STAGE2 Lesson8-1 名詞(可算名詞と不可算名詞)【ニュートレジャーの道案内】

それではLesson8セクション1を進めていきましょう。
今回の単元は名詞の区別というものが出てきます。
名詞にはいくつか種類があって、区別していきましょうというお話なんですが、現段階、中学校2年生とか中学校3年生の段階で全て理解して完璧に区別するというのは難しいので、ある程度イメージがつくという状態になれば理解としては良くて、あとは個々の単語それぞれで形を覚えていけばいいかと思います。
それでは早速見ていきましょう。

まずざっくりとした分け方で、可算名詞不可算名詞といったものがあります。
可算の可は可能、算は数えるですから、数える事が出来る名詞となります。
ここは日本語と英語で少し区分が違いまして、英語では可算名詞の特徴として、まず形が一通りに決まっている事というのがあります。
例えば「本」と言ったら大体表紙があってページめくっていってというふうに形が決まっていますし、”eraser”「消しゴム」とかあるいは「黒板消し」といったものも大体ここに映っているようなものをイメージするかと思います。
こういった形で形が決まっていて、例えば”banana”と言ったら大体皆さんが思い浮かべるのは黄色いこういう形のものだと思うんです。
こういったものに関しては数えられる名詞なので、例えば”a”を付けたり”an”を付けたり”s”を付けたりというような事が必要になってきます。
一方で、不可算名詞というものは今度は逆に数えられない名詞です。
数えられる、数えられないの基準は何かというと、一定の形がないという所です。
例えば”water”というのは特定の形をもっていませんし、”homework”「宿題」という物体は存在しないので形がないと考えます。
“money”「お金」というものに関しても、お札があったりコイン、硬貨のようなものがあったり特定の形と決まっていないものなので、これらは全て不可算名詞と呼ぶ事にします。
じゃあ可算名詞にはどういう名詞があって不可算名詞にはどういう名詞があってというのが教科書に載っていますので、そちらを詳しく見ていく事にします。

まずは可算名詞からです。
基本的には二つあります。
一つは普通名詞というものになっていまして、普通がどういうものかというと、特殊とか普通の普通ではなくて、同じ種類のものが世界に複数存在しているものになります。
例えば”book”「本」というものは世界にいっぱいありますし、”desk”「机」というのも、例えば教室をイメージして頂くと、教室の中に「机」と呼ばれる物体というのはいくつも同じ種類のものがある訳です。
また「スマホ」なんていうものも大体皆さんちょっと四角くって薄くてというあの形、あれが世界に複数あると、こういったものは普通名詞と捉えますので”a”を付けたり”s”を付けたりという事が必要になってきます。
これが中々馴染みがないんですが、集合名詞というものがあります。
集合はそのままです。
複数の人だったり複数のものっていうのが集まって一つのグループを作っているもの、ここは集合体と書きましたが、グループとかチームのようなものをイメージして下さい。
代表的なものとして、まず“family”「家族」というのがあります。
「家族」というのは例えば保護者の方がいて生徒さんがいて、おばあちゃんおじいちゃんがいてという形で一つの家に住んでいるあの集団、これを”family”と言います。
皆さんが通っている学校の”class”もそうです。
何人か生徒がいて、それをA組とかC組とか一つの団体として捉えている、これが集合名詞です。
さらに”audience”「観客」とか「聴取」という意味ですが、これも一人ずつのお客さんと捉えているのではなくて演者から見たら観客という一つの括りとして一つの集団として見ています。
これが集合名詞と呼ばれるものになります。
さて、集合名詞に関しては使い方にちょっとだけ注意が必要です。

まずはその集合名詞、例えば”family”「家族」とか”class”というものを一つのグループとして捉える場合があります。
例えば、「私の家族は大家族です。」と言った時に、「私の家族」という一つのグループの中にメンバー、構成員がたくさんいますよ、と言う場合は、「私の家族」というものを一つの集団、グループとして捉えています。
このグループが大きいと言った時は、これ”My family”と書いてあって、当然グループ一つな訳ですからbe動詞は”is”を使っています。
また、下の文です。
“There were over ten families in the shop.”
「そのお店には10家族以上の人たちがいました。」
と言った時も、何人ではなくてその家族連れのお客さんが何組来ていたか、というのを表しています。
なので、今度は”ten families”となります。
もちろん「家族」というのは一つのグループですから、グループが一つとか二つと数える事が出来ます。
この場合は”families”と複数になっていますから、当然be動詞は”were”です。
このように複数に対応させる訳です。
また、ちょっと難しい言い方になっていますが、②構成員として捉える、つまりグループの中のメンバーとして捉えるという捉え方もあります。
この場合は、①と②を比較してみると、①は”My family”「私の家族」という集団が一つなので”is”になっていますが、②は私の家族の一人一人のメンバーを思い浮かべていて、家族という事は当然その家族の中には複数メンバーがいる訳ですから、単語としては”family”しか書いていませんが、この中のメンバー一人一人を思い浮かべると、そうするとメンバーが複数いる訳ですからbe動詞は”is”でなく”are”にするというような事があります。
こちらの①の使い方というのは特に難しい所はないと思うんですが、下のように”My family are”とか”The class are”と複数扱いしている時は、この中にいる人たちなんだなと捉える事が注意点になります。

次に不可算名詞に関して見ていきます。
不可算名詞には3種類があります。
基本的には一定の形がなくて数えられない名詞、これを表すのが物質名詞というものと、抽象名詞というものになります。
この一定の形というのを関係なく数えられないものとして、固有名詞というものがあります。
まずは一定の形をもたない名詞に関して見ていきます。

まずこちら物質名詞です。
物質名詞というのは、その入れ物だったりその時の状態によって形が様々に変化します、というような意味だと思って下さい。
基本的には液体、”water”「水」です。
水というのは特定の形がなくて、コップに入れればコップの形になるし、あるいは床とかだったら広がっていくし、一定の形をもたないというものになっています。
それから気体です。
空気と言ったら空気という特定の形がある訳ではないので、これも物質扱いして数えられませんよ、となります。
さらに”paper”「紙」です。
紙というものも、四角い紙をイメージしますが、あれはいくら切ったとしても紙の切れ端ですから、いくらちっちゃくしても紙が紙であるという事に変わりがないので、そうすると紙というのも材料にあたるものですから、そうするとこれも数えられないので”a”を付けたりとか”s”を付けたりとかはしませんよと、いう形になります。
それから”many”、これも先ほどお伝えしましたが、「お金」というものは紙のお札で作る事もあればコインのような形で使う事もあるので、そうすると一定の形になっている訳ではないですし、そもそもお金が一つお金が二つとは数えないです。
このように、直接一つ二つ、お金が一つ二つと数えないもの、これを不可算名詞として扱います。
それから次です。
抽象名詞と書いてあります。
抽象というのは具体の反対です。
具体的に形をもたないような、頭の中にある概念だったりとか実際には物体として存在していないもの、これを抽象名詞と言います。
例えば、”advice”「助言」とか「忠告」というものもあります。
日本語ですと、「彼は私に二つアドバイスをくれた」というふうに数えられるような感じがしますが、ここの定義というのはあくまで形があるかないかという話です。
“advice”というものは、「忠告」「助言」というものは実際の物体として存在している形がある訳ではないので、この”advice”というものは不可算名詞として扱います。
同様に”news”、そうですよね「ニュース」という物体は存在しません。
“music”「音楽」、音楽自体は聞こえてくるものですが、音楽という物体は存在しないので、こういった”advice””news””music”というのは基本的には抽象名詞として数えません。
大事な点としては、こういった名詞にあとから”s”を付けてはいけませんよ、という事になりますので、これらには”a”とか”s”を付けないと認識しておいて下さい。
それでは最後に不可算名詞です。
そうは言っても水を1杯とかって数える必要がある時は存在する訳なので、その場合にどのように数えていくかという事に関して見ていきましょう。

最初です。
“My mother gave me some good advice.”
という形で、まず”some”というものがあります。
“some”は「いくつかの」とか「いくらかの」と形で「いくつか」と言えば数を表しますし、「いくらか残っている」と言えばそれは量を表わします。
不可算名詞というのは、数というよりは量に概念としては近いです。
そうすると、この”some”「いくらかアドバイスをくれた」と言うと、忠告として「何々しなさい」1個だけじゃなくてなんか複数の言葉もらったんだなという事がここから分かります。
ただ、”some”が付いていたとしても”advice”自体は不可算名詞ですから、ここの所に”s”というものは付けてはいけません。
ここが一つ注意点になります。
例えば穴埋めの時も、ここに”some”があるからどうしても複数形にしたくなる訳ですが、この”advice”自体が数えられない名詞なので、”s”は付けちゃいけません、というような形になります。
また、今度は液体とか飲み物をどうやって数えるかという話ですが、こちらを見て頂くと”a bottle of milk”「牛乳は液体」ですから特定の形をもちません。
なので、数えられないから”to miks”とかって言えないんです。
そういう時は、ここにそのものの容器を示して数える事が出来ます。
要するに、牛乳二つじゃなくて牛乳を二便とか、一つの瓶、1本と数える際に、このように”a bottle of”と付けると「一つのボトル」「瓶の牛乳」というような形で、「牛乳1瓶を買いました」というような言い方が出来ます。
これはたまたま一つですから、”a bottle of”という形になっていますが、こちらを見ると”two pounds of butter”となっていて、こちらが今度は”pound”これが量を示す単位です。
1ポンド2ポンドという重さとか量の単位になります。
そうすると、”butter”自体は四角いものだけじゃなくて溶けたものだって”butter”ですし、塗られているものも”butter”なので、特定の形をもたないからこの”butter”というのは不可算名詞ですが、”butter”をどれぐらい欲しいかというと「2ポンド」欲しいと言っています。
このように、容器ではなく量を示すようなこういった語句を使う事もあります。
この場合は2ポンドですから、そのポンドというもの自体は単位なのでこれは数える事が出来ますからこちらの方に”s”を付けます。
不可算名詞を数える時は、この容器とか量の方に”s”を付けて不可算名詞自体には何も付けないという事に注意しておきましょう。

また、よく出るものとしてこちらです。
“We ordered a cup of tea”
今度は”a cup of”です。
“cup”は容器です。
そうすると、「お茶を1杯注文した。」となっていて、基本的にはここにくる飲み物、温かい飲み物を飲む時は一般的には”cup”というものを使っていって、こちらの”two glasses of wine”のように、ワイン、一般的には冷たい状態で飲むものを数える時にはこの”glass”というものを使います。
こちらもワインを2杯で、グラスという物体は存在していて形がありますから数えられます。
なので”two glasses”というふうに、こちらの方に複数形を付けるという形になります。

このように、可算名詞と不可算名詞の区別から始まって、最後は不可算名詞を実際に必要があって数える時にどうやって数えるか、という事までお話をしました。
どれが可算でどれが不可算かというのは、一つずつ考える事も大事ですが、最終的には覚えてしまうという事が大事になってきます。
だからたくさん問題だったりとか例に触れて少しずつ覚えていくようにして下さい。
それではセクション1に関しては以上となります。