英作文の添削を受けても伸びない人に足りない「書き直し」
英作文の添削を受けても伸びない人に足りない「書き直し」
英作文を書いて添削してもらう。赤字を読み、正しい英文を確かめ、ノートにも写している。それなのに、次の英作文では自分で同じ形を作れない。
この状態なら、添削の回数を増やす前に、添削を受けたあとに何をしているかを振り返った方がよいかもしれません。
ここでいう「書き直し」は、添削された英文をもう一度写すことではありません。
どこを直されたのかを説明し、その理由を理解したうえで、添削済み答案を伏せて自分でもう一度英文を作ることです。さらに、その考え方を次の問題でも使えるかまで試します。
正しい英文を読んで納得することと、自分の判断を直して書けるようになることは別です。
英作文の添削は、完成した英文を受け取るだけのものではありません。自分がどこで考え違いをしたのかをたどり、次の答案で同じ考え方を使える状態へつなげるために活用します。
この記事では、添削前の答案をどう残し、赤字をどう整理し、そこからどのように自分の英文を作り直していくのかを説明します。
添削済み答案を読んで分かるだけでは、次の一文は作れない
添削された答案には、自分では気づかなかった文法、語順、語の使い方などが示されています。
ただし、直された英文を読んで「なるほど」と思えたからといって、次に自力で書けるとは限りません。
英作文では、何も書かれていない状態から主語を決め、動詞を置き、時制や語順を考え、必要な表現を選びます。
一方、添削済み答案を読んでいるときには、その判断の多くがすでに目の前にあります。そのため、「読めば分かる」と「何もないところから作れる」の間には差があります。
添削の効果は、その答案だけでは判断できません。
次に似た問題を解いたとき、そこで学んだ考え方を自分から使えるかまで確かめます。
Re-Writeで英語の学習状況を考えるときも、間違いの有無だけではなく、「なぜその形になるのかを説明できるか」「次に似た問題でも使えるか」を一つの判断材料にしています。
英作文以外も含め、家庭で復習を続けられる状態なのか、外から整理した方がよい状態なのかを考える場合は、英語の外部サポートが必要かを考える判断材料も参考にしてください。
元の答案に戻ると、自分が変えるべき判断が分かる
添削後の復習で見落としやすいのは、完成した英文ばかりを読んで、最初に自分が書いた英文を振り返らなくなることです。
一文全体を書き換えてもらった場合、その完成形を何度も写せば、その問題の答えは覚えられるかもしれません。しかし、主語や内容が変わったときに同じ考え方を使えるとは限りません。
そこで、完成した英文より先に、元の答案へ戻ります。
- 自分は何を主語にしたのか
- 中心になる動詞をどう考えたのか
- どの文法事項を使おうとしたのか
- 語順をどのように組み立てたのか
- 日本語をそのまま英語にしようとしていなかったか
英作文がうまく組み立てられなかったとき、直す場所は毎回同じではありません。
動詞の形だけを直せばよいのか。主語と動詞の関係から考え直すのか。日本語の内容そのものを、自分が使える英語へ言い換えた方がよいのか。
添削前の答案を残しておくと、自分が最初にどのように考え、その判断のどこを変える必要があったのかをたどれます。
難しい日本語をそのまま直すだけでは次につながらない
英文が大きく書き換えられていたときは、「この英語表現を知らなかった」で終えない方がよい場合があります。
元の日本語自体が、自分の知っている英語では表しにくい内容になっていなかったかも考えます。
英作文では、頭に浮かんだ日本語を細部までそのまま英訳する必要はありません。伝えたい内容を保ちながら、自分が確実に使える単語や英文へ寄せる考え方も必要です。
この言い換え方や、知っている英文を別の場面へ使う考え方については、中学生の英作文の書き方と使える表現の増やし方で詳しく整理しています。
添削された答案の「どこを直したのか」を説明できるか
添削済み答案が返ってきたら、赤字を全部同じものとして扱わないことです。
大きく分けるだけでも、文法を直されたのか、語順を直されたのか、表現の選び方を直されたのかが分かりやすくなります。
文法を直された場合
動詞の形、時制、三単現、冠詞、単複などの直しです。
He play soccer every day.
He plays soccer every day.この場合、覚える中心は完成した一文ではありません。「主語が he なので、現在形の一般動詞に s が必要になる」という判断です。
次に主語が my brother や she に変わっても同じ判断ができれば、その添削で学んだことを別の英文にも使えています。
語順を直された場合
使っている単語は大きく間違っていなくても、並べる位置が違う場合です。
I every day study English.
I study English every day.この場合は単語を覚え直すより、まず主語 I と動詞 study を中心に文を作り、every day をどこに置くかを考える方が次につながります。
赤字になった場所だけではなく、文の中心をどう作ったのかまで振り返ります。
表現を直された場合
文法上の一点を直すというより、日本語から英語への持っていき方を変えた方が書きやすい場合です。
I learned that working with others is important.
このように、自分が使える英文へ内容を整理する方法があります。
ここで覚えたいのは、この一文だけではありません。「難しい日本語をそのまま移さず、知っている英文で表せる内容へ変える」という考え方です。
文法・語順・表現と分ける目的は、名前を付けることではありません。
「どこを直されたのか」「なぜその直しが必要だったのか」を、自分の言葉で説明できるようにするためです。
答案を閉じて、同じ内容を自分でもう一度書く
どこを直されたのか、その理由まで言えるようになったら、添削済み答案を伏せます。
ここからが、添削内容を「読めば分かる」状態から「自分で使える」状態へ変えるための中心です。
4.添削済み答案を伏せて、自分で英文を作る添削された英文を使わず、元の設問や日本語だけから英文を作ります。
一字一句、添削後の英文を再現することが目的ではありません。先ほど整理した主語・動詞・文法・語順・表現の判断を、自分で行えるかを試します。
同じ箇所を直せなかった場合は、正解を写し直すのではなく、その判断に必要な文法や基本例文へ戻ってから、もう一度作ります。
5.最初の答案と比べ、何が変わったかを説明する書き終えたら、最初の答案と並べます。
「主語と動詞を先に決めた」「時制を考えてから動詞を書いた」「日本語を簡単に言い換えた」など、自分の判断がどこで変わったのかを言葉にします。
その違いを説明できれば、添削された英文を覚えただけではなく、自分の英文の作り方を修正できています。
書き直した英文を、次の問題でも使える形にする
同じ答案を自分で作り直せたら、次は少し違う内容でも使えるかを試します。
添削された一文をそのまま再現する必要はありません。主語、目的語、理由、テーマなどを変えて、同じ文法や表現を使ってみます。
- 日本語から同じ英文を作れるか試す
- 主語を変えて同じ形の文を書く
- 目的語や理由を変えてみる
- 別の英作文でも使える場面を考える
英作文で使える表現は、「読める」「答えを見れば分かる」だけでは十分ではありません。自分の書きたい内容に合わせて少し変えられるようになると、次の答案でも使いやすくなります。
一枚の答案をきれいに直して終えるのではなく、そこで学んだ判断を別の英文へ移していきます。
添削後に目指したい状態
- どこを直されたのか説明できる
- なぜ直す必要があったのか説明できる
- 添削済み答案を伏せて同じ内容を書ける
- 主語や内容が変わっても同じ考え方を使える
自分では「どこから考え直すか」を決めにくい場合
ここまでの復習は、自分でも行えます。
添削前の答案を残し、直された場所を分け、理由を言葉にし、答案を伏せてもう一度書く。さらに別の内容でも使ってみる。この流れを自分で進められ、次に似た問題でも使えているなら、今の復習を続けてよいでしょう。
一方で、自分だけでは判断しにくいのが、赤字になった場所と、その英文がうまく作れなかった原因が一致しない場合です。
たとえば、動詞に赤字が入っていても、動詞だけを覚え直せばよいとは限りません。主語との関係から考え直した方がよい場合もあります。
語順を直されていても、並べ方だけではなく、その前に文法事項へ戻った方がよいことがあります。
表現を大きく書き換えられた場合も、難しい単語を増やすことより、日本語を自分が使える英語へ言い換える考え方を身につけた方がよい場合があります。
このように、直された場所は分かっても、何から考え直せば次に自分で書けるのか判断しにくい状態では、完成した英文だけを増やしても、添削を次の答案へ生かしにくくなります。
英作文添削を、完成答案を受け取るだけの場にしないために
Re-Writeの英作文添削では、答案の誤りだけではなく、主語と動詞、時制、語順、表現の選び方をたどりながら、次に自分で英文を作るために何から考え直せばよいかを整理します。
一つの答案だけで終えず、そこで扱った考え方や表現を、別の英作文でも使える形へつなげていきます。
添削を受けているのに、その次の答案では自分で組み立てられない場合は、完成した英文を増やすことより、なぜ直されたのかを説明し、答案を伏せてもう一度自分で作ることを一緒に整理する方法があります。
まとめ|添削後は、自分で書けるかを確かめる
添削後に必要なのは、正しい英文をもう一度写すことだけではありません。
どこを直されたのかを説明し、答案を伏せて自分で作り、次の英作文でも同じ考え方を使えるか。
そこまで取り組むことで、一枚の添削答案を次の英作文へつなげやすくなります。

