英作文に時間がかかりすぎる原因|入試で時間内に書き切るための対策
英作文に時間がかかりすぎる原因|入試で時間内に書き切るための対策
英作文の内容を考えているうちに時間がなくなる。書きたいことはあるのに、英文に直している間に試験終了が近づく。過去問を解くと、いつも最後の英作文だけ慌てて書くことになる。
この状態になると、「もっと速く英文を書かなければ」と考えがちです。しかし、英作文を時間内に書き切れない原因は、英作文そのものだけにあるとは限りません。
長文に時間を使いすぎているのか。何を書くか決めるところに時間がかかっているのか。それとも、英文を毎回一から組み立てているのか。
まず、どこで時間を使っているのかを分けて確認する必要があります。
- 英作文を始める時点で、すでに時間がほとんど残っていない
- 書き始める前のネタ出しに時間がかかる
- 内容は決まっているが、英文にするところで時間がかかる
原因によって、直す場所は変わります。
英作文に時間が足りない原因は英作文だけとは限らない
過去問で英作文を最後まで書けなかったとき、英作文にかかった時間だけを見ても原因は分かりません。
長文やその設問に予定以上の時間を使っていれば、英作文を書き始める時点で残り時間がほとんどなくなっています。この場合、英作文だけを何度繰り返しても、「本番で英作文に時間が回ってこない」という問題は残ります。
一方、英作文に使う時間は残っているのに、一文目を書くまでに長くかかるのであれば、読解ではなくネタ出しを確認します。
何を書くかはすぐ決まるのに、英文に直すところで一文ずつ時間がかかるのであれば、短い時間で取り出せる表現が不足していないかを見ます。
英作文を始める前に時間を使っているのか、内容決定に時間がかかるのか、英文を作るところに時間がかかるのかを分けます。
英作文そのものの基本的な書き方については、中学生の英作文の書き方とコツで扱っています。このページでは、その中でも「入試で時間内に書き切れない」という問題に絞って考えます。
まず英作文に何分残っているか確認する
最初に確認したいのは、「英作文だけなら何分で書けるか」ではありません。
実際に過去問を最初から解いたとき、英作文を始める時点で何分残っているかです。
たとえば、英作文を5分で書けるように練習していても、書き始めた時点で残り2分しかなければ最後まで書くのは難しくなります。
都立自校作成校の英作文対策では、長文などを解いたあと、英作文に回せる時間を5分程度と考えて練習する必要があります。だからこそ、英作文だけを切り離すのではなく、そこまでにどれだけ時間を使っているかも確認します。
- 英作文を書き始めたのは試験開始から何分後か
- その時点で試験終了まで何分残っていたか
- 問題を見てから書き始めるまで何分かかったか
- 書き始めてから完成まで何分かかったか
- 最後に読み直す時間が残ったか
これだけでも、「英作文に時間がかかる」という状態をかなり分けられます。
英作文を書く時間そのものが残らない場合
英作文を始める時点ですでに時間がないのであれば、優先して見るのは英作文ではありません。
長文を読むことに時間がかかっているのか、設問の根拠を探す時間が長いのか、一問に必要以上の時間を使っているのか。英作文へ到達するまでの時間の使い方を確認します。
ここで必要なのは、読解対策そのものをこのページでやり直すことではありません。英作文のための時間を残せない原因が読解側にあるかどうかを判断することです。
長文を読むこと自体に時間がかかっている場合は、高校受験で長文を時間内に読むための読解強化で、読解側の原因を確認してください。
書き始めるまでの時間を減らすため、ネタを先に決める
英作文を書く時間は残っているのに、一文目を書くまでに時間がかかる場合は、英文より先に「何を書くか」で時間を使っている可能性があります。
一文書いてから次に何を書くか考え、また一文書いてから考えるやり方では、途中で内容を変えたり、前の文を書き直したりしやすくなります。
時間制限があるときほど、英文を書き始める前に短いメモで内容を決めます。
- 設問で何を答えるのか確認する
意見なのか、理由なのか、説明なのかを確認します。 - 書く内容を短く決める
日本語として立派な内容ではなく、自分が英語にできる内容を選びます。 - 理由や具体例を決める
英文を書きながら考えず、使う材料を先に決めます。 - 使える英語に直してから書き始める
難しい日本語をそのまま英訳しようとしません。
難しい日本語を作るほど英語に直す時間が増える
英作文で時間を使いやすいのが、頭に浮かんだ日本語をそのまま英語にしようとするときです。
日本語では言いたいことが決まっていても、その表現に必要な単語や文法を知らなければ、そこから考える時間が増えます。
たとえば、
「その経験を通して、人と協力することの大切さを深く実感した」
という日本語をそのまま英訳しようとして時間がかかるのであれば、内容を簡単にして、
I learned that working with others is important.
のように、自分が使える英語へ寄せる考え方があります。
入試では、最初に考えた日本語を忠実に英訳することが目的ではありません。
限られた時間の中で、自分が使える語彙と文法で答案を最後まで作ることを優先します。
英文を一から組み立てる時間を減らす
ネタは決まるのに英文にするところで時間がかかる場合、一文ごとにすべてを一から組み立てていないか確認します。
日本語を考える。単語を探す。文法を思い出す。語順を決める。これを一文ずつ繰り返していれば、短い時間で最後まで書くのは難しくなります。
そこで、入試までに短い時間で取り出せる英文や表現を準備しておきます。
- I think it is important to …
- I want to … because …
- It is difficult for me to …
- I learned that …
こうした表現を覚えているだけでなく、問題に合わせて内容を入れ替え、すぐ英文にできる状態にしておきます。
完成した英作文をそのまま丸暗記するだけでは、少し違う問題が出たときに考える時間が増えます。
主語はどれか、動詞はどれか、なぜこの語順になるのかが分かっていれば、問題に合わせてどこを変えればよいか判断できます。
例文をどのように覚えて使える状態にするかは、英作文の例文暗記を「使える形」にする方法で詳しく扱っています。
このページで確認したいのは、覚えた表現を入試中に短時間で取り出し、その問題に合わせて使えるかです。
長文後に残った時間で最後まで書く練習をする
読解で英作文の時間を残し、ネタを先に決め、使える表現も準備したら、最後は実際の時間制限の中で書きます。
時間をかければ正しい英文を書けることと、入試で最後まで答案を作れることは別です。
ただし、最初から短い時間だけ設定して急いで書けばよいわけではありません。
書き終わらなかったときは、どこに時間を使ったのかを確認します。
- 英作文を始めた時点で、すでに時間が残っていなかった
- 書く内容を決めるまでに時間がかかった
- 内容は決まったが、英語に直すところで時間がかかった
- 英文を書くたびに語順や文法が不安になり、何度も書き直した
- 最後まで書けたが、確認する時間が残らなかった
原因が分かれば、次に行う練習も変わります。
- 英作文の時間そのものが残らない:読解・設問処理に使った時間を確認する
- 書き始めるまでが長い:ネタを先にメモする練習をする
- 英文にする時間が長い:短時間で使える表現を準備する
- 書き直しが多い:使った表現の主語・動詞・語順を確認する
都立自校作成校の対策で英作文に5分程度を使う想定なら、最終的にはその時間の中で、内容決定から清書まで進められるかを確認します。
英作文だけを取り出して5分間書くのではなく、過去問を最初から解いたあとに残った時間で書くことが大切です。
自分で原因を分けにくいときは、答案と時間の両方を見る
ここまで確認すれば、自分でも原因をある程度分けることができます。
- 英作文を始めた時刻を見る
そもそも英作文の時間が残っているか確認します。 - 書き始めるまでの時間を見る
ネタ出しにどのくらい時間を使ったか確認します。 - 書き始めたあとの時間の使い方を見る
英語表現や語順を考える時間が長くなっていないか確認します。 - 制限時間後の答案を見る
最後まで書けたか、書き直しが多くなっていないかを確認します。
ただ、実際には原因が一つとは限りません。
長文に時間がかかり、ようやく英作文に入ってもネタ出しに時間を使い、さらに一文ずつ日本語から英語へ直していることもあります。
この状態では、「英作文をもっと練習する」「長文をもっと読む」と一つだけ決めても、入試全体の時間配分はなかなか変わりません。
答案だけでなく、英作文を始めた時刻、考えていた時間、どの英文に時間を使ったかまで見ると、何を先に直すべきか判断しやすくなります。
都立自校作成校の英作文を、実戦時間の中で書き切るために
Re-Writeの都立自校作成校英作文対策では、英作文だけを切り離して速さだけを求めるのではなく、実際の問題の中でどこに時間を使っているかを確認します。
英作文にまわす時間が残っているか。書く内容を短時間で決められているか。一から英語に直すことで時間を使っていないか。実際に書いた答案と時間の使い方を合わせて確認します。
そのうえで、ネタ出し、使える表現への言い換え、時間内での清書までを練習します。
過去問を解くと「英作文にまわす時間がない」「書き始めても最後まで書き切れない」という場合は、都立自校作成校向けの指導内容を確認してください。
まとめ|英作文を時間内に書き切れない原因を分けて考える
英作文が時間内に終わらないときは、単純に書くスピードだけを上げようとしないことが大切です。
- 英作文を始める前に時間を使いすぎていないか
- ネタを決めるところに時間を使っていないか
- 英文を毎回一から作っていないか
まず、この3つを分けて確認します。
英作文にまわす時間がないなら、前半の読解や設問処理を見る。ネタ出しに時間がかかるなら、書く内容を先に決める。一から英文を作って時間がかかるなら、短時間で取り出せる表現を準備する。
そして最後に、過去問を最初から解き、本番と同じ流れの中で時間を測ります。
目標は、ただ英文を書く速度を上げることではありません。入試で英作文に使える時間を残し、その時間の中で内容を決め、自分が使える英語で最後まで書き切れる状態にすることです。

