき、別の話題でも使えるようになれば、「読める表現」が「自分でも使える表現」へ変わってきています。

最後に確認したい2つのこと

長文で見た表現を、短い作文に使えているか。

読んで理解した文の形を、自分の文で再現できるか。

まだ難しければ、「もっと長文を読む」「もっと例文を覚える」と量を増やすだけでなく、一度読んだ英文へ戻り、主語・動詞・語順を確認して、もう一度自分で文を作ってみてください。

読める英文を一つずつ、自分でも書ける英文へ変えていく。その確認を繰り返すことが、読解で得た知識を英作文へつなげる練習になります。