STAGE2 Lesson10-3関係代名詞(thatが好まれる場合)【ニュートレジャーの道案内】

このセクションでは、今まで見てきた関係代名詞の中でちょっと特殊な場合というものを扱っていきます。

これまで主格、それから目的格を扱ってきました。それぞれ、主格も目的格も”that”で置き換えられるというルールがありました。

今回のセクションで学習していくのは、逆に普通はそこ”that”使うよね、という場合があるんです。

“who”とか”which”じゃなくて“that”の方が好まれる場合、これについて見ていく事にします。

まず”that”を使う場合というのは、この先行詞によって”that”を使った方がよいとか”who”とか”which”でよいというのが決まります。

“that”を使った方がよい場合というのを全て1個ずつ見ていくとちょっと大変になってしまいますので、ざっくりとまとめながら具体的な例文を見ていこうと思います。

①は先行詞が序数の場合です。序数というのは、これは順序の序という漢字を使っていますから、1番目とか2番目とか最後とか、何番目というような順序に関する数が書かれている場合です。

例えばこちらです。”This is the first novel”、この先行詞の中に序数が含まれています。

その場合は、この関係代名詞の塊のこの部分、こちらは”which”を使うよりもここに序数があるので”that”を使う方が好まれます。

訳に関しては当然右から左という関係代名詞のルールは変わりません。

そうすると、「これは彼女が初めて英語で読んだ小説です。」というように、訳す時は当然右から左となります。

このように、この”first”とか”second”、あるいは”last”、「最後」のように順序を表す語句がある場合は関係代名詞は”that”を使うというルールになります。

また、同様に最上級に関しても同じ事が言えます。

この先行詞の中に”This is the vest movie”と”vest”という最上級があります。その場合はこの関係代名詞の塊の中の、この関係代名詞は”which”ではなくて”that”を使うという事が多いです。

訳してみると、「これが私が今まで見た中で一番いい映画だ。」となっています。

“ever”は肯定文で使う事も出来まして、これは「今まで」とか「今までに」というような意味になっています。そして今みたいに序数、最上級があれば関係代名詞は”that”になりますが、もう一つあります。

限定語句と書きました。ちょっと難しい言い方になりますが、ある特定の名詞とか意味を強調するような語句の場合です。

例えばこれで言いますと、”This is only money”「これが唯一のお金だ」というちょっと強調するような語句です。
この強調するような語句があった場合は、ここの関係代名詞というのが”which”や”whom”ではなく”that”を使うという事になります。

こちらに関しては、順番とか何番目と最上級。”only”のような限定語句というのは数は少なくなりますから、これは出てきたその都度、”only”の時は”that”を使う方がいいんだな、というふうに覚えていって下さい。

 

それでは”that”が好まれる場合の②番を見ていく事にします。

次は先行詞の中にこちらに書いてあるように、”all”とか”every”のような全体表現がある場合です。

「全て」というような意味を含む場合、この場合は”that”が好まれます。

“all”が入っています。”All the books”「全ての本」となっています。

この“All”というのがある場合、この関係代名詞というは”that”を使う事が多いです。

なんですぐに分かるかというと、関係代名詞を使った文というのは元々二つの文を一つの文に繋いでいます

という事は、文というのは必ず主語と動詞がある訳ですから、ここに主語と動詞があります。

そうすると”are”というのも動詞です。

“am reading are”と繋がるはずがないので、文の途中で関係代名詞が始まった場合、二つ目の動詞が出てきたら、その二つ目の動詞の直前までが関係代名詞の塊であるという事が分かります。

そうしますと、これは「私が今読んでいる全ての本は面白い。」となります。何冊か読んでいて、その全ての本は面白いと言っています。

ちなみに、”All”というのは語順が非常に大事でして、ここに”All the books”と書いてありまして、”The all books”とは書いていません。

この”All”というのは、「All+the」や”my”のような所有格、そして名詞、こういった順番になります。

ですから、この機会に”All”があったら”that”を使うという事以外に、「All the 複数形」とか、「All 所有格複数形」という形の語順も是非覚えて下さい。

それから、今”All”を見ましたが、同じように”every”というのもあります。

“every”というのは単数扱いですから”songs”ではなく”song”で終わります。

こちら、”that she sings”とありますから、そうするとこれ”every”があるから”which”じゃなくて”that”を使います。ですからこれは、「私は彼女が歌う全ての曲を知っている。」といった意味になります。

このように、「全て」を表す語句が先行詞に含まれている場合、関係代名詞は”that”にするというルールになります。

それでは”that”が好まれる場合の最後です。③と④に関して見ていきます。
③に関しては、先行詞が「~thing」と書きました。
“something”とか”anything”とか”nothing”です。

こちらを見ますと”anything”があります。

“anything”は肯定文で使われると、「どんな何々でも」「どんな事でも」というような意味になります。

そうすると、「私はどんな事でも覚えている」となり、そのあとが”that she said then”となっています。”anything”と”thing”が入っているので”which”ではなく”that”を使います。

そうすると、右から左に訳していくと、「私は彼女がその時言った全ての事を覚えている。」という意味になります。

最後です。先行詞が人+人以外の場合とあります。どういう事かというと、ちょっとこれは有名な例文になりますが、こちらです。”and”で繋がっています。

“the boy and the dog”、そうすると「少年と犬」というのがあります。

この関係代名詞の塊な訳ですが、ここに”are”と書いてあります。”are”と書いてあるという事は、これは「少年と犬」の両方が走っているという事を表していますから、そうするとここに”who”とか”which”と書いてしまうと”who are which are”になる訳です。

ですが、これが”the boys”とか”dogs”となっていないので、そうするとここに”which”とか”who”を入れてしまうとダメな訳です。

ですから、この走っているのが「少年と犬」の両方なので、そうすると“who”は人にしか使えない、”which”は人以外にしか使えないですから、人と人以外が先行詞になっているので、じゃあここはどっちでも使える”that”を使おうという事になります。

③番までは”that”が好まれる場合になっていますが、こちらの人+人以外の場合というのは、これは逆に”that”じゃないと使えない訳です。ですから、訳はこちらの場合「そこで走っている少年と犬を見て下さい。」となります。

訳し方は変わらないですが、人+人以外だから”that”使う。ここも”that”だからis”ではなくて、”the boy and the dog”と複数いるからbe動詞は”are”にするという点に注意して下さい。

このようにLesson10というのはかなり盛りだくさんな内容になっていますから、どのセクションに関しても必ず教科書を読み込むとともに、問題集で実際に手を動かして練習をするようにして下さい。