STAGE2 Lesson4-1 不定詞 (名詞的用法)【ニュートレジャーの道案内】

それでは Lesson4 セクション1 を進めていきましょう。
このセクション(この単元)では 不定詞 が登場します。中学2年生の 最大の山場 となる内容ですので、各用法の使い方と注意点を丁寧に確認していきましょう。

まず、こちらの不定詞というのが形としては「to + 動詞の原形」という非常に単純な形になっていますが、英語というのは基本的な単語ですとか単純な形というのは往々にして意味が多かったり使い方が非常に多岐に渡ります。
今回のセクション1は不定詞の中の名詞的用法という形を扱っていく訳ですが、「to + 動詞の原形」これだけで名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法といった形で三つの使い方があります。
セクション一ではまずはこの一つ目、名詞的用法について見ていこうと思います。
名詞的用法といったこういったネーミングには意味があります。
名詞的という事は「to + 動詞原形」というのを名詞として扱う、という事を表します。
一般的にはこの「何々する事」というような訳になっていまして、これを名詞の位置においていこうという使い方になります。
名詞の位置というのは具体的にどこかというとこれも3通りありまして、
一つは目的語です。そして主語、最後に補語の3箇所となります。
この主語とか補語とか目的語といったものは、文型という単元で学習したものになりますので、こういった何とか語というのが怪しいという方はその文型という単元に遡って、それぞれがどういう役割だったかというものを確認して下さい。

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こちらでは一つ目、目的語を表しています。
こちら主語があって、動詞があって、「SV」という形で書きました。
その動詞の直後、正しくは他動詞と言って直後に名詞を伴う動詞、そういった動詞の直後においてこれ全体、”to draw pictures”全体で「絵を描く事」というふうに名詞の位置にあるので全体を「何々する事」と訳します。
そうするとこの文全体は「ケイトは絵を描く事を好む。」「絵を描く事が好きです。」といった形になります。
元々”like”という動詞の後には名詞がきていた訳ですが、このように”Kate likes pictures.”「ケイトと絵が好きです。」とか「ケイトは写真が好きです。」といった形で名詞を置く事が出来たんです。
この位置に”to draw pictures”「絵を描く事が好きです」というふうに、絵を見る事でもなくて、絵を買う事でもなくて、絵を描く事が好きだという事を意味する事が出来ます。

また、二つ目です。
“I want”、ここも主語、動詞になっています。
“want”は元々「欲しい」という意味になっていて、今度はこちらが”to borrow a book”「本を借りる」となっていますが、このように”about history”前置詞+名詞は右から左の語句を修飾しますので、不定詞の塊はここまでとなります。
この塊全体を訳してみると右から左を修飾しますので、そうすると「歴史についての本を借りる。」となります。
そして、”want”のあとには本来名詞がきますから、この「歴史についての本を借りる」という塊の最後に「何々する事」という日本語を付けて、直訳すると「私は歴史についての本を借りる事が欲しい。」となります。
「する事が欲しい」という事は、訳を変えると「私は歴史についての本を借りたい。」という意味になります。
このように、基本的に「to 不定詞」の名詞的用法というのは「する事」と訳す訳ですが、一部「する事」と訳すと日本語がおかしくなってしまう文もありますから、その際は「何々したい」という形で日本語の訳を変えていきましょう。
“want to”に関してですが、これだけだと「何々したい」という意味合いで、教科書の方には発展した形として、この”want to”という所が”would like to”という形で掲載されています。
どちらかというと”want to”の方が「何々したい」という直接的な表現であるのに対して、”would like to”方は「何々したいのですが」とか、「出来れば何々したい」というふうに少し丁寧で遠回りな表現というのを表す事が出来ます。

三つ目です。
“What do you want to be”という形でまた「to 不定詞」がありまして、be動詞の原形というのは”be”を使いましたから、これは本来は”is”とか”am “”are”だった訳です。
これが”to”のあとにあるのでbe動詞の原形の”be”となっています。
こちらも塊がありまして、「将来なる」となっています。
この”be”というのは、「何々になる」といった意味があります。
なので、あなたは「将来何に」”want to”「なりたいですか」というような形で、今回は疑問文となっています。
これまでの単元というのは、基本的にこの主語、動詞の動詞の所を操作したり、あるいは比較であれば形容詞、副詞を操作していましたが、この不定詞というのは形としては非常に単純ですが置く場所に注意が必要です。
今回はたまたま動詞の直後において「何々する事を」にあたる目的語の位置となりました。
このあとは主語と補語の位置について見ていこうと思います。

それでは、次に主語の形を見ていきます。
主語というのはもちろん文の先頭にある名詞を表しますので、こちらの”To get up early”が一つの塊となっていまして、もちろん文の先頭ですから名詞として使っていて、「何々する事」です。
そして主語ですから、「何々する事は」と日本語の訳をふっていきます。
そうすると、これは「早く起きる事は」”good”「良い」と言っていて、
最後に”for your health”「あなたの健康にとって良い」というような形になっています。
また、最後に補語です。
復習ですが、元々主語があって”The important thing”「大事な事は」と始まっていて、このあとです。
補語というのは、この位置から見て直前の名詞とイコールとなります。
そのイコールを表すものを補語と言いました。
ここでは「重要な事=十分な睡眠を取る事だ」という形で、このbe動詞の直後において主語とイコールになるもの、これを補語と言いました。
訳すともちろん「大事な事は十分な睡眠を取る事だ。」というような訳になっています。
このように、不定詞というのは必ず文のここにくるというのが決まっていないです。
名詞的用法という事は名詞の位置です。
名詞の位置という事は今見た主語の位置、文の先頭にあったり補語としてbe動詞のあとにあったり、最後に目的語としては他動詞という動詞の直後にありました。
なので、今まで文をひたすら覚えて対処してきたという学習方法だと、この「to 不定詞」というのは非常に苦戦してしまう単元になります。
なので、それぞれのなんとか的用法といった場合に、位置をどこに置くのかという事が非常に大事です。
なので、このあと続く形容詞的用法とか副詞的用法と区別して学習を進めていきましょう。
それではセクション1に関しては以上となります。

Lesson4 セクション1 まとめ(不定詞の名詞的用法)

ポイント 内容
不定詞の基本形
  • 不定詞の形は to + 動詞の原形
  • 意味や使い方が多く、名詞的・形容詞的・副詞的の3用法がある
  • Lesson4 セクション1では 名詞的用法 を扱う
名詞的用法とは
  • 「to + 動詞の原形」を名詞として使う用法
  • 基本の訳は 「〜すること」
  • 文の中で名詞の代わりに使えるのがポイント
置ける位置(3つ)
  • 目的語:動詞のあと(他動詞のあと)
    例)Kate likes to draw pictures.(ケイトは絵を描くことが好きだ)
  • 主語:文頭に置く
    例)To get up early is good for your health.
  • 補語:be動詞のあとに置き,主語とイコールの関係
    例)The important thing is to get enough sleep.
目的語としての使い方
  • 他動詞のあとに置いて「〜すること」を表す
  • like / want などのあとに来やすい
  • I want to borrow a book about history.
    → 歴史の本を借りることを望む → 「歴史についての本を借りたい」
訳し方のコツ
  • 基本は 「〜すること」 で考える
  • 日本語が不自然なときは意味をなめらかに
    例)I want to borrow … → 「借りることが欲しい」→「借りたい」に直す
  • want to 〜 = 「〜したい」 として一まとまりで覚えてよい
would like to との違い
  • want to 〜: 直接的に「〜したい」
  • would like to 〜: より丁寧・遠回しに「〜したいのですが」
  • 意味は似ているが、丁寧さのニュアンスが違う
主語としての用法
  • 文頭に置いて「〜することは…だ」と言いたいときに使う
  • To get up early is good for your health.
    → 早く起きることはあなたの健康によい。
補語としての用法
  • 構文:主語 + be動詞 + to 不定詞
  • 補語は直前の名詞とイコールになる
  • The important thing is to get enough sleep.
    → 大事なことは十分な睡眠をとることだ。
位置を意識する重要性
  • 不定詞は「形」よりもどこに置かれているかが大事
  • 位置によって名詞的・形容詞的・副詞的用法が決まる
  • 「何用法?」と迷ったら、まず文のどこにあるかを見る

Lesson4 セクション1 クイズ(10問)

No. 問題(A〜D から1つ選びなさい)
1 不定詞の基本の形として正しいものはどれですか。
A. to + 動詞の過去形
B. to + 動詞の原形
C. 動詞の原形 + ing
D. be動詞 + 過去分詞

2 不定詞の名詞的用法の基本的な訳し方として最も近いものはどれですか。
A. 〜するために
B. 〜して(感情)だ
C. 〜すること
D. 〜されることができる

3 不定詞の名詞的用法が置ける場所として正しい組み合わせはどれですか。
A. 主語・目的語のみ
B. 主語・補語のみ
C. 目的語・補語のみ
D. 主語・目的語・補語の3つすべて

4 次の文の to 不定詞の用法として最も適切なものはどれですか。
Kate likes to draw pictures.
A. 主語として使われている
B. 目的語として使われている
C. 補語として使われている
D. 副詞として使われている

5 次の文の 主語になっている部分はどれですか。
To get up early is good for your health.
A. To get up early
B. is good
C. good for your health
D. your health

6 次の文で、下線部の to 不定詞は何語に当たりますか。
The important thing is to get enough sleep.
A. 主語
B. 動詞
C. 目的語
D. 補語

7 次の和訳になる英文として最も適切なものはどれですか。
「私は歴史についての本を借りたい。」
A. I want borrowing a book about history.
B. I want to borrow a book about history.
C. I want to borrows a book about history.
D. I want to borrowing a book about history.

8 want to 〜would like to 〜 の説明として正しいものはどれですか。
A. 両方まったく同じで、丁寧さの違いはない
B. want to の方が丁寧で、would like to の方がくだけた表現
C. want to は直接的な「〜したい」、would like to は丁寧な「〜したい」
D. would like to は未来形の意味になる

9 次のうち、不定詞の名詞的用法を使った文として正しいものはどれですか。
A. He went to the park.
B. To study English is important.
C. This is a book to read.
D. I got up early to see the sunrise.

10 不定詞の名詞的用法の理解で大切な視点として、本文の説明に最も合うものはどれですか。
A. 不定詞の前に来る単語だけを見る
B. to の訳だけを覚えればよい
C. 不定詞が文のどの位置に置かれているかを見る
D. 不定詞をすべて「〜するために」と訳す

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