STAGE2 Lesson5-2 動名詞(不定詞との区別)【ニュートレジャーの道案内】

それではLesson5セクション2を見ていきましょう。
セクション2はかなり盛り沢山の内容になっています。
というのも、前回お伝えした通り基本的に動名詞というのは主語とか補語に置かれている場合は大きな問題はないんですが、目的語の位置に置かれている場合というのは、その目的語に「何々する事」を置いた時に不定詞を使うのか動名詞を使うのか、はたまたどちらでも良いのかという事を区別していかないといけないです。
どちらでも良い場合というのはあります。
例えば”like”という単語がありますが、あの場合例えば「私は英語を話す事が好きです。」という場合は”I like to speak English. “でも丸ですし、”I like speaking English. “という形でOKです。
ところが、動詞によってはこの動詞のあとには「to 不定詞」しか置いてはいけない、この動詞のあとには動名詞しか置いてはいけない、といった形で動詞によって次にどういう形がくるかというのが決まっています。
全てをこの場でご紹介すると膨大な数になってしまうので、その一覧のようなものは教科書を見て頂ければと思いますが、ここでは大まかな原則を理解しておいて、その原則に一つずつの単語を当てはめる、それによって理解しながら覚えるという事を進めていこうと思います。
それではまず不定詞を取る動詞に関してです。
こちらに「まだしていないこと」と書きましたが、これはどういう事かというのを説明していきます。

“I want”、”I”という主語があって、”want”という動詞があって、この”to eat”以下というものが目的語になっています。
これは不定詞、Lesson4で学習した通り、”want to”は「何々したい」でした。
“fried noodles”「カップラーメン」の事です。
その「カップラーメン」、「カップヌードルを食べる事が欲しい」、つまり「カップヌードルを食べたい」といった文になっています。
ここでポイントですが、「カップラーメンを食べたい」という事は、その食べたいと思っている時点ではまだ食べてないんです。
このように、この”to”以下のこの動作というものを、この動詞が表している時点、つまり”want”であれば今です。
そうすると、今この時点で食べたい、食べたいと思っているって事はまだ食べていません。
このように、この動詞の時点でまだしていない事に関しては、「to 不定詞」を使う事が多いです。
多いというのは100%絶対そうという訳ではありません。
動詞によっては違う捉え方のものもありますが、現段階で学ぶ動詞に関しては基本的にはまだやっていない事、この動詞の時点でまだやっていない事は「to 不定詞」を取る事が多いです。

下の文も同様です。
“He decided”
主語があって動詞があります。
“decide”は「決心する」とか「決断する」といった動詞です。
そのあとが”to be a novelist”と続きます。
“novelist”は「小説家」です。
“novel”、ライトノベルとかのノベル、これが「小説」で、”list”は「する人」なので「小説を書く人」で「小説家」となっています。
こちらの”be”というのも不定詞の単元でやりました。
これは「何々になる」でした。
そうすると、「彼は小説家になる事を決心した。」となります。
今度は過去の話になっていますが、「決心した」という時点ではまだ彼は小説家じゃないんです。
将来小説家になろうと決めただけであって、まだ小説家にはなっていないので、この”decided”、決断した時点ではまだ小説家になっていないので、「to 不定詞」を使います。
こういった理屈になります。

教科書によって”wish”「望む」とか”hope”「望む」、といったものも、「何々する事を望む」「希望する」という事はその時点ではまだやっていないので、「to 不定詞」を使うという区分けになります。
繰り返しになってしまいますが、100%全ての動詞に当てはまる訳ではありません。
なので、このように関連付けられる動詞に関しては、まだやっていないから「to 不定詞」なんだなと理解しておいて、それが当てはまらない動詞に関しては、そういうもんなんだなと一旦それは受け入れて、学習が進んでいった段階で振り返ってこういう理屈なのかとい確認していきましょう。

それでは次に目的語に動名詞のみを取るものをご紹介します。
先ほどの「to 不定詞」というのは動詞の時点でまだやっていない事でした。
それとは違うものが動名詞な訳ですから、まだやっていないの反対なので、すでにしている事、あるいは過去にやった事、過去に行った事、これを表すのが動名詞となります。
具体的に見ていきます。

“My father”「お父さんが」”enjoyed”「楽しみました」、「楽しむ」という事は何を楽しんでいたのかという事が必要になります。
なので、このような形で”watching rugby games on TV”「テレビでラグビーの試合を見る事」です。
そうすると、「お父さんはテレビでラグビーの試合を見る事を楽しんだ。」という事は、楽しんでいる時点でラグビーの試合を見ている訳です。
見てないものを楽しむというのは不可能な訳です。
そうすると、ここの”ing”になっているというのは、この”enjoy”した時点ですでに見ています。
なので、”enjoy to”ではなくて”enjoy ing”という形を取ります。
また下の文も同様でして、”She”主語があります。
そのあとに”finished”という動詞があって、最後に”cleaning her room”という動名詞の塊がある訳ですが、こちらも「終える」という事はその時点でやっている事だから終える事が出来る訳です。
ですから、彼女が終えた時点ですでに彼女は部屋を掃除していた訳です。
なので、”finish”のあとというのは”ing”がきます。
このように、基本的に“ing”というのはすでにその場で行っている事を「何々する」といった形の動詞、この場合に”ing”を使います。
教科書には他にも”give up”「諦める」「やめる」です。
今やっている事を諦める、今やっている事をやめる、といった形で動詞が出てきていますが基本的には同じ理屈で通す事が出来ます。

それでは三つ目です。
目的語に不定詞と動名詞を両方取る事が出来るんだけれども、不定詞にするか動名詞にするかで意味が変わってしまう動詞というのがあります。
基本的には①と②で見てきた「to 不定詞」の場合と”ing”の場合、これらが分かっていると区別する事が出来ます。
まず上の文を見ていきましょう。
“Tom doesn’t remember”
「トムは覚えていません」
主語と動詞があります。
そのあとに”meeting Mary”「メアリーさんに会った」という形で”ing”というのはすでにした事、すでにしている事な訳ですから、未来なのか過去なのかでいえばどちらかというと過去になる訳です。
ですから、この場合「トム君はメアリーさんに会わなきゃいけない事を忘れていた」のではなく、すでに一度メアリーさんに会ったんだけれどもその会った事を忘れている、したがって「トムはメアリーに会った事を覚えていない。」といった意味になってきます。
このように、”ing”というのはすでにしている事、すでにしていた事です。
ですので、この”remember”とか”forget”のあとに”ing”がきている場合は「何々した事」と訳していって下さい。
という事は、このように”Remember”と命令文になっていますが、”to meet me in the cafeteria. “「食堂で私に会う」というふうにあります。
今度は「to 不定詞」を使っていますので、すでにした事ではなくてこれからする事、これから行う事を表します。
「私に食堂で会う事を覚えていて下さい。」「忘れないで下さい。」といった形になります。
そうすると、これはまだやっていない事なので、先ほどと違って「した事」ではなくて「する事」という形で訳していきます。
これは”remember”だけではなくて”forget”「忘れる」という動詞でも同じ事が起きます。
なので“ing”であればすでにしたので「何々した事」、「to 不定詞」であればまだやっていない事なので「何々する事」、このように訳し分けていきましょう。

それから目的語という所から少し外れてしまいますが、”stop”という単語があります。
「やめる」とか「とめる」という意味合いというのが多いですが、この”stop”というのも使い方によって”stop”の意味自体が変わってしまうという事が起こります。
なので、その点を詳しく見ていく事にします。

最初に”Jim stopped”とありまして、そのあとに”ing”、動名詞があります。
そうすると、この動名詞というのは「何々する事」です。
もちろんこの時点で行っている事なので、”talking with Mary”、つまり「メアリーさんと話す事」を「やめた」という事ですから、そうするとこちらは「何々をやめる」という事は直後に名詞がないといけないので、この”stop”というのは他動詞という事になります。
「何々する事をやめる」
そうすると上の文というのは、「ジムはメアリーさんと話すのをやめました。」といった形で、この塊全体が「何々する事」という目的語になっている訳です。
ところが下の文を見ると、今度は”Jim stopped”と同じ”stopped”という単語になっている訳ですが、次が「to 不定詞」になっています。
「する事をやめる」という事はすでにしている事をやめる訳ですから、「する事をやめる」という場合は、必ず”stop”のあとは”ing”にならないといけません。
じゃあ「to 不定詞」を使っているという事は、「する事をやめる」とは訳せない訳ですから、まずこれは名詞的用法ではないんです。
じゃあなんの”to”かと言った時に、「to 不定詞」は名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の三つがありました。
形容詞的用法だとすると直前の名詞を修飾する訳で、この”stoppedは”ed”が付いていますからもちろん動詞です。
名詞ではありません。
したがって、形容詞的用法でもありません。
という事は、残った一つの副詞的用法という事になります。
副詞的用法というのは「何々する為に」という目的を表す使い方と、それから感情の形容詞のあとにおいて「何々して」と訳す二つがありました。
もちろん”stop”というのは感情を表す形容詞ではありませんので、これは目的、つまり「何々する為に」となります。
という事は、「ジムはメアリーと話す為にストップした。」と言っている訳ですから、この”stop”というのは他動詞で「何々をやめる」ではなくて、副詞的用法ですから名詞がきていないので、この”stop”というのは自動詞になります。
自動詞という事は、これは「やめる」とか「とめる」ではなくて、「立ち止まる」になります。
ですからこれを訳すとなると、「ジムはメアリーと話す為に立ち止まった。」といった訳になってきます。
このように”stop”というのは、目的語としては”ing”のみを取る訳ですが、目的語を取らない自動詞の場合は「to 不定詞」を置いて、「何々する為に立ち止まる」といった使い方が存在します。
ですので、先ほどの”remember”とか”forget”と同様に、この”stop”という動詞も使い方に注意しましょう。

それではセクション2の最後です。
セクション1でお話ししたように、前置詞のあとは必ず動名詞、”ing”の形がくるといったものがありました。
ここではその前置詞のあとは動名詞といったルールを使った関用表現について見ていく事にします。

一つ目です。
「be動詞 + good at」という形があります。
これは「何々が上手だ」とか「何々が得意だ」といった意味になります。
じゃあマイクは何が得意なのかというと、”folding paper cranes”、”fold”は「折る」”paper”は「紙」、”crane”は「鶴」、鳥の鶴です。
つまり「マイクは折り紙で鶴を折るのが得意だ。」「上手だ」といった意味になっています。
このように”at”は前置詞ですから、そのあとというのは”ing”、必ず動名詞にしましょう。
ですので、ここは不定詞にせずに動名詞にするという事です。

二つ目です。
“Alison was tired of”
“be tired of”が出てきています。
“tired”というのも注意が必要でして、普通は”tired”というのは「疲れている」とか「疲れた」という訳になる訳ですが、その場合ですと”be tired from”と言います。
このように”be tired of”を使うと、これは「疲れている」ではなくて「うんざりする」とか「飽き飽きする」といった精神的な疲れを表す事になります。
こちらの“of”というのも前置詞ですから、”stay”ではなく、”to stay”でもなく、”staying”となりまして、そうすると”staying home every day”「毎日家にいる事に対してアリソンはもううんざりしている」といった意味になってきます。

三つ目です。
三つ目が一番間違いやすいです。
元々”look forward to”という熟語があります。
これは「何々を楽しみにする」といった意味です。
なので、”I am looking forward to”と言ったら、「私は今楽しみにしています」となります。
何を楽しみにしているかというと、”seeing you soon”「あなたにすぐ会える事」「もうすぐ会える事を楽しみにしています。」といった意味になる訳です。
ですが、ここの“to”というのがクセものです。
不定詞、動名詞というものを学習していると、このto”がもう「to 不定詞」に見えてしまいますから、”looking forward to see”と書きたくなってしまいます。
ですが、ここの”to”というのは不定詞の”to”ではなくて前置詞なんです。
なので、前置詞のあとだから”ing”、動名詞になっています。
非常に間違えやすいので、ここは”look forward to”で覚えてしまうとテストの時に”look forward to see”と書いてしまいますから、熟語として覚える際は”look forward to ing”といった形で、この”ingの所まで1セットで覚えましょう。
そうするとミスというのが減ってきます。
その際に、ここの”to”というのは不定詞じゃなくて前置詞だから”ing”なんだな、動名詞なんだな、といったふうに理屈を付けて覚えていきましょう。

最後です。
“Would you mind”
という形があります。
“mind”というのは元々「気にする」とか「嫌がる」といった意味になっていて、失敗した人に対してどんまいどんまいと言ったりするあの”mind”です。
どんまいというのは”don’t mind”の省略です。
じゃあ、”Would you mind opening”といったら、これ”mind”という動詞も基本的には直後に”ing”を付けます。
そうすると、「あなたは窓を開ける事は嫌ですか?」と聞いているので、これは間接的に相手に対してお願いをしています。
めちゃくちゃ丁寧に「窓を開けるというのは嫌ですかね?」
と言って、「窓を開けて頂けないでしょうか?」といった形で間接的に相手にお願いするといった形になっています。
こちらはもう”Would you mind ing”で覚えてしまっていいかと思いますが、答え方が大事です。
日本語で考えると、「窓を開けて頂けませんか?」に対して「いいですよ」と言うんだったら”Yes”「はい」で答えそうですが、こちらの”mind”というのは「気にする」とか「嫌がる」ですから、“Yes”で答えてしまうと、「はい、嫌です。」といった形になってしまいます。
なので、答える際は「嫌ですか?」と聞かれているので、「いいですよ」と言いたい時は、「いえいえ、気にしませんよ。」という形で否定で答えてあげましょう。
一般的には、”No”と言ったあとに”not at all”「全然気にしないですよ」といった形で答える事が多いです。

このようにセクション2、動名詞、それだけだと楽ですが、不定詞の区別であったり”stop”のように不定詞と動名詞で”stop”の意味自体が変わったり、”remember”と”forget”のように”to”と”ing”両方取れるけれども使い分けなければいけないとかがあります。
また、このように熟語を覚えないといけないというふうにかなり盛り沢山になっていますので、見ても中々全て覚えられません。
ですから必ず手を動かして、文で書いて定着させるように頑張って下さい。
それではセクション2に関しては以上となります。