STAGE2 Lesson7-2 現在完了(経験用法)【ニュートレジャーの道案内】

それではLesson7セクション2進めていきましょう。
前回のセクションでは現在完了の一つ目の用法として、完了・結果用法というものを学習しました。
今回は、経験用法というもので「何々した事がある」とか「した事がない」というような言い方を学習していきます。
それでは早速見ていきましょう。

まず形としては、前回と同じで「have + 過去分詞」、これは全く変わりません。
前回のセクションでもお伝えしましたが、現在完了の訳の区別というのはここだけで決められるものではなくて、その用法によって副詞語句というものが使われているので、その特徴的な語句を見て意味を判断するという事が大事です。
上の場合ですとここに”before”という単語があります。
“before”は「以前」とか「前に」といった意味です。
こちらに”before”があると「何々した事がある」というような訳であると分かります。
そうすると、この文は「私はその映画」あるいは「あの映画を前に」「以前見た事がある」と訳します。
この”before”という単語があるので、この「have + 過去分詞」は「した事がある」なんだなと認識していく訳です。
同様に、次の文です。
“My parents have visited”
ここだと、「訪れた所」なのか「訪れた事がある」なのか分かりません。
最後に”twice”という単語があって、これは「2回」という意味です。
比較の単元ではこの”twice”は2倍と覚えた訳ですが、現在完了の場合は回数です。
「2回」を表しています。
この”twice”という単語があると2回なんなんだというと「2回訪れた事がある」と考えていきます。
今回はたまたま「2回」なので”twice”という単語を使いましたが、「1回」の場合は”once”と言います。
「1回」と「2回」だけが特別で、”one”に”c”付けて”once”、”two”に”c”付けて”twice”となりますが、3回目以降というのは基本的に「何とかtimes」となり、これで何回という回数表します。
「3回」だったら”three times”、「4回」だったら”four times”と使います。
否定文に関してですが、もちろん”has not”と書く事も出来るんですが、”has not traveled by plane”ですと、これが経験なのか完了なのか分かりません。
なので、経験用法を否定文にする場合というのは、このように“never”という単語を使う事が多いです。
この”never”というのは「決して何々ない」とか「一度も何々ない」という否定を表す語句です。
あとで出てくる単語に“ever”というのがありますが、この”ever”というのが「今までに」といった意味です。
この「今まで」にという単語に”not”を付ける事によって、「今までに何々ない」となります。
この”never”の”n”というのは”not”の”n”になっていますから、「今までに飛行機で旅行した事がない。」となります。
つまり、「今までに飛行機で旅行した事がない。」という事は、「一度も飛行機で旅行した事がない。」という事になります。

次に疑問文を見ていきます。
疑問文にする際も、した事があるかどうかを言っています。
これをはっきりさせる為に、このようにさっき出てきた“ever”、「今までに」という単語を置くと「何々した事がありますか」と聞いているんだなという事がはっきりと伝わります。
そうするとこの場合は、”Have you ever traveled on a ship?”「あなたは船で旅行した事がありますか?」という意味になっています。
した事があるかないかを聞くだけだったらこのように”Have you ever”と書けばいいんですが、これが「何回行った事あるんですか」と聞く場合もありまして、その場合は二つ言い方があります。
一つ目はこの”How many times”です。
先ほど出てきた”three times”とか”four times”と同じよう回数を表す”times”を使っていて、その数が分からないので”How many”をくっつけて”How many times”と書きまして、これで「何回」”have you been to Hawaii? “「ハワイへ行った事がありますか?」という文になっていきます。
今、「行った事がありますか?」なのにここが”go”を使っていなくてbe動詞の過去分詞“been”を使っています。
これはあとでまたちゃんと学習していきますが、「どこどこへ行った事がある」という意味の場合は”have gone to”という形ではなくて、”have been to”という形を使います。
この点が最初に経験用法でつまずいてしまう所ですから、「行く」だから”go”と発想したいんですが”have gone to”と書いてしまうとまた違う意味になってしまうので、ここは「行った事がある」とか「ない」という時は”have been to”を使う事を意識して下さい。
また、この”How many times”というのは、このように“How often”で聞く場合もあります。
“often”は「よく」とか頻繁さを表す語句になってくる訳ですが、「どれぐらいよくハワイへ行きましたか?」となり大体似たような意味です。
「どれぐらいよく行ったんですか?」
つまり、「どれぐらいの回数行ったんですか?」と言っていて、ここでも”have been to”という形で、「行った事がある」という意味になっています

さて、答え方です。
「何回言った事がありますか?」なので、最悪回数だけ書いて、”Four times.”とか書けば伝わる訳ですが、ちゃんとした文にしようとすると、これは元々”have you been to Hawaii? “だったので、ここも”I have been to Hawaii”と書きたいんです。
ただ、英語というのは同じ語句が2回繰り返される事を非常に嫌いますから、この”to Hawaii”というものを1語で置き換えます。
そうすると「ハワイに」とか「ハワイへ」という事は「そこに」とか「そこへ」という語句と同じ意味になってくる訳ですから、ここに“there”です。
これが「そこに」とか「そこへ」です。
この”there”という前という単語の中に、「どこどこに」とか「どこどこへ」という意味が含まれていますから、”there”には”to”を付けずに、そのまま”I have been there”としてこれで「そこへ」「そこに行った事があります」といった意味になってきます。

さて、今見た”have been to”という形とそれから”have gone to”という形に関して、です。
先ほど出てきたのが、この”He has been to”と”have been to”という形です。
この”have been to”というのが、「どこどこへ行った事がある」といった意味になっています。
辞書を引いてもらうと、be動詞のbeという単語の中には「行く」とか「来る」という移動表す意味が載っていますので、その場合は「行く」という意味だなと認識して下さい。
こちらの”have gone to”になってしまうと、これは「どこどこへ行ってしまった」となりまして、これは完了とか結果用法になってしまいます。
「彼はインドに行ってしまった。」
という事は今ここにはいないです。
「行った事がある」という事は1回インドへ行って戻ってきている訳ですから、そうすると今こちらの方にいる訳なんです。
これが”have gone to”「行ってしまった」という形になると、この文を話している人が今ここにいるとしてこちらがインドだとすると、「彼はインドへ行ってしまった」で戻ってきていない訳ですから彼はこっちにいるという事になります。
ですので”have been to”と書くのと”have gone to”と書くのでは、今の彼の状況というのが全く違ったものになってきてしまいます。
なので、ここは訳の「行く」という所に引きずられないで、実際に自分でこういう図を書いて納得した上で練習してみて下さい。
それではセクション2に関しては以上となります。