STAGE2 Lesson8-2 名詞(不定代名詞oneの用法)【ニュートレジャーの道案内】

【名詞・不定代名詞】

前回は可算名詞と不可算名詞といった区別になっていましたが、今回はその他にも色々な単語が出てきていて、それぞれの使い方について学習していく事になります。


まず一つ目は、不定代名詞”one”というものがあります。
“one”自体は知っていると思いますが、この場合は「一つ」とか「一人」という意味ではなく、
「もの」とか「人」というふうに、名詞の代わりとして使います。
ここに書いてあるように、「前出」前に出てきた名詞と同じ種類のものを表すと書いてあります。
同じものではなくて同じ種類のものです。
どういう事かというと
“I lost my pencil yesterday”「私は昨日自分の鉛筆をなくしちゃいました」
“have to buy one”この”one”というのが何にあたるかというと、もちろん”鉛筆”になります。
鉛筆をなくしたから買わなきゃいけない、という時に、ここに”it”を使うと
“my pencil”「私の鉛筆」「失くした鉛筆」そのものになってしまうので、
その代わりに”pencil”だけを取ってきて、これで”a pencil”「一つの鉛筆」の代わりとしています。
「代わりの鉛筆」というのは特定の「この鉛筆」とか「あの鉛筆」というふうに選んでいる訳ではないですから、ここには”the”とかは何も付けなくてそのまま”one”になります。
とにかく、「鉛筆」というものであれば何であれ特定していないので、特定していないという意味で不定代名詞と呼んでいます。
なので、この”one”というのは”a pencil”の代わりで、何か鉛筆買わなきゃいけないなと、「鉛筆」は1回出てきたから代名詞として”one”にしていると考えて下さい。
これ自体、今は”my pencil”1本でしたから”one”だけにしていましたが、下の文のように”I bought two shirts and threw away the old ones. “という形で、「私はシャツを2つ買いました。」「2着買いました」、そして”threw away”これは「投げ捨てる」とか「捨てる」という意味です。
そうすると”the old ones”、今度は”the”が付いています。
これは、この”one”というものに形容詞を付ける事が出来まして、そうすると「古いシャツ」という代わりに、”old shirts”という代わりに”old ones”、「古いもの」というふうに使っています。
この場合というのは、「古いものをいくつか捨てた」という意味でここに”ones”と”s”を付けています。
このように、”one”というのは名詞の代わりですから、”the”を付けて形容詞を付けるという事も出来ますし、”s”を付けて複数を表すという事も出来ます。
このように、人やものの代わりとなる”one”でした。


さて、先ほどもちょっと触れましたが、その”one”というものと”it”というものは微妙に意味が違ってきます。
先ほど挙げたように不定代名詞の”one”というものは、同じ種類のものですから、種類は同じだから別物という事です。
「失くした鉛筆」そのものを買うのではなく、失くした鉛筆と同じ種類の別の鉛筆を買うというようなイメージです。

これが”it”になりますと、前に出てきた名詞そのものを表しますので、
“I lost my pencil yesterday”「私は昨日鉛筆を失くしちゃいました」
“so I want to find it”「だから見つけたい」という事は、何を見つけるかというと
「昨日なくした私の鉛筆そのものを見つけたい」訳だから、そうすると特定のまさに
「失くした私の鉛筆そのもの」を見つけたいので、こちらの方には”it”を使います。
上の文は先ほど出てきた文ですが、ここで”one”を使っているのは、「失くした鉛筆」があってその同じ「鉛筆」という種類の別のものを買いたいので、この”pencil”の代わりになっている訳です。
このように、”one”というのは前に出てきた名詞だけを表したい場合に”one”を使います。
“it”というのは、前に出てきた名詞そのものを表したい時に”my pencil”とか”the pencil”のように特定のものを表す際にこの”it”を使います。
このように区別するという事を是非意識して下さい。


次は、”one”とそれから”one”というものを使った時に、”other”「他の」とか「他のもの」といったように、”other”という単語を使った表現がいくつか登場してきます。
基本的なルールとして、”other”というのはまずは形容詞というものですが、これに”the”が付いたり、”a”の代わりに”an”が付いたりすると、代名詞として使う事も出来ます。
その代名詞の区別というのが、少し厄介なものになってきちゃいます。
ですから、これをしっかりと見ていきましょう。
まずは単数のもの”other”を使って「他のもの」と言った時に、その「他のもの」が一つの場合です。
まずは”another”です。
“another”は元々”other”という単語に”an”が付いていますから、”a”とか”an”というのは「一人」とか「一つのもの」に対して使う訳です。
これはどういう意味かというと、「もう一つ別のもの」とか、「もう一人別の人」という意味合いを表します。
それに対して、こちらの”the other”、”the”が付いた方は、「二つのうち」、あるいは「二人のうち」の残りの一方という形になります。
このあと複数の場合というのもやっていく訳ですが、この”the”が付いている場合は残りものと思っておいて下さい。
イメージとしてはこんな感じです。

例文を見てみます。
“I don’t like this one. ”
「私はこれ気に入らないんですよ。」
洋服だったりとか靴屋さんに行って、ちょっと気に入らないんで、
“Please show me another.”「他のものを見せてくれませんか。」という場合に、ここに”another”という単語が出てきています。
これが表しているのは、例えばそのお店にいくつか靴なり、服なりがあった際に、例えば9個あったとします。
この場合、「このものが気に入りません」これを”one”とします。
その時に、他にも残りのものがいくつかある中で、その中で特定の例えばこれを見せて下さいとかっていうふうに、残りがまだ複数ある中で、もう一つだけ別のものを見せて下さい、こういった時に”another”を使います。
今度”the other”の方になると、二つのうちの残りの一方という形になりますから、イメージとして、例えば”I have two dogs. “「私は犬を2頭飼っています。」、”One is white”ここです。
この”one”というのがこちら側だとすると、2頭飼っていて1頭は白くてもう一方は黒いんですよ、と言った時にここに犬は2頭しかいない訳ですから、白い方と言ったらもう一方というのは自動的にこの犬だと決まる訳です。
このように、二つのうちで残りと言ったら絶対こっちと特定される訳ですから、残りで特定のものを表す際に、この”the”を使います。
なので、日本語だけで考えるとこちらが「もう一つ」とか「もう一方」とかごっちゃになってしまうと区別がつかないので、これは覚える際に“another”というのは複数あるうちのもう一つ別のもの、
“the other”というのは二つのうちの残りの一方
と訳を少し変えてこのまま覚えていくというのが大事になります。
ですから、是非この”a”を使っている場合と”the”を使っている場合で区別をするという事を意識して下さい。


二つ目です。
今度は”other”を使った表現で、それが複数のものとか複数の人を表す場合を見ていきます。
まず”others”の方からいきます。

“others”は「他のいくつか」と書きました。
「他の数名」だったり「他の何個か」という時に、”others”というものを使います。
一方で、この”others”に、”the”が付いている場合というのは、先ほど”the”が付いていたら残りものと発想して下さいと言いました。
“the”があると残りのものになる訳ですから、残りという事はその残りの全てのものになりますので、この全てという語句を使っておくと、理解としてはしやすいです。
例文で見てみます。
最初は”Some students like dogs. “「何人かの生徒たちは犬が好きです。」となっています。
そして、”Others like cats. “「猫が好きな人たちもいます。」と書かれています。
これを、例えばクラスの中に何人か人がいて”Some”というのはもちろん「何人か」ですから、この人たちを”Some”とします。
そうすると”Others”というのは、特に数は決まっていない訳ですから、何個取ってもいい訳ですが、”Others”というのは残り全員じゃないんです。
あくまで、残りはまだいるんだけれども猫が好きな人もいますよ、という時にここに”Others”を使います。
なので、犬が好きな人、猫が好きな人、他にも象が好きな人がいたりとか鳥が好きな人がいたりとか色んな動物好きな可能性はまだ残っていますよね。
他の場合もあるよね、というのをこの文では示している訳です。
もしここが、”The others like cats. “となると、「何人かは犬が好きで残りは全部猫が好きです。」というような状態になりますから、意味が変わってきてしまいます。
次です。
“I have five dogs. ”
今度はまた犬で確認しますが、「5頭飼っています。」。
“One is male”
「1頭が雄です」
これが”one”です。
そしてここで”the others”と言ったら、”the”が付いたら残り全て、「残りもの」でしたから、「この犬たちは全てメスです」という意味になっています。
このように、”the others”、“the”が付くと残り全部になります。
“the”が付かない場合はまだ他の可能性がある、まだ残りがある、というような区別があります。
ですから、この“the”が付くか付かないかという所を強く意識して下さい。


それではセクション2の最後に今度は代名詞の”all”、”both”、”each”それぞれの使い方を見ていこうと思います。

最初は”all”からになりますが、これは中学校1年生の頃から「全て」とか「全ての」という形で見覚え自体はあると思います。
どう使っているかというと、最初は”The members of my club”「私のクラブのメンバーたちが」
“celebrated my birthday”「私の誕生日をお祝いしてくれました」という文があります。
次の文の最初のここに”All”が登場しています。
これは、”All the books”「全ての本」とか”All students”「全ての学生」といったような形容詞としての使い方ではなくて、これは代名詞、これは名詞で使っていて、
「全員」だったりとか「全てのもの」という形で使っています。
“of them”というのは、前置詞+名刺になっていますから、”them””members”の事です。
「メンバーの全員が私にプレゼントをくれました」
という形で、「全員」とか「全ての人」というふうに使っています。
当然ですが、「全て」とか「全員」というのは日本語と同じように、3人以上とか三つ以上の時にしか使えません。
なので、2人の時には”all”を使わないでおきましょう。

2人の時は何を使うのかですが、この文です。
“I have a brother.”
「私には兄弟がいます。」
そして、“both”という形で使います。
“both”というのは、これは「両方」という意味です。
「2人とも」とか「二つとも」です。
なので、「私」と「兄弟」で2人の人がいますから、”both”というのは「2人」とか「二つ」の際に「両方」「どちらも」といった意味で使います。
上の”all of them”と同じように、こちらも”both of us”、やはり”ofという前置詞を使って、「私たちの両方が」”were born”「生まれました」”in October”「10月に」といった形で使っています。

次です。
“You should thank each of them”
今度は”each”という単語が出てきています。
使い方も”both”や”all”と同じで、”of them”と書かれていて、そうすると「彼ら」あるいは「彼女たち」の”each”これは「それぞれ」です。
「それぞれ一人一人」に対して”thank”、「感謝すべきです」と、”for the present、「プレゼントに対して」、なので一文で訳してみると、「あなたは彼らにそのプレゼントについて感謝すべきです。」という形になっています。
この“each”というのは、代名詞の使い方と形容詞の使い方の両方があります。
下に書いてある文は非常に間違いやすい文になっています。
ここに、「それぞれの生徒」と言うと、どうしても複数いるので”s”を付けたくなってしまいますが、ここは”s”を付けません。
この”each”というのは「それぞれ」なので、メンバーの一人ずつ、その一人一人に対して意識を向けていますから、この“each”というのは常に単数扱いします。
これが”all”とか”both”と異なる点です。
“all”や”both”は常に複数扱いしますが、”each”というのは単数扱いをするので、”s”を付けてはいけないですし、もし”each student”、「それぞれの生徒」のように形容詞で使う時も単数扱いなので、動詞は必ず三単元の形にします。
ここが非常に間違いやすいですから、”all”と”both”に関しては3人とか2人ってなっていますから複数です。
“each”に対しては「それぞれ」、一人一人なので単数扱いすると考えて下さい。
そうするとこの文というのは、「それぞれの生徒たちはプレゼンのために3分間が用意されています。」といった文になっています。
このように、”all”は3人以上、3つ以上、”both”は2人、あるいは2つ、”each”というのはそれぞれだから単数扱い、こういった点に注意して代名詞の学習を進めて下さい。