STAGE2 Lesson7-1 現在完了【ニュートレジャーの道案内】

それではLesson7セクション1に関して進めていきましょう。
Lesson7では現在完了という単元が登場します。
前回のLessonでは受動態という事で、「be動詞 + 過去分詞」という形を学習しましたが、今回の現在完了というのは「have + 過去分詞」という形を使います。
この現在完了というのは、日本語だと単元としては存在しない単元になります。
日本語との違い、それから過去形との違い、現在完了の完了というのは何なのかという所を注意しながら学習していきましょう。
それではまず現在完了の形からですが、前回と同様にまず過去分詞というものを使います。
前回の受動態では「be動詞 + 過去分詞」だった所が、今回は「have + 過去分詞」といった形になっています。

これは何を表わすかというと、過去と現在の結び付きと書いてあります。
「昨日学校へ行きました。」みたいに、今から見て過去を表わすものが過去形という形でした。
これが現在完了になりますと、過去と現在が結びついているという事ですから、過去に始まった動作とか状態というものが、今この瞬間まで続いている、あるいは過去に行った事があってその1回ここで経験したという事実が今この瞬間まで続いているといった形になります。
そういった形で、ややイメージがしにくいような単元になっています。
今の所は、過去に始めた事が今終わったとか過去に始めた事が今も続いているといった形で、どうやら過去から今まで何かが続いているんだなというようなイメージでまず望んで下さい。
それでは過去形と何が違うのかという所をまず考えてみます。
下に書いてある例文です。
“I had a cold three days ago”
「私は風邪をひいていました」「3日前」
過去形で言っている事というのは3日前に風邪をひいていたという事であって、じゃあ2日前とか昨日は風邪をひいていたかどうかというのは一切分からないです。
つまり過去形というのは、そのある過去の時点で風邪をひいていたという事だけなので、今どうなっているかという事はこの過去形からは全く分からない訳です。
これが現在完了になって、こちらが「have + had」過去分詞です。
そうすると、ここで主語のあとは「have + 過去分詞」という形になっていると、これは今もずっとなんですよ、という状態を表わします。
そうすると”I have had a cold”と言うと、これは過去のある時点で風邪を引いて、今もずっと風邪を引いているんです、というような状況を表します。
この場合は、またあとで継続用法というものを学習しますが、この”for”というものを使って、”for three days”書くと「3日間」という意味になります。
“for”は「何々の間」です。
なので、この文ですと「私は3日間風邪をひいています。」という事で、3日前から今までずっと風邪をひいているんです、というような状態を表わします。
このように、過去に起こった事が今も続いている、これが現在完了の基本的なイメージとなります。

それから現在完了というと、訳し方が複数あるという単元になります。
受動態だったら「何々される」、進行形だったら「何々している」という訳になっていましたが、現在完了というのは過去と現在が結びついているという事を表すちょっと抽象的な概念になっています。
そうすると、我々が日本語に訳す時というのもある程度区別をして訳していく必要があります。
この区別というのは、基本的に先ほど出てきた”for three yaers”とか”for three days”のような特殊な副詞語句を見て、その副詞語句によってこれはこの意味だ、こういう使い方だというのを区別していく事が出来ます。

さて、では何個意味があるかという所ですが、こちらに書いた通り、完了結果、それから経験、そして継続という基本的にはこの三つの使い方があります。
最初にイメージをもっておいて頂くと、完了・結果というと過去にある行為をしました、それが今まで続いていて今終わった所だ、というような形です。
その授業が終わる際に、学校の授業でチャイムがなって、ああ、終わったという時も今終わったという事ですから、まさに今終わった所だ、となります。
こういった意味合いや、「何々してしまった」です。
例えば、「彼はアメリカへ行ってしまった」というと、アメリカへ行ってしまったという状態が今までずっと続いていて、その結果として今ここにいないという事を表す事も出来ます。
更に経験、した事があるという訳もあります。
例えば、「私は今までに1回だけ富士山行った事がある」です。
過去の時点でもちろん行った訳ですが、この過去に1回だけ行ったという状態が今までずっと続いています。
こういった意味で経験という用法があります。
そして最後が継続です。
これが一番分かりやすいです。
過去に始まった動作・状態が今までずっと続いているといったようなイメージになっています。
なので、まずはこの三つの使い方があるらしいという事を踏まえて実際に例文で確認していきましょう。

一つ目が完了・結果用法です。
「たった今何々した所だ」とか「何々してしまった」といった意味になっていきます。
こちらを見て頂くと、「have + 過去分詞」といった形になっていまして、この“just”という単語が使われています。
この”just”というのは過去分詞の直前に置く事によって、「ちょうど」とか「たった今」といった意味を表します。
そうすると、この”just”あると「何々にした所だ」という訳であるという事が分かります。
そうするとこの文は、「私はちょうど昼ご飯を食べた所だ。」といった意味になっています。
また、二つ目の文です。
“My mother has”
今度は主語が”My mother”になっていますから、”have”ではなくて”has”を使っています。
今度は、こちらに”already”という単語が使われていて、これは「すでに」という意味になります。
そうすると、「すでに」という訳があるので、「何々してしまった」とか「何々した」と訳す事が出来て、「has + 過去分詞」です。
「お母さんはすでに」あるいは「お母さんもうお皿洗いを終えた。」とか「お皿を洗いました」「洗った所です」という意味になってきます。
そして最後、こちらは特に”just”とか”already”のようなものはないんですが、こちらに”has lost”という形になっています。
これをそのまま訳すと、「私の弟」あるいは「お兄さんは彼のスマートフォンをなくしてしまいました。」という意味になっていて、これが過去形でもし”lost”と書いてあったら、この時点でなくしましたという事しか表わしていないので、そのあと見つかったのか見つかっていないのかっていう事は分からないです。
ところが”has lost”と書くと、この時点でなくしてなくしたという状態が今この瞬間まで続いているという事が分かりますから、こう書きますと「私のお兄さんはスマホをなくしちゃいました。今も持っていません。」という意味が表わせます。
このように、副詞語句を使って「何々した所だ」とか「何々した」となります。
副詞語句がない場合でも、なくしたという状態が続いている訳だから「なくしてしまった」、とこのように現在完了の意味を捉えて下さい。

それから、否定文と疑問文です。
否定文に関してはあまり難しくありません。
こちらに「have + 過去分詞」の所に”not”を付けています。
この”have”というのは助動詞扱いしますの、”can not”とか”must not”と同じように、“have”のあとに”not”を付けると現在完了の否定文となります。
ここでは最後に”yet”という単語が使われています。
“yet”とは疑問文とか否定文で使う単語になりまして、否定文ですと「まだ」という意味になります。
ですので、この文でいうと「私はまだ」”essay”「作文」とか「論文を書き終えていません」「まだ書いていません」と言っています。
そして下の”My brother has not found his smartphon yet.”、ここでも同じように”not”と”yet”が同時に使われていて、「私のお兄さんはまだスマートフォンを見つけていないんです。」というような意味になっています。
この”have”を助動詞扱いするという事は、疑問文を作る時も”have”を前に出せば現在完了の疑問文が作れる事になります。
そうすると、こちらで”have”を前に出しています。
“Have you found your smartphon yet? “となり、こちらの”yet”というのはこれは「まだ」というとおかしいですから、こちら「もう」です。
否定文の時は「まだ何々していない」でしたが、このように疑問文になってくると「もうスマートフォンは見つけましたか?」というような疑問文になっていて、助動詞扱いします。
ですから、答える際も”Yes”だったら”Yes, I have.”、”Can you”と聞かれて”Yes, I can.”という事と同じです。
“No”の場合もそのまま”have not”を短縮して”No, I haven’t.”というような形で使う事が出来ます。
このように、否定文の作り方と疑問文の作り方というのは非常に簡単ですが、まずは”just”を使うとか”already”を使うとか”yet”を使うという所に注意して下さい。
こちらの疑問文と否定文では”yet”は使われていますが、この中に”already”という単語は入っていません。
なので、“already”という単語は肯定文で使う、それが否定文と疑問文になる時は”yet”を使うといった形で区別をしていって下さい。
それではセクション1に関しては以上となります。