関係代名詞thatを使う時|whichとの違いと先行詞の見方【STAGE2 Lesson10-3】
中学英文法
STAGE2 Lesson10-3
関係代名詞thatを使う時|whichとの違いと先行詞の見方【STAGE2 Lesson10-3】
関係代名詞のthatは、前にある名詞・代名詞などの語句である「先行詞」を、後ろに続く文から説明するために使います。人と人以外のどちらも先行詞にでき、主格と目的格があります。
先行詞となる名詞に最上級、序数、the onlyが付く場合は、学校文法ではthatが好まれます。また、all、something、anything、nothingなどが先行詞になる場合にも、thatを使うのが基本です。
このページでは、関係代名詞thatの基本、主格と目的格、thatが好まれる場合、whichとの違い、二つの文をthatでつなぐ方法を、中学生向けの例文で解説します。
thatが受けられる先行詞
thatは、人と人以外のどちらも先行詞にできます。
主格と目的格の違い
thatを除いた後ろで主語が不足し、thatが主語の役割を担います。
thatを除いた後ろで目的語が不足し、thatが目的語の役割を担います。
thatを省略できる場合
主格のthatは省略できません。目的格のthatは省略できる場合があります。
thatを使えない位置
コンマの後と前置詞の直後には、関係代名詞thatを置けません。
関係代名詞thatとは
関係代名詞thatは、前にある名詞・代名詞などの語句を、後ろに続く文から説明する語です。説明される語句を先行詞といいます。
この英文では、the bookが先行詞です。thatを含む「that I bought yesterday」が、どの本なのかを説明しています。
もとの内容は「I bought the book yesterday.」です。先行詞と同じ内容を表すthe bookをthatに置き換えて、先行詞の後ろにつなげています。
thatを除いた「I bought yesterday」だけを見ると、boughtの目的語である「何を買ったのか」が不足しています。その目的語の役割をthatが担い、先行詞のthe bookを受けています。
| 確認項目 | この例文での答え |
|---|---|
| 先行詞 | the book |
| 先行詞を説明する部分 | that I bought yesterday |
| thatを除いて見たときに不足する要素 | boughtの目的語 |
| thatが担う役割 | boughtの目的語 |
| 関係代名詞の格 | 目的格 |
| thatの省略 | できる |
主格のthatと目的格のthat
関係代名詞thatには、主格と目的格があります。thatを除いた後ろの部分で、主語と目的語のどちらが不足しているかを確認します。不足している要素の役割をthatが担います。
主格のthat
The book that is on the desk is mine.
机の上にある本は私のものです。
- 先行詞:the book
- 説明する部分:that is on the desk
- 不足する要素:isの主語
- thatの役割:isの主語
- 関係代名詞の格:主格
- 省略:できない
目的格のthat
The book that I bought yesterday is interesting.
私が昨日買った本は面白いです。
- 先行詞:the book
- 説明する部分:that I bought yesterday
- 不足する要素:boughtの目的語
- thatの役割:boughtの目的語
- 関係代名詞の格:目的格
- 省略:できる
主格と目的格を判断する順序
- thatを含む、先行詞を説明する部分を確認する
- thatを除いた後ろの部分だけを見る
- 主語と目的語のどちらが不足しているかを探す
- 不足している要素の役割をthatが担っていると考える
- thatが主語を担っていれば主格、目的語を担っていれば目的格と判断する
- 不足する要素:主語
- thatの役割:主語
- 省略:できない
- 目印:thatの直後に動詞が来ることが多い
- 不足する要素:動詞の目的語
- thatの役割:目的語
- 省略:できる
- 目印:thatの直後に主語+動詞が来ることが多い
thatの直後だけを見て機械的に決めるのではなく、thatを除いた後ろの部分で、どの要素が不足しているかを確認しましょう。
発展
前置詞がある場合の目的格と省略
動詞の目的語になる関係代名詞thatは省略できます。
The book that I bought yesterday is interesting.
The book I bought yesterday is interesting.
前置詞の目的語になる場合も、前置詞を文末に残す形であれば、目的格のthatを省略できます。
The house that he lives in is old.
The house he lives in is old.
一方、前置詞を関係代名詞の直前に置く形では、関係代名詞を省略できません。また、前置詞の直後にthatを置くこともできません。
The house in which he lives is old.
誤:The house in he lives is old.
誤:The house in that he lives is old.
二つの文をthatでつなぐ考え方
二つの文を関係代名詞thatでつなぐときは、両方の文にある同じ人や物を探します。一方を先行詞として残し、もう一方の文にある同じ内容の代名詞をthatに置き換えます。
主語をthatに置き換える場合
I have a dog.
It can run very fast.
dogとItが同じ犬を表しています。
二つ目の文の主語Itをthatに置き換えます。
I have a dog that can run very fast.
- 先行詞:a dog
- 不足する要素:can runの主語
- thatの役割:can runの主語
- 関係代名詞の格:主格
- 省略:できない
目的語をthatに置き換える場合
This is the bag.
I bought it yesterday.
the bagとitが同じかばんを表しています。
二つ目の文の目的語itをthatに置き換えます。
This is the bag that I bought yesterday.
- 先行詞:the bag
- 不足する要素:boughtの目的語
- thatの役割:boughtの目的語
- 関係代名詞の格:目的格
- 省略:できる
thatが好まれる先行詞
thatが好まれる場合には、主に次の二種類があります。
最上級、序数、the onlyなどが名詞に付き、先行詞を強く限定する場合です。
all、something、anything、nothingなどが、それ自体で先行詞になる場合です。
中学・高校の学校文法や入試問題では、次の形を見たらthatを基本として判断します。実際の英語では別の関係代名詞が使われる例もありますが、ここでは試験での基本的な選び方を示します。
| 先行詞の形 | 代表例 | 学校文法での判断 |
|---|---|---|
| 名詞に最上級が付く | the best book、the most interesting book | thatが好まれる |
| 名詞に序数が付く | the first book、the second person | thatが好まれる |
| 名詞にthe onlyが付く | the only student | thatが好まれる |
| allが先行詞になる | all that I know | thatを使うのが基本 |
| -thingの語が先行詞になる | something、anything、nothing | thatを使うのが基本 |
| 人と人以外の両方が先行詞になる | people and things | thatを使う |
最上級や序数が名詞に付く場合
This is the most interesting book that I have ever read.
これは私が今まで読んだ中で最も面白い本です。
This is the first English book that I read.
これは私が読んだ最初の英語の本です。
最上級や序数によって先行詞が強く限定されているため、学校文法ではthatを選ぶのが基本です。
allや-thingの語が先行詞になる場合
This is all that I know.
これが私の知っているすべてです。
Is there anything that I can do?
私にできることは何かありますか。
allやanythingは、名詞に付いているのではなく、それ自体がthatによって説明される先行詞になっています。
人と人以外の両方が先行詞になる場合
The people and things that I saw there were interesting.
そこで見た人々や物は興味深いものでした。
whoは人、whichは人以外を受けるため、人と人以外の両方をまとめて先行詞にする場合はthatを使います。
thatとwhichの違い
whichを使える先行詞
関係代名詞whichは、基本的に人以外を先行詞にします。物、動物、事柄などを後ろから説明するときに使えます。
- 物:a book which I bought
- 動物:a dog which runs fast
- 事柄:the news which surprised me
人を先行詞にする場合は、whoまたはthatを使います。人以外を先行詞にする通常の制限用法では、thatとwhichの両方を使えることがあります。
目的格ではthatとwhichの両方を使える
The book which I bought yesterday is interesting.
The book that I bought yesterday is interesting.
どちらも「私が昨日買った本は面白いです」という意味です。whichとthatは、どちらもboughtの目的語の役割を担っています。
| 比較項目 | that | which |
|---|---|---|
| 人を先行詞にする | できる | できない |
| 人以外を先行詞にする | できる | できる |
| 人と人以外の両方を受ける | できる | できない |
| コンマの後で使う | できない | できる |
| 前置詞の直後で使う | できない | できる |
| 目的格を省略する 前置詞を関係代名詞の直前に置かない場合 |
できる | できる |
発展
コンマの後ではthatを使えない
誤:My bike, that I bought last year, is very useful.
正:My bike, which I bought last year, is very useful.
私の自転車は、昨年買ったものですが、とても便利です。
コンマを使って先行詞に補足説明を加える非制限用法では、thatを使いません。
発展
前置詞の直後ではthatを使えない
誤:The house in that he lives is old.
正:The house in which he lives is old.
正:The house that he lives in is old.
正:The house he lives in is old.
彼が住んでいる家は古いです。
前置詞を関係代名詞の直前に置く場合はwhichを使い、whichを省略することはできません。
前置詞を文末に残す場合はthatを使うことができ、目的格のthatを省略することもできます。
関係代名詞thatの見分け方
thatには、関係代名詞以外にも、接続詞や指示語としての使い方があります。次の三つを確認すると見分けやすくなります。
- thatの前に、説明される先行詞があるか
- thatを含む部分が、その先行詞を説明しているか
- thatを除いた後ろの部分で、主語または目的語に当たる要素が不足しているか
| thatの種類 | 例文 | 見分けるポイント |
|---|---|---|
| 関係代名詞 | The book that I bought is interesting. | 先行詞the bookがあり、thatを除いた「I bought」ではboughtの目的語が不足している。その目的語の役割をthatが担う |
| 接続詞 | I know that he is honest. | thatの後ろのhe is honestに、主語と動詞などの必要な要素がそろっている |
| 指示代名詞 | That is my book. | that自体が「それ」という意味で、文の主語になっている |
| 指示形容詞 | That book is mine. | thatが直後の名詞bookを指している |
関係代名詞thatを除くと、主語または目的語が不足する
The book that I bought is interesting.
thatを除いた「I bought」には、boughtの目的語がありません。その目的語の役割をthatが担い、先行詞the bookを受けています。
接続詞thatの後ろには必要な要素がそろう
I know that he bought the book.
thatの後ろの「he bought the book」には、主語he、動詞bought、目的語the bookがそろっています。
主格・目的格のthatの例文
thatを除いて見たときに不足する要素と、thatが担う役割を確認しましょう。
The girl that is playing tennis is my sister.
テニスをしている少女は私の姉です。
- 先行詞:the girl
- 不足する要素:is playingの主語
- thatの役割:is playingの主語
- 省略:できない
- whoへの置き換え:できる
The book that is on the desk is mine.
机の上にある本は私のものです。
- 先行詞:the book
- 不足する要素:isの主語
- thatの役割:isの主語
- 省略:できない
- whichへの置き換え:できる
The boy that I met yesterday is Ken.
私が昨日会った少年はケンです。
- 先行詞:the boy
- 不足する要素:metの目的語
- thatの役割:metの目的語
- 省略:できる
- whoまたはwhomへの置き換え:できる
The book that I bought yesterday is interesting.
私が昨日買った本は面白いです。
- 先行詞:the book
- 不足する要素:boughtの目的語
- thatの役割:boughtの目的語
- 省略:できる
- whichへの置き換え:できる
例文を読むときの確認順序
- thatの直前にある先行詞を探す
- thatを含む、先行詞を説明する部分を確認する
- thatを除いた後ろの部分で、どの要素が不足しているかを見る
- その不足部分の役割をthatが担っていると考える
- 主格か目的格かを判断する
- 目的格なら、省略できる形かを確認する
関係代名詞thatのよくある間違い
人にはthatを使えないと思う
正:The boy that is running is my brother.
thatは、人を先行詞にすることもできます。人の場合はwhoも使えます。
that以下に目的語を重ねてしまう
誤:The book that I bought it yesterday is interesting.
正:The book that I bought yesterday is interesting.
thatがboughtの目的語の役割を担っているため、itを重ねてはいけません。
主格のthatを省略する
誤:The book is on the desk is mine.
正:The book that is on the desk is mine.
thatがisの主語の役割を担っているため、省略できません。
thatとwhichをいつでも置き換えられると思う
通常の物を先行詞にする制限用法では両方を使えることがありますが、人を先行詞にする場合、コンマの後、前置詞の直後などでは、同じようには使えません。
関係代名詞thatの練習問題
thatの役割、whichとの関係、接続詞thatとの違いを確認しましょう。
This is the best movie ( that / which ) I have ever seen.
The book ( that / which ) I bought yesterday is interesting.
A. I know that he is honest.
B. The boy that is running is Ken.
I have a dog. It can run very fast.
This is the bag. I bought it yesterday.
これは私が昨日買ったかばんです。
This is the bag ( yesterday / bought / that / I ).
He is the only student that can answer this question.
The book that I bought it yesterday was interesting.
解答と解説を見る
問題1:that
学校文法・入試の基準では、先行詞に最上級のbestが付いているため、thatを選びます。
問題2:thatとwhichの両方
通常の物を先行詞にする制限用法なので、thatとwhichの両方を使えます。
問題3
Aは接続詞thatです。thatの後ろのhe is honestには必要な要素がそろっています。
Bは関係代名詞thatです。thatを除いた「is running」には主語がなく、その主語の役割をthatが担っています。
問題4:I have a dog that can run very fast.
thatはcan runの主語の役割を担うため、省略できません。
問題5:This is the bag that I bought yesterday.
thatはboughtの目的語の役割を担うため、目的格です。このthatは省略できます。
問題6:that I bought yesterday
完成文は「This is the bag that I bought yesterday.」です。
問題7:彼はこの質問に答えられる唯一の生徒です。
先行詞the only studentを、thatを含む後ろの部分が説明しています。
問題8:The book that I bought yesterday was interesting.
thatがboughtの目的語の役割を担っているため、itは不要です。
関係代名詞thatについてよくある質問
Q. 関係代名詞thatは人にも使えますか?
使えます。「The boy that is running」のように、人を先行詞にできます。人の場合はwhoも使えます。
Q. thatとwhichはいつでも置き換えられますか?
いつでも置き換えられるわけではありません。通常の物を先行詞にする制限用法では両方を使えることがありますが、人、コンマの後、前置詞の直後などでは使い方が異なります。
Q. 最上級の後は必ずthatですか?
学校文法や入試問題では、最上級が付く先行詞の後はthatが好まれると覚えるのが基本です。実際の英語では別の関係代名詞が見られる場合もあります。
Q. 目的格のthatはいつ省略できますか?
thatが動詞の目的語の役割を担う場合は省略できます。「the book that I bought」は「the book I bought」とできます。
thatが前置詞の目的語の役割を担う場合も、前置詞を文末に残した「the house that he lives in」の形なら省略できます。
前置詞を関係代名詞の直前に置く「the house in which he lives」の形では、whichを省略できません。また、前置詞の直後にthatを置くこともできません。
Q. 接続詞thatと関係代名詞thatはどう見分けますか?
関係代名詞thatには先行詞があります。thatを除いた後ろの部分では、主語または目的語に当たる要素が不足しており、その役割をthatが担います。接続詞thatの後ろには、必要な要素がそろった文が続きます。
Q. コンマの後や前置詞の直後でthatを使えますか?
使えません。コンマの後ではwhichなどを使います。前置詞を関係代名詞の直前に置く場合は「in which」のようにし、thatは使いません。
Q. 先行詞が人と物の両方の場合は何を使いますか?
学校文法ではthatを使います。「the people and things that I saw」のように表します。
Q. 関係代名詞thatとwhatは何が違いますか?
thatの前には先行詞があります。
The thing that I need is time.
私に必要なものは時間です。
whatは先行詞を含み、「〜するもの・こと」という意味を表します。
What I need is time.
私に必要なものは時間です。「the thing that」とwhatが近い意味になる場合があります。
まとめ:先行詞とthatが担う役割を確認する
関係代名詞thatは、人と人以外のどちらも先行詞にできます。元の文にあった先行詞と同じ内容の主語または目的語をthatに置き換え、先行詞の後ろから説明します。
thatを除いた後ろの部分で主語に当たる要素が不足していれば、thatが主語の役割を担う主格です。目的語に当たる要素が不足していれば、thatが目的語の役割を担う目的格です。
主格のthatは省略できません。動詞の目的語になる場合や、前置詞を文末に残す形では、目的格のthatを省略できます。
名詞に最上級、序数、the onlyが付く場合は、学校文法ではthatが好まれます。また、all、something、anything、nothingなどが先行詞になる場合にも、thatを使うのが基本です。
whichは基本的に人以外を先行詞にします。通常の物を先行詞にする制限用法ではthatとwhichの両方を使えることがありますが、コンマの後や前置詞の直後にはthatを使えません。
- thatの前にある先行詞を探す
- thatを含む、先行詞を説明する部分を確認する
- thatを除いた後ろの部分で、どの要素が不足しているかを見る
- 不足している要素の役割をthatが担っていると考える
- 主格か目的格かを判断する
- 目的格の場合は、省略できる語順か確認する
- 先行詞の形からthatが好まれる場合か確認する
- コンマの後や前置詞の直後ではないか確認する
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