stage1_Lesson12-1 比較(原級を用いた比較)【ニュートレジャーの道案内】

それではLesson12セクション1を進めていきましょう。
New Treasure STAGE1に関してはこれが最後の単元となっています。
本来、公立の中学校では多くの学校で中学校2年生の2学期にあたる単元になっています。
結構今までと比べまして、文の構造が複雑になったり語順というものが非常に大事になってくる単元となります。なので、このLessonに関しては少し力を入れて学習していきましょう。
それでは早速見ていきましょう。

まずは「as ○○ as」という表現を見ていく事にします。
タイトルに原級という言葉が入っていますが、これは動詞の原形と似たような意味をもっていまして、この原級というのは形容詞、それから副詞、この二つの品詞の元の形です。
何を言っているんだという感覚かも知れないですが、この比較という単元は今までのように語順を入れ替えたり動詞の形を変えるという単元ではなくて、この形容詞とか副詞の形を変えるという単元なんです。
その形を変えると言ったと言っても、いきなりとんでもない変化をする訳ではなくて、
まずは一つ“as”という単語を付けるという変化になっています。

具体的に言うと、まず“tall”です。
「背が高い」、これが形容詞です。
元々は、”I am tall.”「私は背が高い」という文でした。
その”tall”という形容詞の直前に”as”というものが使われています。
これは「何々と同じぐらい」という意味合いになっているんですが、
まず”I am as tall”「私は同じくらい背が高いです」と言って、その後で誰と同じくらい背が高いのかというと、”as my mother”「私のお母さんと同じくらい背が高い」という意味になっています。
多くの中学生は、これ”as tall as”とか、例えばこの二つ目の文の”as expensive as”
さらにこの四つ目の”as well as”なんていう形を見ると、どうやら「as なんとか as」という形にすると考えてしまいます。
ですが三つ目を見ると、”as popular as”じゃなくて”as popular in my country”というふうに、
この”as”と”as”の間に結構な数の単語が含まれています。
ここは見方というのが凄く大事になっていまして、これを「as ○○ as」と捉えるのではなく、
一旦ここで元の文が切れていると捉えて下さい。
この比較という単元は、意外と並べ替えの英作文になった際に、“as””as”というのが結構曲者です。
まずは元の文に必ず戻して考えて下さい。

最初は”I am tall.”「私は背が高い」という文でした。
そこにまず一つ目の”as”というのは必ず形容詞か副詞の直前に置きます。
そして、”I am as tall”という文が出来て、その元の文の最後にこの”as”をくっつけるという発想です。
なので、”I am tall”が「as ○○ as」になったのではなくて、まず”I am as tall”で文が終わっていて、そのあとに”as my mother”「お母さんと同じぐらい」という単語を入れます。
本来ここの”my mother”の所というのは、”my mother tall”という文になっていたんです。
もうbe動詞は1回出てきていて”tall”という単語も1回出てきているので、この単語を省略しているという形になっています。
つまりここの二つ目の”as”というのは、本来は接続詞というもので文と文を繋ぐものだったんです。
ですので、一旦”I am tall”、”I am as tall”という文が終わって、そのあとに”my mother tall”という部分をくっつけていたというように見えるのが非常に大事になります。
比較の単元で英作文が出来なくなってしまう人というのは、この発想がないからです。
もう無理やりと「as ○○ as」とくっつけてしまうので、それだと語順が乱れてしまいます。
ですから、まずは元の文に戻してそこから二つ目の文として「as以下」をくっつけるという形で対処して下さい。
以下、同じように見ていきます。

“My old bicycle was as expensive”
まずここで切れていました。
今度は”was”、過去の文になったとしてもbe動詞を過去形にするだけとなります。
そうするとまず、「私の昔の自転車」「古い自転車」は同じぐらい高かったなっています。
じゃあ何と同じぐらい高かったんですか?というと、ここで”as my new one”という形で、ここに”one”という代名詞が出てきています。
これは一度出てきた”bicycle”という名詞を繰り返し使われるのを避ける為に”one”「物」という意味の代名詞で置き換えています。
ここを”bicycle”と書くのはあまりよろしくありません。
一度出てきた名詞がもう1回使われる際は、この”one”代名詞という形にしておきましょう。

三つ目です。
これが一番間違えが多いものになっています。

“Baseball is as popular in my country”
ここで一旦文が切れます。
この”as”がなかったとすると、「野球は私の国で人気です」となり、普通の今まで見てきたような文が出てきます。
この”popular”、これが「人気がある」という意味の形容詞です。
ですので、この”popular”という形容詞の直前に”as”を付けて、一度「私の国で人気です」で文が終わっているので、そのあとで二つ目の接続詞の”as”をくっつけます。
「私の国では人気です」となり、どこと同じぐらい人気かというと、「あなたの国で野球が人気なのと同じくらい私の国では人気です」といった意味になっています。
こちらのように、ここは「私の国」と「あなたの国」を比較しています。
大事なのは、比較対象というのは形を揃える必要があります。
例えば、名詞と名詞というように同じ品詞にするとか、この場合は”in my country”というように
前置詞が付いていますから、形を揃える為にこちらも”in your country”と形を揃えます。
この比較対象は必ず形を揃えるという感覚があると、例えばテストの際にここの
“in your country”の”in”を抜かすというようなミスが減ってきます。
ですから、まずは元の文に戻す
最初に出てきた形容詞とか副詞の直前に”as”を付ける
二つ目の”as”は元の文の終わりにくっつける
その上で形を揃える
こういった事を意識して下さい。

最後の文も同様になります。
“as”がなかったとすると、”Yoshiki plays soccer as”となり一旦ここで文が終わる訳です。
そして、”well”が「上手に」という意味の副詞です。
この副詞、形容詞の直前に”as”を付けます。
そして、一旦「上手にサッカーをする」という文が終わって、二つ目の”as”を後ろにくっつけます。
そうすると、「ヨシキはロバートと同じぐらいサッカーを上手にします。」というような意味になってきます。
それでは”as”を使った分の否定文を見ていく事にします。

この文は”In brazil”、ここで一旦切りましょう。
文の先頭に前置詞+名詞がある場合は、一旦ここで切っておいて「ブラジルでは」というふうに先に訳します。
この文の主語は”baseball”も「野球」になっていますから、「野球」が”not as popular as soccer”という形で、今度は「as ○○ as」に”not”が付いています。
そうすると、さっきの”as popular as soccer”という形だと、「サッカーと同じぐらい人気です」という意味でしたが、今度は”not”が付いています。
そうすると、「野球はサッカーと同じぐらい人気という訳ではありません」となりちょっとややこしい言い回しになってしまいます。
なので、この「as ○○ as」の文、”as”を使った原級の比較の文に”not”が付いた場合は、
「何々ほど・・・ない」、つまり「野球はサッカーほど人気がない」と訳しておきましょう。
以下同じ形を見ていきます。

今度は”doesn’t”ここに”not”があります。
“Ken doesn’t practice baseball”で一旦ここで文が切れるのは前回と同じです。
そうすると、”as”がなかったら「ケンは一生懸命野球を練習しません」という形になる訳ですが、
ここに一つ目の”as”があって「同じぐらい熱心にはしません」という事になっています。
という事は、「誰かさんほど一生懸命やっていない」という形になっていて、その比較対象が誰かというと、ここに「ジョン君」が出てきている訳です。
こちらに”does”が使われていますが、一般動詞の場合は一度出てきた今回は”practice”「練習する」という動詞があって、その動詞の代わりとしてここに”do”とか”does”、過去形であれば”did”を置く事があります。
この”does”はなくても文としては成り立ちますが、例えば設問で言うと、
この“as”以下に空欄が二つあった場合は、これは”does”まで書けという事だなと理解して書いておきましょう。
会話の上ではこの”does”はなくても通じます。

そして最後の文です。
これもちょっと長くなってしまっていますが、
“Our soccer team doesn’t have as many players as yours.”となっています。
大事な事が二つあります。
まず、この二つ目の”as”の直前で切りましょう。
この文の形も非常に間違える可能性の高い文になっています。
どうしても”as many as”というような形に引きずられてしまうんですが、まずはこの”as”を取ってみます。
そうすると、「私たちのサッカーチームは多くのプレーヤーを抱えていません」というような形になっています。
このセクションで何回も言っていますが、一つ目の”as”は必ず形容詞の直前に置きます。
二つ目の”as”は元の文を書いて、その元の文の最後にくっつけるというルールでした。
ですから、これを”as many as players”と書いてしまったり”players as many as”と書いてはいけません。
あくまで”many players”という形で、この形容詞と名詞というのはセットになっていますからここのセットというのは必ず崩さずに、まずは”as many players”と書いて、そのあとで比較対象として「あなたのチーム」というものを書いておきましょう。
この場合、「私たちのサッカーチーム」というのはこのように”Our soccer team”と書いていますが、ここを”your soccer team”と書くと「サッカーチーム」という語句が重複してしまいますので、それを避ける為に「あなたのもの」とか「あなたたちのもの」という形で”yours”という形を使っています。
セクション1、かなり盛り沢山になっていましたが、
共通しているのはとにかく形容詞とか副詞の直前に”as”を付ける。
二つ目の”as”は元の文の最後にくっつける。
そして、最後に比較対象は形を揃える。
この三点を意識して学習を進めて下さい。
それではセクション1に関しては以上となります。