STAGE3 Lesson1-2 時制/完了形(過去完了)【ニュートレジャーの道案内】


ここでは過去完了という概念が登場しています。Stage2の段階で学んだ現在完了という内容が、こちらでは過去形に変わっています。これによって何が違うのかを見ていきます。

過去完了と過去と書いてあるように、これまでの現在完了では「have + 過去分詞」という形でしたが、ここでは”have“が”had“に変わります。これによって過去完了という形を表します。

過去のある時点までの完了というのは、図を書きながら例文と合わせて確認していきます。

時間を表すと、ここに今があります。現在形や現在進行形の内容はこちらになります。一つ前に遡ると、過去形になります。過去形では動詞に”ed”が付きます。

Stage2で学習した現在完了は、過去に始まった動作が現在と関係していることを表します。

これは「have + 過去分詞」です。過去のある時点までの完了は、ある時点に始まった動作が今の時点まで繋がっていることを示します。これは「had + 過去分詞」です。これを過去完了形と言います。

 

具体例を見ながら、過去完了形の使い方を確認します。

“She had lived in Nara”の後半では”before she became a teacher.”ここでは過去形が使われています。時系列で考えると、「彼女は先生になる前にずっと奈良に住んでいました」という意味になります。

過去完了形は、過去の出来事を述べる際に使われます。これによって、「何々していた」という継続や「何々した事があった」という完了を表現します。具体的な用例を見ながら理解を深めていきましょう。


過去の経験と完了

まず、”When I arrived at the station”という過去の話があります。”the train had already left.”ということで、「私たちが駅に着きました。」これが過去の話でした。つまり、「その時すでに電車は出ていました。」というふうに、過去よりも更に前に「この電車が出発する」という動作が完了していたことを過去完了で表しています。

経験を示す過去完了

次に、”I had never been to Nara”という文があります。「私は奈良に行ったことがありませんでした」が、「until we went to visit her.”」の後に続いています。”went”が過去形になっていることから、「私たちが彼女を訪れに行くまで」、この「訪れに行った」というのがこの図でいう過去の時点です。つまり、「この時まで私は奈良に行ったことがありませんでした。」という経験を述べています。

過去完了と現在完了の副詞の使い方

英語では過去の時点の出来事や、過去より更に前に起こった出来事を形で区別します。”already”や”never”のような副詞は現在完了系で使われることがありますが、過去完了でも使うことができます。”have”が”had”に変わることで、過去よりも更に前の出来事という意識が表現されます。



過去完了進行形は、過去のある時点までの継続していた動作を表します。これは過去完了と変わらず、その後に続く動作が継続していたことを示します。具体例を見てみましょう。


例えば、「We had been waiting for an hour」では、「私たちは1時間ずっと待っていました」となっています。”before the airplane left.”と続くことで、「飛行機が出発するまで」となります。”had been waiting”は、過去のある時点まで続いていた動作を表し、「飛行機が出発する」時点まで継続していたことがわかります。

否定形と疑問形

過去完了進行形の否定形は、「I hadn’t been relaxing」となります。「私は落ち着きませんでした」という意味です。過去完了も現在完了と同様に、“had”のあとに“not”を入れると否定文となります。疑問形は“had”を前に出します。例えば、「Had you been relaxing?」となります。

過去完了進行形の意味

過去完了進行形は、過去のある時点までずっと続いていたことを表します。”took off”という過去形が出てきますが、「出発する時間になるまではずっとリラックスしていませんでした。」というような意味です。過去完了進行形は、現在完了進行形の過去形と考えることができます。

次のセクションでは過去完了のもう一つの用法として、経験や継続とは異なる用法を見ていきます。それではセクション2に関しては以上となります。