STAGE3 Lesson4-2受動態の発展(復習/助動詞を含む)【ニュートレジャーの道案内】

受動態の形を学習しよう!

Lesson4セクション2では、受動態の形を学びます。セクション1と異なり、句動詞・知覚動詞・使役動詞などを組み合わせて受動態を作ります。文構造が複雑になる場合もあるため、丁寧に解説していきます。

句動詞の受動態

最初に、次の文を考えてみましょう。
“The child takes care or this dog.”
この文では、”take care of“という句動詞が使われています。この句動詞を受動態にする際は、”take care of“をそのまま使います。例えば、”This dog is taken care of by the child.”となります。

このような句動詞の場合、前置詞を消さずにそのまま使うことが大切です。”This dog is taken care by the child.”のように前置詞を消してしまうと意味が通じなくなりますので注意しましょう。

知覚動詞の受動態

次に、次の文を考えてみましょう。
“A stranger spoke to me yesterday.”
この文では、”speak to“という知覚動詞が使われています。この動詞を受動態にする際も同様に、動詞と前置詞の組み合わせをそのまま使います。例えば、”I was spoken to by a stranger.”となります。

こうした句動詞や知覚動詞を受動態にする場合、前置詞を取らずにそのまま使い、その後に”by“を付けることが重要です。

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使役動詞の受動態

使役動詞の受動態について学びましょう。使役動詞には “make“、”have“、”let” の三つがあります。これらは、「何々させる」という意味を持ちます。

まず、例文を見てみましょう。”The teacher made him stand up.” この文では、”made“が使役動詞です。受動態にすると、「先生によって立たされた」となります。

受動態にする際は、主語の位置に能動態の目的語を移動し、”be動詞 + 過去分詞” の形を作ります。ここで注意するポイントは、使役動詞の後に続く動詞は「to 不定詞」になります。

同様に、例文 “Father made me wash the car.” を受動態にすると、「お父さんによって車を洗わされた」となります。ここで注意するのは、”wash“の部分が「to 不定詞」として残ることです。

使役動詞の受動態を作る際は、”be動詞 + 過去分詞” の後が「to 不定詞」になることを覚えておきましょう。


知覚動詞の受動態について

知覚動詞の受動態について解説します。知覚動詞は、五感に関係する動詞であり、見る聞く気付くなどを表します。このセクションでは、知覚動詞の受動態の形について学びます。

知覚動詞の基本形

知覚動詞は、目的語と動詞の原形、または-ing形、過去分詞形と組み合わせて使用されます。

原形の場合
例えば、「They saw Tom enter the room.」という文では、「saw」が知覚動詞であり、「Tom enter the room」という部分が目的語と動詞の原形です。

-ing形の場合
また、「He heard Mary singing.」という文では、「heard」が知覚動詞であり、「Mary singing」という部分が目的語と-ing形の動詞です。

受動態への変換

知覚動詞を受動態にする際には、主語と動詞を変換します。目的語は主語となり、動詞は「be動詞 + 過去分詞」の形になります。

原形の場合
例えば、「Tom entered the room.」を受動態にすると、「The room was entered by Tom.」となります。

-ing形の場合
同様に、「Mary was heard singing.」となります。

注意点
動詞の原形だけが「to + 動詞の原形」に変わり、-ing形や過去分詞形の場合は変換の必要がありません。

このように、知覚動詞の受動態は、使役動詞の受動態と同様のルールに従います。原形だけが「to 不定詞」に変わることに注意して学習を進めてください。

【まとめ】句動詞・使役動詞・知覚動詞の受動態(応用)

ポイント 内容
受動態(be動詞+過去分詞)の基本
  • 能動態:S + V + O
  • 受動態:O → 主語 に移動し、be動詞 + 過去分詞 を使う。
  • 行為者を言いたいときは by ~ をつける(例:by the child)。
句動詞の受動態(take care of / speak to など)
  • 句動詞は前置詞までをひとかたまりとして受動態にする。
  • The child takes care of this dog.
    This dog is taken care of by the child.
  • 前置詞を消してはいけない
    × is taken care by the childof が抜けて誤り)。
前置詞を伴う動詞の受動態
  • A stranger spoke to me yesterday.
    I was spoken to by a stranger (yesterday).
  • speak to / talk to なども「to」までセットで受動態に移す。
  • spoken me など、前置詞なしの形にはしない。
使役動詞 make / have / let の基本
  • 意味:「~させる」(何かをさせる・してもらう)。
  • 基本形:
    主語 + make / have / let + 目的語 + 動詞の原形
    例:The teacher made him stand up.
    例:Father made me wash the car.
使役動詞の受動態の形
  • 目的語が主語になる:
    He was made to stand up by the teacher.
    I was made to wash the car by Father.
  • ポイント:受動態では、
    後ろの動詞が 動詞の原形 → to 不定詞 に変わる。
    × was made stand up(to がないので誤り)。
知覚動詞の基本(see / hear / notice など)
  • 五感に関わる動詞:見る・聞く・気付くなど。
  • 形は主に次の3種類:
    see O + 動詞の原形
    see O + -ing形
    see O + 過去分詞
  • 例:They saw Tom enter the room.
    例:He heard Mary singing.
知覚動詞の受動態の形
  • 目的語が主語になる:
    Tom was seen to enter the room.
    Mary was heard singing.
  • 原形だけto 不定詞 に変わる。
    ・原形:enter → to enter
    -ing形 / 過去分詞形はそのまま(singing など)。
使役動詞と知覚動詞の共通点
  • どちらも、目的語が主語に移動して受動態を作る。
  • 能動態で「動詞の原形」をとっている部分は、受動態で
    to 不定詞 に変わるという点が共通。
  • 一方、-ing形 や 過去分詞形はそのまま残ることにも注意。

【クイズ】句動詞・使役動詞・知覚動詞の受動態チェック問題(10問)

問題 選択肢(A~D) 答え
1. 「take care of」を受動態にするときに正しく言えることはどれ? A. 「of」は必ず消すべきだ
B. 「take」だけ受動態にし、「care of」はそのまま
C. 「take care of」をひとかたまりとして受動態にし、「of」を残す
D. 「care of」だけ受動態にする
正解:C(句動詞をかたまりで受動態にし、of を残す)
2. 「The child takes care of this dog.」の受動態として最も適切なのはどれ? A. This dog is taken care by the child.
B. This dog is taken care of by the child.
C. This dog is cared of by the child.
D. This dog is taken by the child care of.
正解:B(is taken care of by the child)
3. 「A stranger spoke to me yesterday.」を受動態にしたとき、正しい文はどれ? A. I was spoken by a stranger yesterday.
B. I was spoken to by a stranger yesterday.
C. I was spoke to a stranger yesterday.
D. I spoken to by a stranger yesterday.
正解:B(I was spoken to by a stranger yesterday.)
4. 次のうち、使役動詞にあたるものだけを正しく並べているのはどれ? A. make, have, let
B. make, speak, hear
C. see, hear, notice
D. take, care, of
正解:A(make / have / let が使役動詞)
5. 「The teacher made him stand up.」の受動態として正しいものはどれ? A. He was made stand up by the teacher.
B. He was made to stand up by the teacher.
C. He was made standing up by the teacher.
D. He made to stand up by the teacher.
正解:B(He was made to stand up by the teacher.)
6. 使役動詞の受動態に関する説明として正しいものはどれ? A. 受動態でも後ろの動詞は必ず原形のままになる。
B. 受動態では「be動詞+過去分詞」のあとに「to 不定詞」が続く。
C. 受動態では使役動詞をすべて現在分詞にする。
D. 使役動詞は受動態にできない。
正解:B(be動詞+過去分詞+to 不定詞)
7. 「They saw Tom enter the room.」を受動態にしたときの形として、最も適切なのはどれ? A. Tom was seen enter the room.
B. Tom was seen to enter the room.
C. Tom was seen entering the room.
D. Tom is seen to entering the room.
正解:B(Tom was seen to enter the room.)
8. 知覚動詞を受動態にしたとき、「to 不定詞」に変わるのはどの形か? A. -ing形
B. 過去分詞形
C. 動詞の原形
D. 名詞
正解:C(動詞の原形だけが to 不定詞に変わる)
9. 「He heard Mary singing.」を受動態にしたときの形として正しいものはどれ? A. Mary was heard to sing by him.
B. Mary was heard singing by him.
C. Mary heard singing by him.
D. Mary was heard to singing by him.
正解:B(Mary was heard singing by him.)
10. 使役動詞と知覚動詞の受動態に共通するルールとして正しいものはどれ? A. どちらも受動態では前置詞を必ず消す。
B. どちらも受動態では主語と目的語を入れ替えない。
C. どちらも受動態では目的語が主語になり、原形だった動詞が to 不定詞になる。
D. どちらも受動態では be動詞を使わない。
正解:C(目的語→主語+原形→to不定詞が共通)

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