STAGE2 Lesson4-3 不定詞 (形容詞的用法)【ニュートレジャーの道案内】

それではLesson4セクション3を見ていきましょう。
前回までの名詞的用法、副詞的用法に続いて、今回が最後の形容詞的用法となります。
形容詞というのは名詞を修飾する品詞です。
“beautiful”とか”tall”「背が高い」のような形で名詞にくっつけて、その名詞を詳しく説明する、これが形容詞でした。
したがって、この形容詞的用法というものも名詞を修飾する役割があります。

訳し方としてはいくつかありまして、具体的な例文を見ながら確認していきましょう。

一つ目です。
“There are many good places”
「沢山の素晴らしい場所」「いい場所があります」
そのあとに、”to see”「見る」これで一つの塊となっています。
「There is 構文」というのは、「There + be動詞 + 名詞」があって、最後に「どこどこで」という場所を置く事によって、「どこどこに何々がある」という形を示しますので、この場合は”see in Japan”ではなくて一旦この”see”で区切れています。
このように、名詞があってその名詞の直後に「to 不定詞」がきている場は、この「to 不定詞」が直前の名詞を修飾している事が多いです。
訳し方としては「何々する為の」ですとか、「何々するべき」と訳す事が多いです。
訳すさいは、「為の」とか「べき」と付けずに「何々する」だけでも通じます。
例えばこれでいうと、「日本には見るべき多くの素晴らしい場所がある。」と訳しても大丈夫ですし、「見る場所が沢山ある」という形で、その「見るべき」とか「見る為の」というのを付けないで「見る場所」という形で「べき」とか「為の」を付けなくても大丈夫です。
たまに、この「為の」と「為に」が区別がつかないという方がいますが、そういった場合はあえて「為の」というのを付けないで、「何々する」だけで訳してみる事をお勧めします。
このように、「日本にはたくさんの素晴らしい見る場所がある。」といった形で訳すとスムーズになります。

また、”I need a guidebook”「私はガイドブックが必要です」と言った時に、”to help me”とあります。
直訳すると「私を助ける」とか「私を手伝う」です。
直前の名詞を修飾しますから、直訳すると「私は自分を助けてくれる為のガイドブック」と言うとおかしいですから、「べき」とか「為の」を一旦取り除いてしまって、「私は私を助けてくれるガイドブックが必要です。」といった形になります。
ただ、「私を助けてくれるガイドブック」というとちょっと日本語としておかしくなってしまいますから、”help”を「助ける」とか「手伝う」で訳してちょっとおかしいなと思ったら、これは「役に立つ」といった訳し方で訳すとスムーズにいく事があります。
したがってこの場合ですと、「私は役に立つようなガイドブックが欲しい。」「必要だ」といった訳し方でも大丈夫です。
それでは形容詞的用法に関連して、不定代名詞といったものを紹介します。
不定というのは、これは定まっていないと書きますから、例えば「これ」とか「それ」といったら特定の者を指す訳ですが、「何か」とか「誰か」と言ったらそれは特定のものとか特定の人を表すものではないので定まっていないので不定代名詞と呼びます。

まずはこちら、”something”というのがあります。
“thing”は元々「もの」とか「事」という意味ですから、これがものはものでも定まっていないものなので「何か」と訳します。
「何か」というのはもちろん不定代名詞と言っていますから、名詞扱いします。
名詞の直後に「to 不定詞」が置かれていますので、一旦これを修飾させてみると、「私は食べる為の何かが欲しい」、つまり「何か食べ物が欲しい」という事を言いたい訳です。
直訳すると今のように「食べる為の何か」になる訳ですが、これもやはり日本語としてはちょっとおかしくなってしまいますから、例えば「私は何か食べるものが欲しい。」「食べ物が欲しい。」といった形で訳していって下さい。

同じように二つ目の文、こちらも”something”が使われていますが、今度はこちらに”cold”「冷たい」という形容詞がくっついています。
このように”something”「何か」とか”someone”「誰か」のような不定代名詞といったものには、この不定代名詞の直後に形容詞を付けるといったルールがあります。
日本語ですと「冷たいもの」とか「冷たい何か」という形で形容詞のあとに名詞を置く訳ですが、英語ではこういった不定代名詞の場合には直後に形容詞を付けるといったルールがあります。
この不定代名詞のあとに1文目では直後に”to eat”と不定詞を付けていた訳ですが、二つ目の文では今度は形容詞の直後にあります。
この場合は、不定代名詞の時に限っていうと直後に形容詞があって更にその次に「to 不定詞」がきます。
この「to 不定詞」というのは、この“cold”を飛び越えて”something”を修飾します。
そうすると、この”cold”というのも”something”を修飾していますから「to 不定詞」を抜きにすると、「私は冷たい何かが欲しい」、どんな冷たい何かかっていうと”to drink”「飲む為の」と言っていますから、直訳すると「私は冷たい飲む為の何かが欲しい。」となります。
ちょっとまどろっこしい言い方になってしまいますから、訳す時は「私は何か冷たい飲みもが欲しい。」といった形で訳していきましょう。
ポイントとしてはこちらの語順です。
「不定代名詞 + 形容詞 + to 不定詞」この語順にしっかりと気を付けていきましょう。

次の例文では今度は”something”ではなくて”nothing”が出てきています。
先ほどは”some”と”thing”を足した単語でしたが、今度は”thing”「もの」に”no”「全く何々ない」という「ゼロ」を表わす単語が付いていますから、”nothing”というのは「何も何に何ない」、つまりこれは否定扱いする訳です。
ですから、”I have nothing”と言ったら「私は何も持っていない」という形になり、先ほどと同様に”nothing”、これも不定代名詞です。
不定代名詞のあとに形容詞を付けます。
“special”は「特別な」といった意味です。
そして”to do”「するべき」とか「する為の」です。
この”I want something cold to drink.”と”I have nothing special to do today.”は同じ語順になっています。
「不定代名詞 + 形容詞 + to 不定詞」といった形になっています。
そうすると、先ほどと同じようにそれぞれ「to 不定詞」と形容詞が”nothing”を修飾していますから、”I have nothing special to”と「特別な事は何もない」「特別なものは何もない」、”to do”が”nothing”を修飾しますから、「すべき事は何もない」となります。
全て合わせますと、「私は今日やるべき事」「特別な事は何もない」つまり「特別なすべき事はない」「特にする事はない」といった訳になっていきます。

そして最後です。
“Mary needs someone”
こちらも”someone”というのが不定代名詞です。
“one”が付くと人を表しますので、”someone”と言ったら「誰か」となります。
こちらも「不定代名詞 + to 不定詞」です。
こういった形になっていまして、そうすると「メアリー」あるいは「マリーさんは」”dinner”「夕飯を作ってくれる誰かが必要だ」といった形になっています。
こちらの”for her”の”for”方というのは、「彼女の為に」と訳す事も出来ますし、”for”は「誰々の代わりに」と訳す事も出来ますから、そうすると「メアリーは彼女の為に夕飯を作ってくれる人が誰か必要だ。」あるいは「彼女の代わりに夕飯を作ってくれる人が誰か必要だ。」といった形となります。

この不定詞という単元は、まず「to 不定詞」をどこの位置に置くのか、そしてその位置によってどのような役割、どのような日本語訳になるのか、これを学習すると共に、その不定詞と共に使われるこういった不定代名詞の使い方、これも学習を進める必要があります。
かなりボリュームのあるLessonになっていますから、しっかり文法問題集を活用してその分のパターンに慣れていって下さい。