英熟語は覚えたのに使い方を間違える|前置詞・後ろに続く形まで覚える理由

英熟語の日本語訳は答えられる。それなのに、英作文になると前置詞が抜ける。熟語の後ろに動詞をそのまま置いてしまう。目的語をどこに入れるか分からなくなる。

このような間違いが続くときは、「熟語を覚えていない」と決めつける必要はありません。意味は覚えていても、英文の中でどう使うかまで一つの知識になっていないことがあります。

熟語は日本語訳だけでなく、前置詞、目的語の位置、後ろに何を置き、その語をどう変えるかまで覚える必要があります。そして「見れば分かる」で終わらず、例文の一部を隠して答えられるか、語を変えても書けるか、自分で英文を作れるかまで試します。

「覚えたのに英文で書けない」ときに見るポイント

  • 熟語そのものは出るのに、前置詞だけ抜けていないか
  • 熟語の途中に入る目的語の位置が分かっているか
  • 熟語の後ろに動詞を置くとき、必要な語形に変えられているか
  • 元の例文なら分かるが、語を変えると書けなくなっていないか

意味は答えられるのに、英作文になると使えない

熟語帳や小テストでは日本語訳を答えられるのに、英作文や並べ替え問題では英文にできないことがあります。

この場合、「日本語訳を覚えたか」だけでは見ません。答案のどこまで書けているかをたどり、熟語自体が出ていないのか、それとも熟語は出ているのに前置詞や語順で誤っているのかを分けます。

たとえば、熟語を次のように覚えていたとします。

be afraid of =「~を恐れる」

意味を問われる問題なら、これで答えられます。しかし英文を書くときには、be afraid of を思い出すだけでは足りません。

of の後ろに何を置くのか、その語をどの形にするのかまで考える必要があります。

つまり、「意味を知っている」と「英文の中で正しく書ける」は別の段階です。

英単語でも、日本語訳を覚えただけで学習を終えると、文の中では適切に扱えないことがあります。単語そのものの覚え方から見直したい場合は、英単語の覚え方を解説した記事も参考になります。

熟語は出るのに前置詞だけ抜けるなら、前置詞まで一つにする

「afraid は出るのに of を忘れる」というように、意味の中心になる語は思い出せても、前置詞だけ抜けることがあります。

この場合は、熟語の意味を知らないのではなく、前置詞を熟語とは別のものとして覚えている可能性があります。

熟語を覚えるときは、中心になる単語だけでなく、実際に英文で使うまとまりまで一緒に捉えます。

be afraid of ~

remind 人 of ~

remind の場合も、「思い出させる」という意味だけでは英文を書くための知識として十分ではありません。

remind 人 of ~ では、remind の直後に「思い出す人」を置き、of の後ろに「思い出す内容」を置きます。前置詞だけでなく、目的語を入れる位置まで含めて覚えます。

この位置関係まで身についていないと、remind と of は思い出せても、英文の中で適切な順番に並べられないことがあります。

答案では、「remind を知らなかった」のか、「remind は出ているが人を置く位置を誤った」のかによって、復習する内容が変わります。

前置詞は、熟語の最後に付いている小さなおまけではありません。目的語の位置も含めて、その熟語を英文で扱うための知識の一部です。

前置詞や目的語の位置で誤るときに確かめたいこと

  • 日本語訳ではなく、熟語を前置詞まで続けて言えるか
  • 熟語の途中に目的語を置くなら、その位置まで説明できるか
  • 前置詞の前後に、それぞれ何を置くのか分かるか
  • 例文の中で、熟語がどこからどこまでかを説明できるか

熟語の後ろに動詞を置くなら、どの形にするかまで見る

前置詞までは書けるのに、その後ろの動詞を原形のまま置いてしまうこともあります。

この場合は、熟語そのものを覚えているかだけでなく、その直後に何を置き、動詞ならどの形にする必要があるかまで考えます。

be afraid of speaking in public

この例では、of が前置詞なので、その後ろの speak は speaking になります。

ここで覚え直すべきなのは、「speaking が正解」という完成した英文だけではありません。

元の文で、どこまでが熟語なのかを捉えます。そのうえで、of が前置詞であること、その後ろに動作を置くときは動名詞にすることまでつなげて考えます。

正解だけを丸ごと覚えるのではなく、なぜその語形になるのかを元の英文からたどれるようにすることが大切です。

同じ「熟語の間違い」でも、見る場所は違う

前置詞が抜けた答案と、目的語の位置を誤った答案と、後ろの動詞を変えられなかった答案では、同じ復習をする必要はありません。

前置詞が抜けたのであれば熟語のまとまりを、目的語の位置が違うのであれば語順を、動詞の変化が違うのであれば直前の語との関係を取り上げます。

答案のどこまで書けているかが分かれば、「熟語を全部覚え直す」のではなく、必要な部分に絞って取り組めます。

答案から原因を考えるときの見方

  • 熟語自体が出ない:意味と熟語のまとまりをもう一度押さえる
  • 中心語は出るが前置詞が抜ける:前置詞までを一まとまりで覚える
  • 目的語の位置を誤る:例文で語順と熟語の使い方を確認する
  • 後ろの動詞を変えられない:直前の前置詞などとの関係を考え、必要な語形を確認する

例文は読んで終わらず、自分で同じ構造を作れるか試す

熟語の前置詞や後ろの語形を覚えるには、熟語だけを一行ずつ覚えるより、例文の中で語順や前後の関係を捉えた方が理解しやすくなります。

ただし、例文を読んで意味が分かっただけでは、「見れば分かる」という段階で終わることがあります。

そこで、例文を読んだあとに一部を隠し、自分で元の英文を作ります。

remind 人 of ~

たとえば remind を使うなら、remind と of だけを覚えているかではなく、「人」をどこに置くかまで自分で言えるかを試します。

熟語全体を隠して答えるだけでなく、一部だけを見せた状態でも、残りを自分で補えるようにします。

大切なのは正解したかどうかだけではありません。元の例文を覚えていたから答えられたのか、それとも語順や前後の関係が分かっていて別の語でも組み立てられるのかを見ます。

単語を変え、出題順も変えて試す

元の例文をそのまま覚えているだけなら、少し内容を変えた問題では書けなくなることがあります。

そのため、主語や目的語、熟語の後ろに置く内容を変えます。出題順も変えながら、「元の文を暗記していたから答えられた」のか、「語順や前後の関係が分かっているから答えられた」のかを見ます。

ここでの目的は、例文そのものをたくさん暗記することではありません。前置詞や語順、後ろに置く語の形を、別の文でも自分で組み立てられるようにすることです。

例文を覚えても英作文では書けない場合は、例文を英作文につなげる考え方もあわせて読めます。

熟語を例文から身につける流れ

  1. 例文の中で、熟語がどこからどこまでかを捉える
  2. 前置詞、目的語の位置、後ろに置く語とその語形を押さえる
  3. 熟語部分を隠して、自分で元の英文を作る
  4. 主語や目的語などを変えた問題でも解く
  5. 最後に、その熟語を使って短い英文を作る

英作文で同じ間違いをするなら、熟語だけの問題かを分ける

熟語帳では答えられる。空所補充でも正解できる。それでも、自分で英文を作ると前置詞を抜かしたり、語順を誤ったりすることがあります。

その場合は、熟語の部分を重点的に復習すればよいのか、それとも文法全体まで振り返る必要があるのかを考えます。

熟語の部分を中心に復習すればよい場合

文の主語や動詞の関係は作れていて、問題になっている熟語の部分だけで前置詞や後ろの語形を誤っているなら、まず例文を使って前後の関係を確認します。

この場合は、前置詞まで一まとまりで覚える、目的語の位置を押さえる、後ろに置く動詞を適切に変える、といった内容に重点を置きます。

文法全体まで確かめた方がよい場合

一方で、熟語部分だけでなく、主語と動詞の関係や基本的な語順でも誤りがある場合は、熟語だけの問題とは限りません。

その場合に熟語だけを繰り返しても、英文全体を作る練習にはつながりにくくなります。元の文で主語、動詞、語順を確認し、どこで文法上の間違いが起きているのかをたどります。

熟語以外の部分でも文の組み立てを間違える場合は、英文法を定着させるための学び方も参考になります。

同じ「熟語の間違い」でも原因は一つではない

答案で誤った箇所だけを正解に直すのではなく、「意味が出なかったのか」「前置詞が抜けたのか」「語順を誤ったのか」「後ろの動詞を必要な語形にできなかったのか」を区別します。

どこまで書けていたかが分かれば、熟語を最初から全部覚え直す必要があるのか、一部分を重点的に復習すればよいのかも分かりやすくなります。

最後は、その熟語を使って自分で英文を作る

日本語訳を言える。例文の空所も埋められる。それだけで終わらず、最後は短い英作文でも使ってみます。

最初から難しい日本語を英訳する必要はありません。すでに知っている単語や表現に言い換えながら、覚えた熟語を必要な位置に置き、後ろの語まで適切に書けるかを試します。

そこで前置詞が抜けたり、後ろの動詞を必要な語形にできなかったりしたら、完成した正解文だけを覚え直すのではなく、元の例文をもう一度使います。

「どこまでが熟語だったか」「何をどこに置くのか」「なぜその語形になるのか」を確認してから、もう一度自分で英文を作ります。

意味を覚えたあとにできるようにしたいこと

  • 日本語訳から熟語を思い出せる
  • 前置詞まで含めて言える
  • 目的語を置く位置が分かる
  • 後ろに置く動詞を必要な語形に変えられる
  • 語を変えた問題でも英文にできる
  • 自分で短い英文を作れる

日本語訳や元の例文では答えられるのに、語を変えた問題や英作文では書けない場合は、「まだ暗記量が足りない」とは限りません。意味を覚える段階から、語順や前後の関係まで自分で組み立てる段階へ進める必要があります。

熟語帳をやり直す前に、答案のどこまで書けているかを見る

英熟語の使い方を間違えたときは、熟語帳を最初から覚え直す前に、答案のどこまで書けていたかをたどってください。

前置詞まで出ていないのか、目的語の位置が違うのか、後ろの動詞を必要な語形にできていないのか。それによって、重点を置く内容は変わります。

意味を覚えたところで終わらせず、例文で前後の関係を捉え、語を変え、最後に自分で英文を作るところまで進めると、熟語を英文の中で扱う練習につながります。

熟語の意味は分かるのに、英文では使い方を間違える方へ

Re-Writeの語彙強化では、単語・熟語を意味だけで終わらせず、例文とあわせて英文での扱い方も見ていきます。

熟語そのものは覚えていても、前置詞、目的語を置く位置、後ろに置く語やその語形で誤る場合は、意味の暗記だけではなく、英文の中でどう組み立てるかまで扱う必要があります。

日本語訳は答えられるのに英文ではうまく書けない場合は、語彙強化講座で扱う内容をご覧ください。

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