STAGE2 Lesson5-1 動名詞(動名詞の用法)【ニュートレジャーの道案内】

それではLesson5セクション1を見ていきましょう。
このLesson5では動名詞といったものが出てきます。
Lesson4で不定詞を学習しましたが、その不定詞の名詞的用法、「何々する事」これに非常に近い使い方の品詞となります。

まず動名詞です。
もうこの名前に、動詞を名詞にしましたと書かれていますので、もう思いっきり名詞の位置に置きます。
名詞として使うという使い方になります。
そうすると不定詞の名詞的用法と同様に、基本的には「何々する事」と訳す事が多いです。
復習になりますが、不定詞の名詞的用法というのは主語の位置に置く、目的語の位置に置く、補語の位置に置くという三つの使い方がありましたから、この不定詞の名詞的用法と同様に、動名詞というものも主語と補語と目的語の3箇所に置く事が出来ます。
一つずつ使い方に関して見ていこうと思います。

一つ目は主語です。
もちろんこれは文の先頭に置きますから、このように”Swimming”と文の先頭に置いて、こちらが主語を表しています。
そして主語のあとに動詞がきて、最後に”fun”「楽しい」といった形がきて「泳ぐ事は楽しいです。」という訳になっています。
注意点としてはこちらの“swim”です。
元の単語とは”swim”という形で”m”が一つですが、”ing”を付ける際に、”m”が二つ重なっています。
これは何だったかというと、最後です。
単語の最後が短母音+子音で終わっている場合、最後の子音を重ねて”ing”を付けるというルールがありました。
これはどこでやったかというと、現在進行形とか過去進行形という単元で”ing”の付け方を学習しました。
この動名詞というのは基本的に動詞の原形に”ing”を付けて「する事」という使い方をします。
ですので、“ing”の付け方が分からないと動名詞自体を作る事が出来ません。
“ing”の付け方を忘れてしまった、あれなんだっけ?とちょっと怪しいという方は、現在進行形の単元に戻って”ing”の付け方というのを復習していきましょう。

二つ目です。
こちらも不定詞と同様に、”Getting daily exercise”これで一つの塊を作ります。
これ全体で「何々する事」です。
“daily”は「毎日の」とか「日々の」”exercise”は「運動」です。
したがって直訳すると、「毎日の運動を得る事」と書いてあるんですが、これも直訳すると日本語的におかしくなっちゃいますので、この場合は「毎日運動する事」という程度にとどめておきましょう。
そうすると「毎日運動する事」は”is a good habit”、”habit”は「習慣」です。
したがって、「毎日運動する事は良い習慣です。」といった形になっています。
このように、動名詞の塊、”ing”の塊というのは必ずこの”ing”から書き始めます。
元々動詞ですから、「何々を」にあたる語句です。
この場合でいうと”get”です。
何を”get”するかという目的はこちらです。
“ing”の後ろに置いて、「何々を何とかする事」というような形で動名詞の塊を作っていきます。
それでは次に補語を見ていきましょう。
補語というのはbe動詞のあとにおいて主語とイコールになる、直前の名詞とイコールになる、そういったものを補語と言っていました。

という事は、この例文で見てみますと”My mother’s job”「私のお母さんの仕事」、これが主語になっていて”is”これが動詞です。
そのあとで”teaching tennis”、これが動名詞の塊となっています。
そうすると「する事」で訳す訳ですから、「私のお母さんの仕事はテニスを教える事です。」といった形の文になっています。

また、下の文ちょっと長いですがこれ全体が主語になっています。
「私のお父さん」の”favorite”「お気に入り」の”pastime”「娯楽」とか「趣味」は主語で”is”イコール”playing golf”、これが一つの塊になっていて「ゴルフをする事です」というような形で、主語に対してイコールになる、be動詞を挟んでイコールになっている補語というものになっています。
そうすると「何々は何々する事です」といった形で訳すという事が出来ます。
be動詞と”ing”が一緒になると進行形と混ざってしまうという人がたまにいますが、進行形であれば「何々している所だ」という訳になる訳ですから、「私のお母さんの仕事がテニスをしている所です。」と言うのはおかしい訳なので、進行形と動名詞の区分けというのは訳してみれば一発で区別が付きます。
なので、そこは普通に訳して考えていって下さい。

それでは最後に目的語を見ていきましょう。
目的語というのは、他動詞、いわゆる動詞のあとに置く名詞の事で、「何々を」とか「誰々に」を表す単語でした。
この場合はもちろん「する事」となっていて人ではなくものにあたりますから「何々を」「何々する事を」といった形で訳していきます。

例文を見ていきます。
”Chris”が主語です。
“enjoys”動詞になっています。
“studying math”これで一つの塊になっていて、これで「数学を勉強する事」です。
もちろん「クリス」と「数学を勉強する事」はイコールではありませんから、こちらが目的語の「何々を」にあたります。
そうすると、「クリスは数学を勉強する事を楽しみます。」「楽しんでいます。」といった文になってきて、「何々する事を楽しむ」でちょっと違和感がある場合は、「何々して楽しむ」にしてもいいです。
例えばこの場合であれば、「クリスは数学を勉強して楽しんでいる。」というような形で訳していきます。
このように、なんとなく「to 不定詞」の「する事を」と同じような形になっていますから、この辺りまでは実は動名詞というのはそこまで難しくないと思います。
ですが、次からがちょっと大事になってきます。
次を見て頂くと、”Don’t worry”「心配しないで下さい」、”about”「なんとかについて」、”making mistakes”「間違いをする事」、こちらが”making mistakes”「間違える事」「間違いを犯す事」といった形でこれが動名詞の塊になっています。
ですが、先ほどと違うのは”worry”という動詞の直後ではなくて”about”という前置詞が使われています。
こういったように、”about”とか”at”とか”for”とか”in”といったような前置詞のあとに、この「何々する事」という意味を付け加える時は、「to 不定詞」を使う事は出来なくて、必ず動名詞の形にします。
そうすると、この場合「間違いをする事」「間違える事について心配してはいけません」と言った形になっています。
訳自体はそこまで難しくないかと思いますが、前置詞のあとは動詞の原形でもなく「to 不定詞」でもなく必ず動名詞、”ing”にしなければならないというのが注意点となります。

同じように、次の文に関しても”He left the classroom”、ここまではいいですね?
「彼は教室を出て行った」「教室を去った」です。
そのあと、”without”とあります。
この”without”というのは「何々なしで」という意味の前置詞です。
したがって”about”と同じように”without”も前置詞なので、そのあとは”say”という動詞の原形ではなく”saying”と”ing”にしないといけません。
そして、”a word”と続きます。
“word”というのは「言葉」とか「単語」ですから、「一つの単語を言う事なしで」という事は、「一つの単語すらも言う事なしで教室を去った。」つまり「彼は一言も言わずに教室を出て行った。」とか「彼は何も言わずに教室を出て行った。」といった意味となってきます。
このように、動名詞というのは主語においてある場合と補語に置いてある場合はそこまで大きな問題にはならないですが、この目的語の場合に注意が必要です。
目的語の場合はこのあとのセクションで学習するように、「to 不定詞」か”ing”かを判断しなければいけないという事があったり前置詞のあとには必ず動名詞を置かなければならないといった形で、この動詞の後ろに置く場合に注意する点というのが沢山出てきます。
なので、こちらも文法問題集等を使って特に前置詞のあとの動名詞の形を中心に学習していって下さい。
それではセクション1については以上となります。