知覚動詞|原形ing過去分詞と受動態to|空所問題対応総整理【ニュートレジャーの道案内】

知覚動詞|原形・ing・過去分詞の違いと受動態のto不定詞

知覚動詞の空所問題では、目的語の後ろに置く原形・動詞-ing・過去分詞の選び分けが重要です。特に原形とingは、どちらも文法的に使える場面があるため、単に形だけを見るのではなく、動作全体を捉えるのか、進行中の一場面を捉えるのかを考える必要があります。

このページでは、知覚動詞の基本的な語順から、原形とingの違い、過去分詞、受動態のto doとdoing、空所問題での選び方までを一続きで整理します。

動画では知覚動詞の全体像を確認できます。原形とingの判断基準や例文を比較しながら学びたい場合は、以下の本文を読み進めてください。

知覚動詞とは

知覚動詞とは、見る、聞く、感じるなど、人の知覚に関係する動詞です。高校英文法では、主に次の動詞が扱われます。

  • see:見る、目に入る
  • watch:動きや変化を注意して見る
  • hear:聞こえる
  • feel:感じる
  • notice:気づく

知覚動詞の基本

  • 知覚動詞 + 目的語 + 原形:動作を一つのまとまった出来事として捉える
  • 知覚動詞 + 目的語 + 動詞-ing:進行中の一場面として捉える
  • 知覚動詞 + 目的語 + 過去分詞:目的語が動作を受けた状態などを知覚する

知覚動詞で使われる基本的な語順

基本的な語順は、次のとおりです。

知覚動詞 + 目的語 + 原形/動詞-ing/過去分詞

目的語の後ろにある語は、目的語が何をするのか、どのような状態なのかを説明します。まずは、目的語が動作をする側か、動作を受ける側かを確認しましょう。

  • I saw Tom cross the street.
    Tomが道路を渡るのを見ました。
  • I saw Tom crossing the street.
    Tomが道路を渡っているところを見ました。
  • I heard my name called.
    自分の名前が呼ばれるのを聞きました。

原形不定詞とは

知覚動詞の目的語の後ろに置かれる動詞の原形は、文法用語で原形不定詞と呼ばれます。「toの付かない不定詞」という意味です。

I saw Tom cross the street.

この文のcrossが原形不定詞です。文全体が過去でも、時制を表しているのはsawであるため、crossesやcrossedには変えません。

知覚動詞の原形とingの違い

原形とingの違いは、動作の回数だけで判断するものではありません。中心となるのは、知覚した出来事を全体として捉えるか、進行中の一場面として捉えるかです。

原形:動作を一つのまとまった出来事として表す

動詞-ing:動作が進行している途中の様子を表す

動作全体を捉える原形

原形は、目的語が行う動作を、一つのまとまった出来事として知覚したことを表します。ただし、必ず最初から最後まで一秒も欠かさず見た、という意味になるわけではありません。

I saw Tom cross the street.

この文では、Tomが道路を渡ったという出来事に意識が向いています。

進行中の一場面を表すing

動詞-ingは、その動作が進行している途中の様子を知覚したことを表します。

I saw Tom crossing the street.

この文では、Tomが道路を渡っている途中の場面を見ています。Tomがその後、道路を渡り終えたかどうかは分かりません。

同じ動詞を使った例文比較

知覚 原形 動詞-ing
視覚

I watched the children play soccer.

子どもたちがサッカーをする一連の様子を見ました。

I watched the children playing soccer.

子どもたちがサッカーをしている最中の様子を見ていました。

聴覚

I heard the baby cry.

赤ちゃんが泣くのを聞きました。ここでは、泣くという出来事を一つとして捉えています。

I heard the baby crying.

赤ちゃんが泣き続けている声を聞きました。

感覚

I felt the ground shake.

地面がぐらっと揺れるのを感じました。

I felt the ground shaking.

地面が揺れ続けているのを感じました。

日本語では、原形もingも似た訳になる場合があります。訳語だけで機械的に決めず、問題文が示す場面を確認することが大切です。

知覚動詞+目的語+過去分詞

目的語が動作を受ける場合

目的語が後ろの動作をするのではなく、その動作を受ける側である場合は、過去分詞を使います。

I heard my name called.

my nameは「呼ぶ側」ではなく「呼ばれる側」です。そのため、過去分詞のcalledを使います。

I saw the road covered with snow.

the roadは雪で覆う側ではなく、覆われる側です。この文では、道路が雪で覆われている状態を見たことを表しています。

目的語が動作をする:原形または動詞-ing

I heard Tom call my name.

目的語が動作を受ける:過去分詞

I heard my name called.

過去形と過去分詞の見分け方

calledcoveredのような規則動詞は、過去形と過去分詞が同じ形です。語尾だけでは判断できないため、次の2点を確認します。

  1. 文の時制を表す動詞がすでにあるか
  2. 目的語が後ろの動作をする側か、受ける側か

I heard my name called.

時制を表している動詞はheardです。後ろのcalledは過去形ではなく、my nameが呼ばれることを示す過去分詞です。

発展:受け身の動作の途中を表す場合

ここからは、原形・ing・過去分詞の基本を理解した後に確認したい内容です。

単純な過去分詞は、目的語が動作を受けた状態や結果に焦点を当てます。一方、受け身の動作が進行している途中を明確に表す場合は、being + 過去分詞を使えます。

表現 例文 表している場面
目的語+過去分詞 I saw the road covered with snow. 雪に覆われた道路を見た。
目的語+being+過去分詞 We saw the door being opened by the staff. スタッフがドアを開けている途中を見た。

openedだけを使うと、開けられた状態や結果に焦点が当たる読み方もできます。開けている途中を明確に表したい場合は、being openedを使うと分かりやすくなります。

知覚動詞を受動態にする場合

「知覚動詞を受動態にすると必ずto不定詞になる」と覚えるのは正確ではありません。能動態で使われていた形によって、受動態の表現も異なります。

原形不定詞がto不定詞になる場合

能動態で「知覚動詞+目的語+原形不定詞」だった文を受動態にすると、原形不定詞の前にtoが付きます。

能動態
Someone saw him enter the building.

受動態
He was seen to enter the building.

受動態の文は、「彼は建物に入るところを目撃された」という意味です。内容を能動的な日本語で表すと、「誰かが、彼が建物に入るところを見た」となります。

was seen doingが使われる場合

能動態で動詞-ingが使われていた場合は、受動態にしても動詞-ingを使えます。

能動態
Someone saw him entering the building.

受動態
He was seen entering the building.

受動態の文は、「彼は建物に入っているところを目撃された」という意味です。内容を能動的な日本語で表すと、「誰かが、彼が建物に入っている途中を見た」となります。

したがって、He was seen entering the building.は文法的に正しい英文です。

to doとdoingの意味の違い

表現 例文 表している場面
be seen to do He was seen to enter the building. 彼は建物に入るところを目撃された。
be seen doing He was seen entering the building. 彼は建物に入っているところを目撃された。

受動態の注意点

  • 能動態がsee + 目的語 + 原形なら、受動態ではbe seen to do
  • 能動態がsee + 目的語 + doingなら、受動態でもbe seen doing

空所問題で原形・ing・過去分詞を見分けるポイント

空所問題では、空所だけを見るのではなく、目的語との関係と前後の場面を順番に確認します。

1.目的語が動作をするのか、動作を受けるのか

  • 目的語が動作をする:原形または動詞-ing
  • 目的語が動作を受ける:過去分詞

I heard Tom ___ my name.

Tomが名前を呼ぶ側なので、callまたはcallingを考えます。

I heard my name ___.

my nameは呼ばれる側なので、calledを選びます。

2.動作全体か、進行中の場面か

  • 出来事を一つのまとまりとして捉える:原形
  • 進行中の一場面を捉える:動詞-ing

「一連の動作を見た」などの説明は原形、「〜している途中を見かけた」などの説明は動詞-ingを選ぶ手掛かりになります。

3.目的語が受け身の状態になっているか

目的語が動作を受ける側なら、過去分詞を検討します。

発展事項として、受け身の動作が進行している途中を明確に表す場合は、being + 過去分詞を使うこともあります。

4.文全体が受動態になっているか

  • 能動態の原形に対応する:be seen to do
  • 能動態の動詞-ingに対応する:be seen doing

空所を確認するときの順番

  1. 目的語は動作をする側か、受ける側か
  2. 動作全体か、進行中の場面か
  3. 文全体が受動態になっているか
  4. 発展事項として、受け身の動作の途中を表しているか

知覚動詞の一覧と使い分け

動詞 基本的な意味 例文
see 自然に目に入る、見かける I saw him leave the house.
watch 動きや変化を注意して見る We watched the children playing.
hear 音や声が聞こえる I heard someone knock on the door.
feel 身体や感覚で感じる I felt the ground shaking.
notice 変化や出来事に気づく She noticed him enter the room.

see・watch・look atの違い

seeは「自然に目に入る」、watchは「動きや変化を注意して見る」、look atは「視線を向ける」という違いがあります。

これらを、すべて同じ語順や使い方で機械的に置き換えられるとは限りません。知覚動詞の問題では、まずseeとwatchを中心に、後ろに続く語との関係を確認してください。

hearとlisten toの違い

hearは「音や声が自然に聞こえる」、listen toは「意識して耳を傾ける」という違いがあります。

listenには通常、目的語を直接続けず、listen toの形にします。意味だけでなく、前置詞toの有無も確認しましょう。

よくある質問

知覚動詞の原形とingはどのように見分けますか

動作を一つのまとまった出来事として捉える場合は原形、進行中の一場面として捉える場合はingを使います。回数だけで判断せず、前後の場面説明を確認してください。

He was seen enteringは文法的に正しいですか

正しい表現です。Someone saw him entering.のように、能動態でingが使われている文を受動態にすると、He was seen entering.となります。

知覚動詞を受動態にすると必ずto不定詞になりますか

必ずではありません。能動態で原形不定詞だった場合は受動態でto不定詞になりますが、能動態でingだった場合は受動態でもingを使えます。

過去形と過去分詞はどのように見分けますか

文中ですでに時制を表す動詞があるか、目的語が後ろの動作を受ける関係になっているかを確認します。I heard my name called.では、heardが時制を表す動詞で、calledは過去分詞です。

【まとめ】原形・ing・過去分詞・受動態の比較

表現 関係・能動態との対応 意味の中心 例文
目的語+原形 目的語が動作をする 動作全体を捉える I saw Tom cross the street.
目的語+ing 目的語が動作をする 進行中の一場面を捉える I saw Tom crossing the street.
目的語+過去分詞 目的語が動作を受ける 動作を受けた状態や結果を捉える I saw the road covered with snow.
be seen to do 能動態では原形 動作全体が目撃される He was seen to enter the building.
be seen doing 能動態でもing 進行中の場面が目撃される He was seen entering the building.
発展:目的語+being+過去分詞 目的語が進行中の動作を受ける 受け身の動作の途中を捉える We saw the door being opened.

まずは原形・ing・過去分詞の3つを理解しましょう。そのうえで、受動態のto doとdoing、発展事項のbeing+過去分詞を確認すると整理しやすくなります。

【確認問題】知覚動詞チェック10問

各問題の場面説明を読み、原形・ing・過去分詞・to不定詞などから適切な形を選んでください。

問題1

知覚動詞の目的語が、後ろの動作をする側であるときに候補となる形はどれですか。

A. 原形または動詞-ing

B. 過去分詞だけ

C. 過去形だけ

D. 必ずto不定詞

答えと解説を見る

正解:A

目的語が動作をする側なら、原形または動詞-ingを使います。

問題2

Tomが道路の端から反対側まで渡る一連の動作を見ました。

I saw Tom ___ the street.

A. cross

B. crossed

C. crossing

D. to cross

答えと解説を見る

正解:A(cross)

道路を渡る出来事全体を捉えているため、原形を使います。

問題3

駅へ向かう途中で、Tomが道路を渡っているところを見かけました。

I saw Tom ___ the street.

A. cross

B. crossed

C. crossing

D. to cross

答えと解説を見る

正解:C(crossing)

道路を渡っている途中の場面なので、動詞-ingを使います。

問題4

試合の途中で、子どもたちがサッカーをしている様子を見ていました。

We watched the children ___ soccer.

A. play

B. played

C. playing

D. to play

答えと解説を見る

正解:C(playing)

サッカーをしている途中の様子なので、playingが適切です。

問題5

夜中に目が覚めると、赤ちゃんが泣き続けている声が聞こえました。

I heard the baby ___.

A. cry

B. cried

C. crying

D. to cry

答えと解説を見る

正解:C(crying)

泣いている途中の場面を表しているため、cryingを使います。

問題6

地震が続いている間、地面が揺れているのを感じました。

I felt the ground ___.

A. shake

B. shook

C. shaking

D. shaken

答えと解説を見る

正解:C(shaking)

揺れが続いている途中の場面なので、shakingを使います。

問題7

人混みの中で、自分の名前が呼ばれるのを聞きました。

I heard my name ___.

A. call

B. calling

C. called

D. to call

答えと解説を見る

正解:C(called)

my nameは呼ばれる側なので、過去分詞のcalledを使います。

問題8

次の能動態を受動態にします。

Someone saw him enter the building.

He was seen ___ the building.

A. enter

B. entered

C. entering

D. to enter

答えと解説を見る

正解:D(to enter)

能動態の原形不定詞は、受動態ではto不定詞になります。

問題9

次の能動態を受動態にします。

Someone saw him entering the building.

He was seen ___ the building.

A. enter

B. to enter

C. entering

D. entered

答えと解説を見る

正解:C(entering)

能動態でenteringが使われているため、受動態でもenteringを使います。

問題10 発展

スタッフがドアを開けている途中の場面を見ました。

We saw the door ___ by the staff.

A. open

B. opened

C. being opened

D. to open

答えと解説を見る

正解:C(being opened)

ドアは開けられる側であり、さらに動作の途中を表しているため、being openedを使います。