canとcouldの違い|可能性の意味と使い分け【STAGE3 Lesson2-2 ニュートレジャーの道案内】

助動詞のcanには、「~できる」という能力以外に、「~なことがある」「~になる可能性がある」という意味があります。ただし、canをすべて日本語の「~かもしれない」に置き換えられるわけではありません。

このページで学ぶこと

  • 可能性を表すcanと、能力を表すcanの見分け方
  • canを「かもしれない」と訳せる場面
  • cannotが「~のはずがない」になる理由
  • 現在や未来の可能性を表すcouldの使い方
  • can・could・may・might・must・cannotの違い

STAGE3の英文法(時制・助動詞・不定詞など)の全体像は、STAGE3|高校英文法の総まとめ(全体像はこちら)で確認できます。

動画でcan・cannot・couldの基本を確認

次の動画では、canが「~できる」以外の意味になる例や、cannot・couldを使った可能性の表し方を解説しています。動画を見なくても学習できるように、このページの本文でも例文と使い分けを詳しく説明します。

可能性を表すcanの意味

canは、人の能力だけでなく、ある出来事や状態が一般的・状況的に起こり得ることを表します。この場合は、「~なことがある」「~になることがある」「~になる可能性がある」と訳すと自然です。

Practicing sports can be hard.

スポーツの練習は大変なこともある。

この文を「スポーツを練習することは大変になることができる」と訳すと不自然です。ここでのcanは能力ではなく、スポーツの練習が状況によって大変になる可能性を表しています。

可能性を表すcan・cannot・couldを説明する授業用スライド
can・cannot・couldの可能性用法を確認する授業用スライドです。

能力のcanとの違い

同じcanでも、主語、後ろに続く動詞、時を示す語、前後の文脈によって意味が変わります。

能力のcan

Tom can swim.

トムは泳ぐことができる。

トムが持っている能力を表しています。

可能性のcan

Swimming in this river can be dangerous.

この川で泳ぐのは危険なことがある。

状況によって危険になる可能性を表しています。

「~できる」と訳して自然かどうかは、意味を考える手がかりの一つです。ただし、日本語訳だけで決めるのではなく、誰の能力について述べているのか、出来事や状態が起こる可能性について述べているのかを確認しましょう。

可能性のcanが使われやすい場面

可能性のcanは、ある一回の出来事を予想するというより、一般的に起こり得ることや、特定の条件で起こることを表す場合によく使われます。

  • Accidents can happen.
    事故は起こることがある。
  • It can get very cold here in winter.
    ここは冬にとても寒くなることがある。
  • Anybody can make mistakes.
    誰でも間違えることがある。
  • This road can be dangerous at night.
    この道は夜には危険なことがある。

canは「かもしれない」という意味になるのか

文脈によっては、canを含む文を日本語で「~かもしれない」と表現できる場合があります。ただし、canと「かもしれない」を一対一で置き換えることはできません。

canは、一般的に起こり得ることを表す場合に使われやすい助動詞です。特定の人物が今どこにいるかなど、個別の状況を推測する場合は、may・might・couldのほうが自然になることがあります。

一般的な傾向を表すcan

He can be difficult.

彼は扱いにくいことがある。

彼がときどき扱いにくくなるという一般的な傾向を表しています。

今の個別の状況を推測する場合

He may / might / could be at home now.

彼は今、家にいるかもしれない。

今どこにいるかという個別の状況について、可能性を述べています。

注意 「He can be at home now.」は、単純に「彼は今、家にいるかもしれない」と推測する文としては不自然になりやすいため、canをどの推測にも使わないようにしましょう。

「canの推量」とは何か

canの可能性用法を、広い意味で「推量」と表現することがあります。ただし、mayやmustのように、目の前の個別の状況について話し手が判断する用法とは、使われ方が異なります。

このページでは、一般的に起こり得ることを表すcanを「一般的な可能性」、特定の現在や未来について判断する表現を「個別の推測」として区別します。

cannotが「~のはずがない」になる理由

cannotは「~できない」という能力や状況上の不可能だけでなく、「~のはずがない」という強い否定の推測を表すことがあります。

Mike cannot be sick. I saw him outside.

マイクが病気のはずがない。外にいるのを見たからだ。

この文では、話し手はマイクを外で見かけたことを判断材料として、「病気のはずがない」と考えています。ここでのcannotは、病気である可能性を強く否定する表現です。

ただし、実際には外にいる人が病気ではないと断定できるとは限りません。この例文では、前後の状況も踏まえて話し手がそのように判断していると考えましょう。文法上のポイントは、cannotが能力の「できない」ではなく、推測の「~のはずがない」を表していることです。

「できない」と「はずがない」の見分け方

能力の否定

Mike cannot swim.

マイクは泳ぐことができない。

泳ぐ能力がないことを表しています。

可能性の強い否定

Mike cannot be at home. I just saw him at the station.

マイクが家にいるはずがない。駅で彼を見たばかりだからだ。

根拠をもとに、家にいる可能性を否定しています。

このページで扱う例では、cannotの後にbe動詞が続き、人物や物の状態・居場所について強く否定する文が中心です。ただし、「~のはずがない」という意味はbe動詞だけに限られません。

He cannot know the answer.

彼がその答えを知っているはずがない。

日本語訳だけでなく、前後に判断材料があるか、能力について述べているのか、事実の可能性を否定しているのかを確認しましょう。

mustとの対比

mustは根拠のある強い肯定の推測、cannotは根拠のある強い否定の推測に使われます。どちらを選ぶかは、話し手が持っている判断材料によって変わります。

must:~に違いない

部屋の明かりがついていて、中から音楽が聞こえる。

They must be at home.

彼らは家にいるに違いない。

cannot:~のはずがない

家は空で、車もなく、全員が旅行中だと知っている。

They cannot be at home.

彼らが家にいるはずがない。

mustとcannotは、訳語だけを暗記するのではなく、どのような根拠から肯定または否定しているのかを考えることが大切です。

可能性を表すcouldの意味

couldはcanの過去形として使われるだけでなく、現在や未来について「~かもしれない」「~という可能性もある」と述べる場合にも使われます。

One day he could be famous.

いつか彼は有名になるかもしれない。

この文には「いつか」という未来を表すOne dayがあります。そのため、couldを使っていても過去の意味ではありません。

couldが過去を表さない場合

couldが過去・現在・未来のどれを表すかは、時を示す表現と前後の文脈から判断します。

使い方 例文 日本語訳 判断の手がかり
過去の能力 I could swim when I was five. 私は5歳のとき泳ぐことができた。 when I was fiveが過去を示している。
現在の可能性 She could be in the library. 彼女は図書館にいるかもしれない。 現在の居場所について推測している。
未来の可能性 It could rain tomorrow. 明日は雨が降るかもしれない。 tomorrowが未来を示している。

canとcouldの違い

canとcouldの違いを、単純に「canは可能性が高く、couldは可能性が低い」とだけ覚えるのは適切ではありません。

  • can:一般的・状況的に起こり得ることを表す場合に使われやすい。
  • could:特定の現在や未来について、「そういう可能性もある」と控えめに述べる場合にも使われる。

一般的な可能性

Trains can be late in bad weather.

悪天候では電車が遅れることがある。

個別の可能性

The train could be late today.

今日、その電車は遅れるかもしれない。

couldには、断定を避けて可能性を示す響きがあります。ただし、その控えめさを固定された確率の低さと考えず、何について述べている文なのかを確認しましょう。

現在や未来の可能性を表すcouldの例文

  • This idea could work.
    この考えはうまくいくかもしれない。
  • You could become a good doctor.
    あなたはよい医者になる可能性がある。
  • The situation could change.
    状況は変わるかもしれない。

助動詞は、確率の順番だけでなく、どのような場面で使われるかを確認することが大切です。この記事ではcan・cannot・couldを中心に、mayとmightについては今回の学習に必要な範囲に絞って整理します。

例文のcan・couldの意味を判定してみよう

次の例文が、能力、一般的な可能性、現在の推測、変化が起こる可能性のどれを表しているか考えてから、解説を開いてください。

Birds can fly. のcanはどの意味ですか?

能力を表すcanです。

鳥が飛ぶことのできる能力や性質を表しています。

Even careful people can make mistakes. のcanはどの意味ですか?

一般的な可能性を表すcanです。

注意深い人でも、状況によって間違えることがあると述べています。

Ken could be in the music room now. のcouldはどの意味ですか?

現在の可能性を表すcouldです。

nowがあり、ケンの現在の居場所について推測しています。

This small change could improve the result. のcouldはどの意味ですか?

結果が改善する可能性を表すcouldです。

この小さな変更によって、結果が改善する可能性があると判断しています。英文だけでは時を明確に限定していないため、過去・現在・未来の語だけで分類せず、文全体の意味から判断します。

可能性のcan・couldでよくある間違い

特定の現在についてcanで推測する

不自然になりやすい例

He can be at home now.

個別の推測として表す例

He may / might / could be at home now.

canは一般的な可能性に使われやすく、特定の現在について「~かもしれない」と述べる場合は、may・might・couldが使われることがあります。

couldを必ず過去と考える

She could be busy now.

彼女は今、忙しいかもしれない。

nowがあるため、このcouldは過去の能力ではなく、現在の可能性を表しています。

cannotをいつも「できない」と訳す

That cannot be true.

それが本当のはずがない。

このcannotは能力の否定ではありません。話し手が「本当である可能性はない」と強く判断しています。

【まとめ】可能性を表すcan・cannot・couldのポイント

  • can:一般的・状況的に「~なことがある」「~になる可能性がある」と表す。
  • cannot:根拠から可能性を強く否定し、「~のはずがない」と表すことがある。
  • could:過去の能力だけでなく、現在や未来の「~かもしれない」も表す。
  • canとcouldは、可能性の高低だけでなく、一般的な可能性か個別の可能性かも確認する。
  • 主語、動詞、時を示す語、判断材料、前後の文脈から意味を判断する。

【クイズ】可能性を表すcan・cannot・could(10問)

答えを選んだ後、「正解と解説を見る」を開いて、判断の理由まで確認しましょう。

  1. 可能性を表すcanの意味として最も適切なのはどれですか。

    • A. ~しなければならない
    • B. ~することがある
    • C. ~してもよい
    • D. ~する予定だ
    正解と解説を見る

    正解:B

    可能性を表すcanは、「~することがある」「~になる可能性がある」と訳します。

  2. 「Mike cannot be sick.」の訳として最も適切なのはどれですか。

    • A. マイクは病気かもしれない。
    • B. マイクは病気に違いない。
    • C. マイクは病気になってもよい。
    • D. マイクが病気のはずがない。
    正解と解説を見る

    正解:D

    このcannotは、病気である可能性を強く否定しています。能力の「できない」ではありません。

  3. 「One day he could be famous.」の訳として正しいものはどれですか。

    • A. いつか彼は有名になるかもしれない。
    • B. 彼は昔、有名だった。
    • C. 彼は有名になるはずがない。
    • D. 彼は必ず有名になる。
    正解と解説を見る

    正解:A

    One dayは未来を表します。ここでのcouldは、未来の可能性を表しています。

  4. 「Practicing sports can be hard.」のcanに最も近い意味はどれですか。

    • A. スポーツの練習は禁止されている。
    • B. スポーツを練習する能力がある。
    • C. スポーツの練習は大変なこともある。
    • D. スポーツの練習はいつも大変だ。
    正解と解説を見る

    正解:C

    このcanは、スポーツの練習が状況によって大変になる可能性を表しています。いつも大変だと断定しているわけではありません。

  5. 「~のはずがない」という可能性の強い否定を表すものはどれですか。

    • A. may
    • B. could
    • C. must
    • D. cannot
    正解と解説を見る

    正解:D

    cannotは、根拠から「その可能性はない」と強く判断するときに使われます。

  6. 「いつか彼女は医者になるかもしれない。」に最も近い英文はどれですか。

    • A. One day she cannot become a doctor.
    • B. One day she could become a doctor.
    • C. One day she became a doctor.
    • D. One day she must become a doctor.
    正解と解説を見る

    正解:B

    couldは未来の可能性を表すことがあります。また、「医者になる」という変化を表すため、becomeを使っています。

  7. 次のうち、可能性のcanを使っている文はどれですか。

    • A. I can swim fast.
    • B. Can you open the window?
    • C. Learning a new language can take time.
    • D. You cannot park here.
    正解と解説を見る

    正解:C

    Cは「新しい言語を学ぶには時間がかかることがある」という一般的な可能性です。Aは能力、Bは依頼、Dは「ここに駐車してはいけない」という禁止です。

  8. 「彼女が今学校にいるはずがない。」に最も近い英文はどれですか。

    • A. She cannot be at school now.
    • B. She could be at school now.
    • C. She must be at school now.
    • D. She can be at school now.
    正解と解説を見る

    正解:A

    cannot beは、「~にいるはずがない」という強い否定の推測を表します。

  9. 可能性を表すcouldについて正しい説明はどれですか。

    • A. 必ず過去の出来事を表す。
    • B. 必ず実現する未来を表す。
    • C. 現在の義務だけを表す。
    • D. 現在や未来の可能性を表すこともある。
    正解と解説を見る

    正解:D

    couldは過去の能力だけでなく、現在や未来について「~かもしれない」と述べる場合にも使われます。

  10. 次の説明のうち、誤っているものはどれですか。

    • A. Accidents can happen.は一般的な可能性を表す。
    • B. He could be famous now.は「彼が今、有名であるはずがない」という意味になる。
    • C. cannotは「~のはずがない」という強い否定を表すことがある。
    • D. canとcouldは確率の高低だけでは区別できない。
    正解と解説を見る

    正解:B

    He could be famous now.は、「彼は今、有名かもしれない」という現在の可能性を表します。「~のはずがない」にはcannotを使います。

可能性を表すcan・couldについてのよくある質問

canは「かもしれない」という意味ですか?

canをすべて「かもしれない」に置き換えることはできません。canは一般的に起こり得ることを「~なことがある」と表す場合に使われやすく、特定の状況についての推測ではmay・might・couldが使われることがあります。

可能性のcanと能力のcanはどう見分けますか?

主語、後ろの動詞、時を示す語、前後の文脈を確認します。人が行える動作について述べている場合は能力、出来事や状態が起こり得ることを述べている場合は可能性のcanであることが多くなります。

couldはcanの過去形ではないのですか?

couldは過去の能力を表すこともありますが、現在や未来の可能性にも使われます。when I was five、now、tomorrow、one dayなど、時を示す語と文脈から判断します。

cannotは「できない」と「はずがない」のどちらですか?

どちらの意味にもなります。能力や状況上の不可能を表す場合は「できない」、根拠から可能性を強く否定する場合は「はずがない」と訳します。

can・may・might・couldの違いは何ですか?

canは一般的・状況的に起こり得ることを表す場合に使われやすく、may・might・couldは特定の現在や未来について可能性を述べる場合にも使われます。固定された確率の順番だけで覚えないことが大切です。

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