STAGE2 Lesson8-3 名詞(再帰代名詞)【ニュートレジャーの道案内】

再帰代名詞

このセクションでは 再帰代名詞 が登場します。
「〜self」という形で、代名詞に self が付いた単語です。この再帰代名詞の使い方を中心に学んでいきます。
再帰代名詞の基本 - 'self'と'selves'の違い、目的格を用いる場合の注意点
まず、こちらの「~self」を付ける事で再帰代名詞という形になる訳ですが、基本的には「所有格+~self」という形を使います。
ですので、「私」であればこのような形で”my”所有格+”self”という形で、「誰々自信」という意味、”myself”であれば「私自身」、”yourself”「あなた」であれば「あなた自身」、”herself”といえば「彼女自身」というような形になります。
ですが、形上の注意点として、こちらのように”him”、普通はここが所有格+”self”という形にりますが、”he”の場合は”hisself”という形ではなく、目的格+”self”これで”himself”というような形になります。

もちろん意味としては「彼自身」というような意味合いになります。
また、この”self”というのが一人の場合は当然”self”でいい訳ですが、複数の人がいる場合は「誰々たち自身」という形で複数にする必要があります。

Re-Writeのロゴ

【音読リスニング講座】:音読・ディクテーション・シャドーイングを通じて、都立入試リスニング対策を強化します。

詳細を見る

例えば「私たち」であれば、”ourself”と言いたいんですが、”our”もちろん「私たち」は複数いますから、”f”で終わっているので”f”を”v”に変えて”es”、これで“ourselves”というような言い方をします。
という事は、「あなたたち自身」であれば”yourselves”となりますし、“they”の場合は”him”と同様に目的格+”selves”という形になりまして、これで“themselves”と言います。

このように、まず”self”の形自体が単数であれば「~self」、複数であれば「~selves」という複数形になります。

それから“he”と”they”の場合は所有格ではなくて目的格になるという所が注意点となります。
以上が形に関する注意点になる訳ですが、ここからその使い方のお話になってきます。

まず一つ目です。
主語と目的語が同一人物を指す場合、目的語の方をこの「~self」とします。
例えばこちらであれば、”Ted introduced himself to the class.”
この場合「テッドは自分自身をクラスの人たちに紹介した」、「自己紹介した」というような意味合いになっています。
このように、主語とそれから目的語、もちろんテッドくんは自分自身を紹介した訳ですから、ここが同一人物の際、目的語の方を”himself”、「~self」にするというような形になります。

これが例えば、じゃあ”him”じゃダメなのかという話になると、このルールからすると主語と目的語が同一人物だったら「~self」、逆を言うと「~self」となっていれば主語と目的語が同一人物である。
逆に言うと、ここが「~self」になっていない場合というのは、これは同一人物ではなくて別の人物になってしまうんです。

ですから、”Ted introduced him”とやってしまうと、「テッドくんが他の誰か男の子をクラスに紹介した」となってしまいますから、「自己紹介をした」という意味合いの時にここを”him”にする事は出来ません。

このように、同一人物を指す場合に「~self」を目的語に置くという使い方になります。

今と同様に、今度は”I”と”myself”、これが同一人物を示していますから、そうすると「私は鏡の中で自分自身を見た。」となります。
当然私と自分自身、私自身は同じ人物ですからこの目的語の所が”myself”となります。

また最後にこちら、”The students”「学生たち」「生徒たち」と”themselves”「自分自身」というのがあった際に、ここも”them”ではなくて”themselves”になる訳ですが、これはちょっと特殊な使い方でして、そのまま直訳すると「生徒たちはパーティーで自分自身を楽しんだ。」というような意味になります。

ですが、これは半分熟語のような形になっていまして、”enjoyed”と「~self」を同時に使いますと、「自分自身を楽しむ」という意味合いではなくて、これは「その場で楽しむ」というような意味になります。

ですからこの一文が言っている内容というのは、「学生たち」「生徒たちはそのパーティーで楽しいだ」「楽しく過ごした」というような事を言っています。

このように「~self」を使うと、これは直訳するとよく分からなくなってしまうので、これは熟語として覚えるというようなフレーズが他にも出てきます。
なので、こういったものは出てくるその度ごとに覚えていきましょう。

それでは続いて再帰代名詞の用法の二つ目です。今度は、目的語の位置になくて名詞の強調です。

その人物とか、その物体の強調として名詞の直後や文末に置くというような使い方があります。

再帰代名詞の基本用法 - 主語と目的語が同一人物の場合、目的語に'himself'を用いて自己紹介を表現
具体的に見ていきますと、まずはこちら”himself”があります。
先ほどと違うのは、動詞のあとではなくて主語の位置にある訳です。

“president”「大統領」とか「社長」がいて、”himself”「自分自身」、そして”welcomed the guest”とあります。

そうすると、「社長」あるいは「大統領がゲストをお迎えした」と書いてあって、そこに「~self」を置く事によって、これは「自分自身で」という意味ですから、そうすると「社長自身がゲストをお迎えした」というような意味になっています。つまりこの”president”を強調している訳です。

また、二つ目です。”The students planned the festival themselves.”

“planned”は「計画する」です。
「学生たちは」その”festival”「お祭り」あるいは「文化祭のようなものを計画した」とあります。

これが先生たちの力を借りるとか大人の力を借りるという事ではなくて、文末に”themselves”を置く事によって、「学生たちは自分たち自身でそのフェスティバルを計画した。」となります。

このように名詞のあとに置いたり文末に置く事によって、「彼ら自身で」「自分の力で」というような意味合いを示します。

Re-Writeのロゴ

【大学受験英作文講座】:和文英訳・自由英作文を段階的に練習し、伝わる英作文の構築力を育成します。

詳細を見る

最後です。こちら、”Ted is honesty itself.”です。ちょっと訳しづらい英文になっています。

“honesty”というのがあります。
これは元々”honest”という形容詞が元になっています。
“honest”というのは「誠実な」とか「正直な」というような形容詞です。

この形容詞の最後に”y”を付ける事によって、この”honesty”というのは「誠実さ」とか「正直さ」というような名詞になります。

ここは主語は「テッド君」な訳ですが、“himself”ではなくて”itself”になっている訳です。
この”itself”というのは何かというと、直前の名詞である”honesty”を修飾しています。

そうするとこれは表現として、「テッドという人は誠実さそのものだ。」というような意味合いになって、「本当に正直な人です。」「本当に誠実な人です。」という事を言いたい時に「テッド君」というのは「もう誠実という概念そのものだ」というようなかなり強調したような言い回しになっています。

このように、基本的には再帰代名詞「~self」というのは「自分自身」とか「自分自身で」というような意味合いになってくる訳ですが、多少こういった特殊な使い方と言いますか、ちょっと発想としては我々の日本語とはちょっと違うかな、というような表現も含まれています。

なので、こういったものは先ほど来言っているように、出てきたその場でなるべく覚えていくようにしましょう。

【まとめ】再帰代名詞(~self / ~selves)のポイント

ポイント 説明
再帰代名詞とは?
  • ~self / ~selves の形をした代名詞。
  • 基本の意味は「自分自身」「自分たち自身」。
  • ふつうは「所有格+self」で作る:myself, yourself, herself など。
形の作り方(単数)
  • my + self → myself(私自身)
  • your + self → yourself(あなた自身)
  • him + self → himself(彼自身)※hisself ではない
  • her + self → herself(彼女自身)
  • it + self → itself(それ自体)
形の作り方(複数)
  • our + selves → ourselves(私たち自身)
  • your + selves → yourselves(あなたたち自身)
  • them + selves → themselves(彼ら自身)
  • 単数:~self / 複数:~selves という形を意識する。
he / they の特別ルール
  • he と they は所有格ではなく目的格+self / selves
  • he → himself(×hisself)
  • they → themselves(themself ではない形に注意)
用法①:主語と目的語が同一人物
  • 主語と目的語が同じ人(同じ集団)のとき、目的語を再帰代名詞にする。
  • 例:Ted introduced himself to the class.
    (テッドはクラスに自分自身を紹介した → 自己紹介した)
  • Ted introduced him … にすると「別の男の子」を紹介した意味になる。
用法①の別例
  • I saw myself in the mirror.
    (私は鏡の中で自分自身を見た)
  • The students enjoyed themselves at the party.
    → 直訳「自分自身を楽しんだ」だが、「とても楽しんだ」という熟語的な意味になる。
  • enjoy oneself は「その場を楽しむ」という半分熟語として覚える。
用法②:名詞の強調
  • 名詞の直後や文末に置いて、「~自身で」「自分の力で」を強調する。
  • The president himself welcomed the guest.
    (社長/大統領自らがゲストを迎えた)
  • The students planned the festival themselves.
    (生徒たちはその祭りを自分たちだけで計画した)
用法③:itself の強い強調
  • Ted is honesty itself.
    「テッドは誠実さそのものだ。」= とても誠実な人だ、という強いほめ言葉。
  • itself は直前の名詞(ここでは honesty)を強く強調する役割。
意味上の注意
  • 基本は「自分自身」「自分自身で」だが、熟語的な意味になるものもある。
  • 特に enjoy oneself などは「その場を楽しむ」として丸ごと覚える。
  • 直訳にこだわりすぎず、「そういう言い方」としてフレーズで定着させる。
学習のコツ
  • 形(self / selves の作り方)と用法①:同一人物用法②:強調をまず押さえる。
  • そこから、教科書や問題集に出てきた熟語的な表現をその都度暗記していく。

【クイズ】再帰代名詞チェック(10問)

問題 選択肢(A~D) 答え
1. 「再帰代名詞」として正しい説明はどれ? A. 名詞を説明する形容詞のこと
B. 「~self / ~selves」の形をした代名詞
C. 疑問文でだけ使う代名詞
D. 三人称単数の主語だけに使う代名詞
正解:B
2. 次のうち、形として誤っているものはどれ? A. myself
B. yourself
C. hisself
D. herself
正解:C(正しくは himself)
3. 「私たち自身」を表す再帰代名詞として正しいものはどれ? A. ourself
B. ourselves
C. usself
D. we selves
正解:B(ourselves)
4. 「彼ら自身」を表す再帰代名詞として正しいものはどれ? A. themself
B. theirselves
C. themselves
D. theyselves
正解:C(themselves)
5. 次の文の空所に最も適切なものを入れなさい。
Ted introduced ___ to the class.(テッドはクラスに自己紹介した)
A. him
B. himself
C. his
D. he
正解:B(主語と目的語が同一人物なので himself)
6. 「I saw ___ in the mirror.」に入る語として最も適切なのはどれ?
(私は鏡の中で自分自身を見た)
A. me
B. myself
C. I
D. mine
正解:B(myself)
7. 「The students enjoyed themselves at the party.」の意味として最も近いものはどれ? A. 生徒たちは自分たちをほめた。
B. 生徒たちは自分たちを紹介した。
C. 生徒たちはそのパーティーで楽しく過ごした。
D. 生徒たちは自分たちでパーティーを計画した。
正解:C(enjoy themselves = その場を楽しむ)
8. 「The president himself welcomed the guest.」のhimselfの役割として正しいものはどれ? A. 大統領が賓客を嫌っていることを表す。
B. 大統領が一人で来たことを表す。
C. 「大統領自らが」という意味で president を強調している。
D. 時制を表している。
正解:C
9. 「Ted is honesty itself.」の訳として最も適切なものはどれ? A. テッドは誠実ではない。
B. テッドは誠実そのものだ。
C. テッドは正直さを失った。
D. テッドは自分で正直だと言っている。
正解:B(誠実さそのもの=とても誠実だ)
10. 再帰代名詞の用法として誤っている説明はどれ? A. 主語と目的語が同一人物のとき、目的語に使うことがある。
B. 名詞の直後や文末に置いて「~自身で」を強調することがある。
C. it と一緒に使って「~そのものだ」という強い強調になることがある。
D. 常に「誰か別の人」を指すために使う。
正解:D(再帰代名詞は基本的に「同じ人/同じもの」を指す)