STAGE2 Lesson11-1It to構文/動詞+人+to不定詞の基本)【ニュートレジャーの道案内】

それでは Lesson11 セクション1を進めていきましょう。
Lesson11 では、不定詞「to + 動詞の原形」の応用表現・発展的な使い方を学びます。

セクション1では、その第一歩として 「it to 構文」「疑問詞 + to 不定詞」 の2つを扱っていきます。

It to構文の例 - It is difficult to get up early every morning (毎朝早起きするのは難しい)

ここに書いてあるように、「it is 形容詞(for 人) to」という形があります。

中学校2年生の時に不定詞、こちらは「to + 動詞の原形」で、「何々する事」とか、「何々するため」のという表現がありました。

「to 不定詞」が主語になる際に、例えばこちらで言うと、元々この塊が、「毎朝早く起きる事」という名詞の塊でした。
元々この「to 不定詞というのが、この”it”の所、主語の部分にあった訳ですが、主語が長いという事を英語は嫌いますので、この長い主語があった場合、この「to 不定詞」の塊というのが後ろにいきます。

後ろにいってしまうと、”It is difficult to get up early every morning.”という形で、be動詞で始まってしまうという事になりますから、ここの位置に主語として、形式上の主語としてこの”it”というのを置きます。

ですので、この”it”ってなんですか?と言われたら、この「to 不定詞」以下全ての塊を指します。

なので、そうするとこの”it”というのが「to 不定詞」の塊の意味を表す訳ですから、この”it”というのは、「それは」とは訳さないんです。

これを訳す時は、”to get up early every morning”、ここの不定詞が元々主語の位置にありましたから、これを最初に訳してあげて、そうすると「毎朝早く起きる事は難しい。」というような形になります。

このように、文の先頭に”it”があった際に、まずは右へ目線を移していって「to 不定詞」がないかどうかという事を見る必要があります。

もしここに「to 不定詞」があった場合は、この文頭の”it”というのは形式上の主語で訳さない、「to 不定詞」の代わりであると考えます。もし右へ目線をもっていって、「to 不定詞」がない場合は、「それは」と訳します。

これが長文読解の際に役に立ってきますので、文の先頭に”it”があった場合は、後半の”to”を探すという事を是非習慣にして下さい。

こちらは、”to ride the roller coaster”、”roller coaster”は「ジェットコースター」です。そうすると、「to 不定詞」がありますから、こちらを前に出して訳してあげます。

そうすると、「ジェットコースターに乗る事は」”will be a lot of fun”、今度は”is”ではなくて”will be”、未来の形になっていますから「何々だろう」となります。

そうすると、「ジェットコースターに乗る事は」”a lot of fun”、「とても楽しいだろう」というような意味になっています。

注意点としてはこちらに”fun”という単語がありますが、この”fun”というのは「楽しい」と普段訳しますが、本来は名詞です。「楽しい事」とか「楽しさ」という意味ですので、名詞の前なので”very”を付ける事が出来ません。

ですので、ここは「とても楽しい」という代わりに”a lot of fun”、「たくさんの楽しみだ」という形になっています。

最近では話し言葉ではここを”very”にするというのもOKとなっていますが、書き言葉上は今までの名詞の前だから”a lot of”という事に合わせて、”very fun”ではなく”a lot of fun”と書くようにして下さい。

それでは最後の形です。
“It isn’t necessary for you to write the book report.”

今度はこの”It isn’t necessary for you”の後にまた「to 不定詞」があります。そうするとここの”It”というのは、「to 不定詞」の代わりになっています。

“book report”「書評」です。面白かったとかつまらなかったとかこういう所が良かったとか、という「書評を書く事はあなたにとって必要ではありません」となっています。

ここの”for you”というのが「誰々にとって」という意味になっていまして、こちらはなんのために置くかというと、上の2つは”for you”とか”for me”というのがありませんでした。

その場合は、「毎朝早く起きる事は難しい」とか「ローラーコースターに乗る事はとても楽しみだろう」というふうに、誰が起きるのかとか誰が乗るのかというのをはっきり言っていないんです。

なので、一般論に近くなる訳ですが、こちらに関しては”for you”という事でこれは「あなたにとってはこれは必要ありませんよ」というふうに、この「to 不定詞」の行為を誰がするのかという事を「for + 人」で表します。

形上はもちろんこれは”for you”で前置詞+名詞ですが、意味の上ではこの不定詞の動作をこの人がするとなっていますから、この不定詞に対して、この”for you”というのが意味の上での主語という事で意味上の主語というような言い方をします。

この意味上の主語というのが、要はこの“write”「書く」という動作をする人という事になる訳ですが、これは位置に注意をして下さい。

この意味上の主語というものは、必ず不定詞の前に置くというルールがあります。

例えば英作文で、”It is necessary to write the book report for you.”というふうに、この”for you”を後ろに置いてしまうとこれ×という扱いになってしまうので、必ずこの意味上の主語というのは不定詞の直前に置くという事を意識して下さい。


Re-Writeのロゴ

【都立高校入試 英語・英作文対策講座】:共通問題から自校作成校までの長文読解と自由英作文を集中的に演習し、
「5分で書ききる」答案作りと安定して得点できる英語力を養います。


詳細を見る

それでは次に「動詞 人 to」という形について見ていきます。

先ほどは「It is 形容詞 for 人 to」という形でしたが、今度はある特定の動詞があって、動詞のあとに人がきて、そのあとに”to”がくるというような形で、こちらに書いた通り「動詞 + 人 + to 不定詞」となります。このような語順に注意して見ていく事にします。

動詞+人+to不定詞の例 - I want you to clean the living room (私はあなたにリビングルームを掃除して欲しい)

最初ですが、”want”という動詞があります。今まで習ってきた不定詞で”want to”という形はありました。あれは「何々したい」という意味がありましたが、今度は”want”のあとに人がきていて、そのあとに不定詞です。

“to”の塊がきています。こうなりますと、”want to”は「したい」ですが、こちらは「この人に」となります。
この「to 不定詞」の動作をして欲しいというような意味になります。ですので、これまず語順です。

今まで”want to”習ってきましたから”want to you”と書いてしまう人が毎年いますが、そうではなくて”want you to”というふうに、”want”と”to”の間に人が入ります。

“you”がなかったとすると、”I want to clean the living room. “「私はリビングルームを掃除したい。」になりますが、今度は”you”を挟んでいますから、「私はあなたにリビングルームを掃除して欲しい。」という意味になります。

先ほどお話しした通りで、不定詞の行為を誰がするかというのは不定詞の直前に置きますので、そうすると”to clean”の直前に”you”があるので、これは「掃除する」という動作は「あなた」”you”がするんだな、という事が分かります。

このように語順に注意しながらこの形を学習していきます。

二つ目です。今度は”tell”です。過去形で”told”です。「tell + 人 + to 不定詞」という形になっています。

今度は「tell 人 to」になりますと、「人に何々するよう言う」命令に近い形になりますので、そうすると私の母は私に「to 以下の事をするように言いました」というふうな意味になっていて、「to 不定詞」のあとは”share”という動詞があります。

これは「share + A with B」という形で、これで「AをBと共有する」とか「分け合う」という意味になっています。そうすると、「to 不定詞」の中を見ますと「ケーキを弟と分け合う」、あるいは「お兄さんと分け合う」と言っていますから、合わせますと、「私の母は私にケーキを弟」、あるいは「お兄さんと分け合うように言いました。」というような意味になります。

ここでも、「tell to 人」ではなくて、「tell 人 to」という順になっていますので、この不定詞の直前に人を入れるんだ、という所に注意して下さい。

3つ目です。”My mother”、これ気を付けて下さい。

日本語ではアドバイスと言ってしまいますが、動詞の場合ここは”advise”というふうに濁った音になります。そうすると”My mother advised”で人があって「to 不定詞」となっていますので、今度は”advised”というのはこれは「何々するよう忠告する」とか「助言する」という意味になります。

そうしますと、「私のお母さんは私に」”see the dentist”これ「お医者さんに行く」という事を英語では”see”「合う」という動詞を使って表現します。

ですので、「私のお母さんは私に歯医者へ行くように忠告した」「助言した」、「あんた歯医者行った方がいいんじゃない」という形で言ってくれたというような意味になります。

最後です。今度は同じ形です。”ask”があって、人があって、「to 不定詞」となっています。

“ask”は普通は「尋ねる」とか「聞く」という意味ですが、「ask 人 to」となった場合は、これは「この人に対して何々するよう頼む」とか「お願いする」というような意味になります。

「彼女は彼に自分の」これ”for”は「ために」という意味もありますが、この場合は「代わりに」という意味になっています。

ですので、「彼女は彼に彼女の代わり」、つまり「自分の代わりに」”shopping”「買い物に行くよう頼んだ」というような形になります。

このセクションでは、「It is 形容詞 for 人 to」という形、こちらの方は割と覚えやすいんですが、こちらの方の「動詞 + 人 to」の所で、どうしても“want to”が頭にあるので”want to you”と書いてしまったり”ask him to”と書いてしまう事が多いので、この「動詞 + 人 to」、「to 不定詞」の直前に人を置くという事に注意して練習をして下さい。

それではセクション1に関しては以上になります。

Re-Writeのロゴ

【音読リスニング講座】:音読・ディクテーション・シャドーイングを通じて、都立入試リスニング対策を強化します。

詳細を見る

Lesson11 セクション1まとめ(It to構文/動詞+人+to不定詞)

No. 項目 内容
1 It to 構文の基本形
  • It is 形容詞 (for 人) to 不定詞 の形をとる。
  • もともと to 不定詞のかたまりが主語 だったものを、長い主語を避けるために後ろへ送った形。
  • 例:It is difficult to get up early every morning.
    → 「毎朝早く起きることは難しい。」
2 形式主語 it の訳し方
  • 文頭の it は形式主語 で、to 不定詞以下の内容 を指す。
  • 右側に to 不定詞がある場合 は、it は「それは」と訳さず、to 不定詞を先に訳す。
  • to 不定詞がなければ、ふつうに「それは」と訳す。
3 意味上の主語(for 人)
  • for 人 は「その to 不定詞の行為をする人」=意味上の主語を表す。
  • 例:It isn’t necessary for you to write the book report.
    → 「書評を書くことは、あなたにとって必要ではありません。」
  • for 人 は必ず to 不定詞の直前 に置く(× to write … for you)。
4 「It is … to ~」の訳のコツ
  • 訳すときは、to 不定詞部分から先に 日本語にする。
  • 例:It will be a lot of fun to ride the roller coaster.
    → 「ジェットコースターに乗ることはとても楽しいだろう。」
  • fun は名詞 なので、書き言葉では a lot of fun などを使う(very fun は口語的)。
5 動詞+人+to 不定詞 の基本形
  • 動詞 + 人 + to 不定詞 で、「その人に to 不定詞することを〜する」という意味。
  • to 不定詞の直前にある が、to 不定詞の 意味上の主語 になる。
  • 語順に注意:want you to ~ / tell me to ~
    (× want to you ~ / × tell to me ~)
6 代表的な動詞の意味
  • want 人 to ~:その人に~してほしい
  • tell 人 to ~:その人に~するよう言う(命令に近い)
  • advise 人 to ~:その人に~するよう忠告/助言する
  • ask 人 to ~:その人に~するよう頼む/お願いする
7 疑問詞+to 不定詞(概要)
  • 本レッスンでは主に It to 構文と動詞+人+to 不定詞を扱うが、疑問詞+to 不定詞 も「~すべきか」「~したらよいか」などの 名詞のかたまり を作る点で共通している。
  • 例:what to do, where to go など。

Lesson11 セクション1クイズ(It to構文/動詞+人+to不定詞)

No. 問題 選択肢(A~D) 解答
1 文 It is difficult to get up early every morning. における it は何を指すか。 A. 「それは」(文脈上の何か)
B. to get up early every morning の内容
C. every morning(毎朝)
D. 不特定の人

2 It is difficult to get up early every morning. の最も自然な日本語訳を選びなさい。 A. それは毎朝早く起きる。
B. 毎朝早く起きるのは難しい。
C. 毎朝早く起きたのは難しかった。
D. いつも早く起きることが好きだ。

3 「ジェットコースターに乗ることはとても楽しいだろう。」を最も適切に表す英文を選びなさい。 A. It will be a lot of fun to ride the roller coaster.
B. To ride the roller coaster will be very fun it.
C. It is very fun ride the roller coaster.
D. To ride the roller coaster is fun a lot.

4 「書評を書くことはあなたにとって必要ではありません。」を It を用いて表すとき、
for you の正しい位置を含む文を選びなさい。
A. It isn’t necessary to write the book report for you.
B. It isn’t necessary for you to write the book report.
C. For you it isn’t necessary to write the book report.
D. It for you isn’t necessary to write the book report.

5 It isn’t necessary for you to write the book report. の意味として最も近いものを選びなさい。 A. あなたは書評を書かなければならない。
B. あなたは書評を書いてはいけない。
C. あなたが書評を書く必要はない。
D. 書評を書くのはとても楽しい。

6 「私はあなたにリビングルームを掃除してほしい。」を最も適切に表す英文を選びなさい。 A. I want to you clean the living room.
B. I want you clean to the living room.
C. I want you to clean the living room.
D. I want to clean you the living room.

7 文 I want you to clean the living room. において、you の役割として正しいものを選びなさい。 A. 文全体の主語
B. to 不定詞 clean の意味上の主語
C. 文全体の目的語ではなく補語
D. 前置詞の目的語

8 My mother advised me to see the dentist. の意味として最も適切なものを選びなさい。 A. 母は歯医者に私を紹介した。
B. 母は私に歯医者に行くよう忠告した。
C. 母は歯医者に私について尋ねた。
D. 母は歯医者に会うことをやめるよう私に命じた。

9 ask 人 to 不定詞 の意味として最も近いものを選びなさい。 A. 人に~できるかどうか尋ねる
B. 人に~するよう頼む/お願いする
C. 人が~したかどうか調査する
D. 人が~できないときに叱る

10 次のうち、動詞+人+to 不定詞 の形として文法的に正しいものを選びなさい。 A. She told to me study harder.
B. She told me to study harder.
C. She told me study to harder.
D. She to told me study harder.

Re-Writeのロゴ

【大学受験英作文講座】:和文英訳・自由英作文を段階的に練習し、伝わる英作文の構築力を育成します。

詳細を見る