並べ替えはできるのに和文英訳で語順が分からない原因

英語の並べ替え問題なら正解できるのに、和文英訳になると、急に語順が分からなくなる。

この場合、覚えた文法が全部抜けているとは限りません。

並べ替え問題では、使う単語が最初から与えられています。主語になりそうな語、動詞、比較表現や関係詞まで目の前にあるため、その語を見ながら英文を組み立てることができます。

ところが和文英訳では、その助けがありません。何を主語にするのか、どれを動詞にするのか、どこまでが元の文で、そこへ何の文法上の変化を加えるのかを自分で考える必要があります。

つまり確認したいのは、「並べ替えを解けるか」だけではなく、選択肢がなくても英文の骨組みを自分で作れるかです。

最初に、自分がどこで分からなくなるかを見てみてください

  • 日本語を見ても、使う英単語が出てこない
  • 単語は分かるが、最初に何を主語にすればよいか分からない
  • 主語と動詞までは分かるが、その後の語順が分からない
  • as ~ as や関係代名詞など、覚えた形を入れようとすると語順が分からなくなる
  • 並べ替えの答えは作れるが、「なぜこの順番なのか」を説明できない

特に最後の二つに当てはまる場合は、完成した語順を覚え直すより、元の文、主語、動詞、そこから加えた変化を確認した方が原因を見つけやすくなります。

並べ替えと和文英訳では、自分で作る部分が違う

並べ替え問題と和文英訳は、どちらも英文を書く問題です。ただし、解くときに自分で考えなければならない範囲が違います。

たとえば、並べ替えで次の語が与えられたとします。

並べ替え問題

as / I / tall / am / my mother / as

この時点で、I、am、tall、as、my motherを使うことは分かっています。

Iが主語になりそうだ、amが動詞になる、tallは形容詞だ、asが二つあるから原級比較だろう、といった情報を選択肢そのものから受け取れます。

そのため、英文の骨組みを最初から全部作れなくても、知っている形や語のつながりを使って正解できることがあります。

一方、「私は母と同じくらい背が高い」と日本語だけを渡された場合は違います。

まず、比較する前の普通の文を自分で作る必要があります。

比較する前の文

I am tall.

主語は I、動詞は am、その後ろに形容詞の tall が来ています。

ここが自力で出てくれば、そこへ比較に必要な変化を加えていけます。

逆に、選択肢があるときだけ I と am の位置を判断できる状態なら、和文英訳になったときに英文を作る出発点がなくなります。

並べ替えができることと、自力で文を作れることは同じではありません並べ替えで正解できているなら、その文法をまったく知らないわけではないでしょう。ただし、語順の根拠まで自分で取り出せるかどうかは、選択肢をなくしてみないと分からないことがあります。

完成した語の並びだけを覚えると、選択肢がなくなったときに困る

比較では「as 形容詞 as」、最上級では「the 最上級 in ~」、関係詞では「前置詞+関係代名詞」といった形を学びます。

こうした形を覚えることは必要です。ただし、それだけで英文全体の語順まで決められるわけではありません。

as ~ as を一つのまとまりとして探さない

たとえば原級比較では、最初から as ~ as の完成した形を作ろうとするのではなく、比較する前の文を考えます。

I am tall.

この文の tall の直前に最初の as を置きます。

I am as tall.

そのあとで、誰と同じくらいなのかという比較する相手を加えます。

I am as tall as my mother.

大切なのは、「as tall as」という三語のまとまりを先に作って、残りの語をその周囲へ置く考え方ではありません。

まず元の文があり、そこへ比較に必要な要素を加えると考えます。

原級比較そのものを復習したい場合は、as ~ asの使い方を扱った原級比較の解説も参考にしてください。

比べるものは、前後の形までそろえて見る

比較では、「何と何を比べているのか」を同じ形で見ることも大切です。

たとえば、次の普通の文を考えます。

Baseball is popular in my country.

ここで比べたいのが「私の国」と「あなたの国」であれば、見るのは my country と your country だけではありません。

比較する部分

in my country

in your country

一方に in が付いて場所を表しているのであれば、もう一方も同じように in を使って比べます。

つまり、名詞と名詞なら名詞どうし、前置詞を含む部分ならその形どうしを見るということです。

同じように、主語と動詞を含む内容を比べる場合は、片方だけ名詞にして考えるのではなく、どこまでが一つの文なのかを見ます。

この「比較するものの形をそろえる」という見方があると、二つ目のasやthanの後ろで必要な語を考えやすくなります。

最上級もあわせて復習する場合は、最上級の使い方とin・ofを扱った解説も参考にしてください。

語順が分からなくなったら、完成形ではなく元の文に戻す

並べ替えではできるのに和文英訳ではできなくなる場合、頭の中で正解の完成形を探し続けるより、一度、文法上の変化を加える前の普通の文へ戻します。

これは比較に限りません。関係詞のように、元の文から語の位置が変わる文法でも同じ考え方が使えます。

関係詞でも、前置詞が元々どこにあったかを見る

たとえば次のような形があります。

the village in which I was born

これを「in which」という二語だけで覚えると、別の前置詞が出たときに判断しにくくなります。

先に元の文を確認します。

元の文

I was born in the village.

be born in ~ なので、元の文ですでに in が必要です。

そこから関係代名詞の形へ変えるときも、元の文で必要だった in がどこへ行くのかを見ます。

このように考えれば、「前置詞+関係代名詞」という完成形を一つずつ覚えるだけではなく、なぜその前置詞が必要なのかまで確認できます。

前置詞+関係代名詞そのものを復習したい場合は、前置詞+関係代名詞を扱った解説も参考にしてください。

選択肢がなくなったときほど、元へ戻る並べ替えでは in や which まで選択肢に入っているため、「この二つを組み合わせる」と考えることもできます。

和文英訳では、その in 自体を自分で出さなければなりません。だからこそ、完成形を思い出すだけではなく、元の英文を作れることが必要になります。

選択肢がなくなったら、英文のどこまでを自分で作れるか確認する

和文英訳になった途端に語順が分からなくなるときは、英文を一気に完成させようとせず、次の順番で見ていきます。

  1. 比較や関係詞を入れる前の文を作る
    まず「誰がどうする」「何がどうだ」という普通の英文を考えます。
  2. 主語と動詞を決める
    日本語の語順のまま英単語へ置き換えず、英文の中心になるSとVを先に考えます。
  3. 問題で必要な文法の変化だけを加える
    比較なら形容詞・副詞の位置、関係詞なら元の二文のつながりなど、その問題で必要な部分だけを変えます。
  4. 最後に英文全体の意味を見る
    日本語で言いたかった内容と、完成した英文の主語・動詞・比較する相手などが合っているか確認します。

元の普通の文を作れるか

ここが、並べ替え問題では見えにくい部分です。

選択肢に主語も動詞も書かれていれば、それらを利用して英文を作れます。しかし和文英訳では、自分で「この日本語なら、まずどんな普通の英文になるか」を考えなければなりません。

この段階で書けないのであれば、比較や関係詞だけを復習しても解決しないことがあります。

まず主語と述語の関係を取り、英語ではどの主語の後ろにどの動詞を置くのかを見ます。

SとVを自分で選べるか

和文英訳では、日本語の左から英語へ直訳していくと語順が分かりにくくなることがあります。

英文を書き始める前に、少なくとも次の二つを確認します。

  • この文では、誰・何について述べているのか
  • その主語は、どうするのか・どのような状態なのか

ここでSとVが決まれば、英文の中心ができます。

並べ替えであれば、選択肢から主語候補と動詞候補を探せます。和文英訳ではその部分から自分で考える。この違いを意識してください。

文法で変えた場所を説明できるか

元の文とS/Vができたら、その問題で必要な文法だけを加えます。

たとえば比較なら、「元の文のどの形容詞・副詞に比較の形を加えたか」「比較する相手をどこへ加えたか」を見ます。

関係詞なら、「元々あった二つの文のどの名詞が共通しているか」「元の文で前置詞が必要だったか」を見ます。

このとき、答えを見て「この語順だった」と覚えるだけではなく、元の文から何を変えた結果、この英文になったのかを説明できるか確認します。

作った英文の意味が合っているか

語順や文法の形だけに意識が向くと、比較している相手や主語を取り違えることがあります。

最後に英文全体を読み、「誰について、何を述べているのか」「何と何を比べているのか」を確認します。

和文英訳では、文法の形を再現することだけでなく、日本語で言いたかった内容を英文として組み立てる必要があります。

並べ替えから和文英訳へ移ると、自力で作れていない部分が見える

並べ替え問題ができているのであれば、それを捨てていきなり難しい和文英訳ばかり解く必要はありません。

並べ替えを出発点にして、選択肢がなくても同じ文を作れるところまで練習します。

まず、並べ替えの答えを説明する

問題を解いたあと、正解か不正解かだけで終わらせず、次の点を自分で確認します。

  • どれが主語か
  • どれが動詞か
  • 文法上の変化を加える前なら、どんな文になるか
  • どの語を移動・追加・変化させたのか
  • なぜその語をその位置に置いたのか

ここを説明できない場合は、並べ替えの正解が「英文を自分で作れる状態」までつながっていない可能性があります。

次に、選択肢を見ずに同じ英文を作る

並べ替えで一度作った英文を、日本語だけを見てもう一度書きます。

そこで書けない場合は、「和文英訳が全部苦手」とまとめず、どこまで自分でできたかを見ます。

答案を見るときの分け方

  • 使う単語が出ない:語彙や表現から確認する
  • 単語は分かるがS/Vが作れない:英文の骨組みから確認する
  • S/Vまでは作れる:その後に加える比較・関係詞などの使い方を確認する
  • 完成形は覚えているが元の文へ戻せない:完成した語の並びだけを覚えていないか確認する
  • 英文は書けるが意味がずれる:主語や比較する相手など、英文全体の意味を確認する

この分け方なら、「英作文が苦手」という大きなくくりではなく、選択肢がなくなったときに何を自力で作れていないのかが見えてきます。

正解できる問題でも、選択肢を外してみる

和文英訳へ進む前に使いやすいのは、すでに正解できている並べ替え問題です。

一度正解した問題で、次は選択肢を隠し、日本語だけから同じ英文を書きます。

それでも書ければ、その語順を自分で組み立てられていると判断しやすくなります。

反対に、選択肢を隠すと書けないのであれば、その文法を最初から覚え直す前に、元の文・S/V・文法で変えた部分のどこが自分で出せなかったかを確認してください。

「並べ替えができる」は、和文英訳へ進むための出発点にできます選択肢があれば正しい語順を見つけられるのであれば、そこから理由を説明し、最後に選択肢をなくすことで、自力で英文を作る練習へつなげられます。

並べ替えから和文英訳まで、自力で使える文法へつなげる

自分で復習するときは、まず並べ替え問題の答えについて、元の文・主語・動詞・文法で変えた場所を説明できるか確認してみてください。

そのあとで選択肢を隠し、日本語だけから同じ英文を作ります。

この二つを比べると、「語順を知らない」のではなく、主語と動詞を自分で決めるところで分からなくなるのか、比較や関係詞を加えるところで分からなくなるのか、といった違いが見えやすくなります。

Re-Writeの英文法パターンドリルでは、基本例文や文の形を確認したうえで、並べ替え英作文や和文英訳などを使い、自力で英文を組み立てる練習を行います。

並べ替えで正解するだけで終わらず、選択肢がなくても自分で英文を作れるところまで文法を使えるようにしたい場合は、講座内容をご確認ください。

並べ替え・和文英訳まで扱う英文法パターンドリルを確認する