STAGE3 Lesson2-1 助動詞の発展用法(推量/義務)【ニュートレジャーの道案内】
助動詞の新たな意味について
Lesson2セクション1では、助動詞に関する新たな意味に焦点を当てています。特に、「may」や「must」といった助動詞が推量や義務を超えた意味を持つことを学びます。
「may」と「might」の使い分け
Stage2の段階では、「may」が許可を表すこと、「must」が義務を示すことを学びましたが、実際にはさらに複雑な意味合いがあります。例えば、「may」と「might」はほぼ同じで、「何々かも知れない」という可能性を表します。一方、「must」は「なんとかに違いない」という強い確信を示します。
例文を通じて理解を深める
具体例を挙げてみましょう。例えば、「If it’s stormy」という文は、「もし風が強かったら」という条件を示します。その後の文で、「the train may stop running.」は「その電車は走る事をやめるかも知れない」という意味です。これを「止まってよい」と解釈するのは不自然です。したがって、「もし風が強かったら電車は止まるかも知れないね」という訳が適切です。
同様に、「The typhoon might be stronger than I expect.」という文では、「台風は私が予想しているよりも強いかも知れない」という意味があります。
「must」の新たな用法
また、「must」には「しなければならない」以外の意味もあります。例えば、「Your parents have been waiting for you.」という文では、「あなたの両親はあなたをずっと待っていますよ」という意味があります。「They must be anxious.」と続く文は、「彼らは心配しているに違いないですよ」となります。
以上のように、「may」や「might」、そして「must」には中2やStage2で学んだ内容とは異なる意味があることを覚えておきましょう。
“should” と “ought to” の意味について
今度は義務・推量を表す”should“”ought to”
“should” というのは「何々すべきだ」という意味があります。それと同時に、「なんとかのはずだ」というふうに “must” よりは弱いんだけれどもきっとこうなんだろうなっていうような、ちょっと弱めの確信を表す事があります。
“The ship should leave around lunchtime.” は「その船は」”lunchtime” 「昼食の時間の回りで」 “leave” 「出発するはずだ」というふうに、「きっとランチタイムに出発するであろう。」という形で推量している訳です。
更に”You ought to check the exact time of departure.” 「出発の」 “exact” 「正確な時間をチェックするはずだ」というのはおかしいですから、この場合は「チェックすべきだ」と訳すわけです。
このように “should“、それから “ought to“、両方とも「何々すべき」だと訳す場合と「なんとかのはずだ」と訳す場合があります。これらはこの単語があったらこっちとかっていう考え方ではなくて、一文を必ず目を通して、この文であればおそらくこっちだろうな、あるいは前後に文があればその前後を見てこっちの意味だろうなという事を決めて下さい。
推量を表す助動詞の意味について
それではセクション1で出てきた推量を表わす助動詞をまとめておきます。まず確信度と書きましたが、一番強いのが”must“です。「何々に違いない」というふうにほぼ100%の確信をもっていて、そのあとに大体7、80%の確信で”should“とか”ought to“「何のはずだ」です。それよりも弱めの確信で50%ぐらい「何々かも知れないな」「あるかも知れないしないかも知れない」というのが、”may“とか”might“になります。
“had better” の注意点
ここで一つ注意して欲しい表現があります。教科書には”“had better”“という表現が書かれています。これは「何々した方がよい」という意味になっていて、まず「had better D」になっています。これは今の話で”“had better”“を使いますし、未来の話でも”“had better”“を使います。ですから、この”“had better”“を”have better”にしたり”has better”とはなりません。熟語として”“had better”“という一つの形なんだなと捉えて下さい。訳を見ると、「した方がいいです」から、軽い助言のように聞こえてしまいますが、どちらかというとこれ忠告に近いです。”“must”“のように「しなければならない」という義務とか命令ほどではないんだけれども、それに準ずるような「あんたこうした方がいいよ」っていうちょっと強めの忠告になっています。
この日本語訳だけを見ると軽い意味に見えてしまいますが、実際は”should“とか”ought to“の「何々すべきだ」よりも強めの意味になっています。どういう時に使うかというと、このような形です。
“The doctor said to me,
「そのお医者さんは私に言いました」
“You had better stop smoking.”
「あんたタバコ止めた方がいいよ」
という形で、お医者さんが例えば患者さんに対して「あなたはこうした方がいいですよ」と命令とまでは言わないんだけれどもちょっと強めの言い方、これを”“had better”“で表します。ですから日常会話であんまり友達同士で「君こうした方がいいんじゃないの」っていうのは”“had better”“は使わずに、そういった場合は軽い助言の時は”should“を使います。本当に「ちょっとそれ本当に止め方がいいよ」とかちょっとシリアスな感じで人に対して忠告、助言する際に”“had better”“使と思って下さい。
このセクションはとにかく助動詞の意味をきちんと区別して覚えるという事が大事になりますから、今出てきた”must“”should“”ought to“”may“”might“”had better“のそれぞれの意味をしっかりと覚えるようにして下さい。それではセクション1に関しては以上となります。